ザッキー 作
Copyright 2006 by Zakki all rights reserved.
第一話「ガリ勉女」
私の名前は知識学子(ちしきさとこ)。有名進学高校の1年生。両親は学者で幼い頃から親の学者という職業に憧れて勉強してきた。両親は研究が忙しいらしくめったに家に帰ってこないので私は幼い頃から両親の書斎で本を読んでいた。新しい知識を得る喜び。ただそれが楽しくて勉強ばかりしてきた。友達が遊んでいるのも別段うらやましくもなかった。学ぶことが楽しくて楽しくて仕方ない日々。そんな勉強ばかりの私にも学ぶことよりも好きなことができるとは思わなかった。

 赤い柔らかい日差しの中、私は図書室で本に夢中になっていた。放課後は図書館で本を読むのは小学校からの習慣だ。休日も大抵は両親の書斎で読書か市内の図書館で本を読んでいる。図書室内は試験前というわけでもないのでガランとしていて私の他にぽつぽつと生徒が調べ物や読書に勤しんでいる。遠くでは野球部やサッカー部の練習の声が聞こえる。

ガララ…

戸が開くと扉の辺りがざわざわと騒がしくなった。私は大好きな読書の時間を邪魔され、不機嫌そうに入り口の方を見やった。そこには3人の男子生徒がいた。一人が二人に挟まれるかたちで連行されている。脇を固められしぶしぶ歩く男子生徒の顔を見て思わず私は本で顔を覆った。
「北川君…」
 本の間で自分の顔がみるみるうちに赤く染まって行くのがわかる。北川俊昭。同じAクラスで私の初恋の人だった。

 初めて会ったのは始業式の時。入試の最高得点者が代表挨拶するということで私が選ばれたのだが、最高得点者がもう一人いたのだ。それが彼だった。初見の印象は絵に描いた優等生って感じだった。成績優秀、スポーツ万能でルックスもよく家も資産家だという。まぁ、正直その頃の私にはどうでもいい存在だった。
 挨拶自体は簡単なものですぐ覚えられたし、リハーサルも1、2回で終わり始業式当日となった。式が始まってまもなくして、私は今までなかった極度の緊張に陥る。周りにはたくさんの新入生と先輩、父兄。その前で私が挨拶するのだと考えると震えが止まらなかった。それでも、式は順調に進み、私はこのまま出番のないまま式が終わることを願った。しかし、無常にもその時はやってきてしまった。震える足で顔を真っ赤にしながら並んで舞台へ。舞台の上に立ち、振り返った瞬間。目の前に広がる人、人、人、その誰もが私を注視し、挨拶を待っている。私は金縛りになった。声は出ず、目から熱いものが込み上げてくる。その時スッと私の前に立つ影があった。北川君であることに気づくにも時間がかかった。彼は私の代わりに挨拶を始めた。後ろ手にハンカチを渡され私は北川君の影で涙を拭いた。私のパートを北川君が終えると彼は少し間を取り
「できそうかい?」
 小声で私の様子を伺った。私は泣きはらした目で少しぼーっとしていた。
「がんばれ、君ならできるよ」
 北川君は私の手をぎゅっと握ってくれた。暖かくて大きな手に勇気をもらった気がした。ハンカチを握りしめ、彼の挨拶のパートを終えた。それが私の初恋。

 北川君達は周りの様子を気にしながら私から離れた席に座った。相変わらず、北川君の両脇には二人がついている。確か同じクラスの山田と鈴木だったかな?なにやら雑談しているようだが遠くて聞こえない。私はさりげなく本をしまいそっと彼らの近くの書架に身を隠した。そこで最初に聞こえたのは
「お前、高柳さんに告白されたって本当かよ?」
 私の心臓の鼓動がドキンッと跳ね上がった。
「馬鹿、声が大きいよ」
「大丈夫だよ、周りには本ばっかり読んでる連中しかいないって」
「で、どうなんだよ?」
「…されたよ」
 その受け答えに私の頭に同じAクラスの高柳美紀が浮かんだ。高柳製薬のお嬢様、成績は女子では私についで二番目。スポーツ万能で確か北川君と同じテニス部だったはず。
「マジかよ!いいなぁ、あの高柳さんに告白されるなんて」
「だから、声が大きいってば」
「いいなぁ、あのおっぱいをものにできるなんて…うらやましすぎるぞ!トシ!」
 高柳美紀はハーフだ。サラサラの金髪の美人でモデルのようなスタイルのよさだった。特に胸がずば抜けて大きく、まるでスイカを二つくっつけたようなバストでブレザーを盛り上げ、よくブラウスのボタンを飛ばしている。部活中に彼女を間近で見ようと今年のテニス部の新人は例年の3倍だったとか。それでいてそのことを鼻にかけるわけでもなく気さくな令嬢として人気がある。ふと私は本を抱える自分の胸元を見た。本の表紙とブレザーの生地はぴったりとくっつき、硬い表紙の感覚が薄っぺらな胸板に痛い。
「やめろよ。女性を胸だけで判断するようなことは」
 北川君の少し荒げた声に驚くがその内容にほっとなる私。
「でも、大きいほうがいいだろ?」
 しばし、沈黙ののち北川君は少し赤くなりながら
「そりゃあ、女性としては魅力的だと思うよ」
 その一言に私は手足の先まで冷たくなるのを感じた。意識がぼーっと遠くに行きフラフラと本棚から出て席まで戻り鞄を取ると図書室を飛び出した。

 私は学校を飛び出した。走って、走って、足がガクガクになって膝に手を付く頃には家についていた。フラリと起き上がりトボトボと家に入る。玄関を開け、薄暗い廊下を歩き、そのまま書斎へ。部屋一面は本棚で埋め尽くされており、それぞれにはぎっしりと本が詰まっていた。本棚の一つに背を預け、座り込む。
「やっぱり、北川くんも大きいほうが好きなんだ…」
 さっきの会話を反芻するとまた涙が込み上げてきそうになる。自分の胸元に手を当てる。AAカップのブラですら浮き上がりそうな真っ平らな胸。このブラジャーも中学生の頃親に言われて無理やり着けさせられた記憶がある。
「高柳さんはこれくらいかな…」
 手で彼女のスイカのようなバストを想像し、手のひらが丸く円を描きながら宙を彷徨う…。
「ふふふ…」
 ばかばかしくなって顔を腕に埋める。ふと背筋に寒気が走る。走ってかいた汗が冷えてきたのだ。
「着替えなくちゃ」
 部屋に戻って着替える。自分の体のラインを見るのが嫌だった。忘れてしまうようにさっさと着替えると書斎に戻った。部屋に詰め込まれた本を見ると妙に安心した。やっぱり自分には勉強しかないんだなと思うと気持ちも落ち着いてきた。
「あれー?」
 突如、部屋の片隅から発せられた声に飛び上がりそうになる。恐る恐る振り返る…。
「こんちわ!」
「きゃああああ!!!」
「うきゃぁ!!!」
 振り向きざまにかけられた声に驚き腰が抜けその場にペタンと座り込んでしまう。心臓がバクバク言っている。
「もう、驚かせないでよ」
 そういって相手もしゃがみ込む。見ると可愛らしい女の子だった。大きな目がクリクリとしていて小学生くらいに見える。
「あなたどこから入ってきたの?…」
「ん?玄関から入ったよ。扉開いてたし」
 その答えから近所の子が迷い込んできたものだと私は思い対応することにした。
「うちに何か用かしら?」
「うーんとね。ここから発せられた強い波動に呼び寄せられたの」
「波動?何のことかしら?」
「あなたが発したんじゃないの?結構強い波動だったから期待してたんだけどなー。ちぇ」
「あなた、さっきから何をいっ…て・・・」
 そこで私はある事に気が付く。彼女の顔の脇、長いロングストレートの髪から除く。長くとがった耳を…。初めは見間違えかと思った。
しかし、どう見ても人間のそれと比べて長くとがっている…。ふと触れてみる
「いやん、くすぐったいよ」
 少女はくすぐったそうに身をくねらせる。
「ほ、本物!?」
「そうだよ?」
 そういって少女は軽く耳を前後に動かす。私の恐怖は消え去り、元来持っている好奇心がムクムクと首を持ち上げる。
「あなた一体…?」
「ん?あたし?あたしは淫魔だよ。サッキュパスとも言うかな」
「サッキュパス!?」
 奇想天外な答えに頭が混乱するが脳に刻まれた情報が引張り出される…。サキュバス.性交を行うことで命を繋ぐ悪魔っ娘.夜な夜な餌である男性の寝ている元へ現われ,淫靡な夢を見させて精を吸い取ったり,人知を超えた妖艶な肉体で誘惑し,体を交じ合わせて精を吸い尽くす…。
「本当に?」
「本当だよ」
 私がしばし疑いの眼差しをむけていると、少女は嘆息し、
「流石にこのままじゃ信用ないかぁ。でも、発生源はここっぽいし…」
 そう言って立ち上がると彼女はぶつぶつと一人言を発し始めた。よく見ると少女は黒いワンピース水着のようなものだけしか身に纏っていない。流石にドロ遊びなどで汚れると言っても普段から水着で子供を遊ばせる親はいないだろうと思っていると…
「これ、お腹空くんだよねー」
「何を…」
「よーくみててね」
「へ?」
 そういって少女は背中向きになる。
「疲れるんだから少しだけだよ」
 少女の背中がモコっと膨らんだかと思うとバサっとその小さな背中に両手一杯くらいの大きさのコウモリの羽が生えた。
「…!!!!」
 声にならない!目の前の出来事が把握できなくて失神してしまいそうになるのを堪える。完全に私は目の前の少女に心奪われていた。
「どう?これで信じて…」
 羽を収め振り返った少女を突然倒れてしまった…
「え!?ちょっと大丈夫!?」

 私はベッドに横たわる少女の顔を覗き込む。倒れた時は顔も青ざめていて心配だったが今では頬に色が戻り静かな寝息をたてている。少女が心配ということもあったが好奇心の方が大きかった。目の前の信じられないような出来事の数々は私の心を掴まえて離そうとしない。
「んんん…」
「あ、起きたね」
「ここは…?」
「私の部屋」
 まだ寝ぼけ眼の少女の額に手を当て熱を測る。淫魔の平熱は分からないが多分大丈夫だろう。
「そういえば名前を聞いてなかったね。私は知識学子」
「私は二ナ」
「二ナちゃんは何をしに私の家に来たの?」
「強い感情の波動を感じてあそこに。強いコンプレックスだった」
 思い当たる節のあった私は少し戸惑う。その時、グゥっと二ナのお腹が鳴った。
「あ、今夕食持ってきて上げるわ」
「いらない」
「遠慮しなくていいよ」
「違うの。私の食べ物は強い欲求だから。人間の食事とは違うの」
「欲求…精気じゃないの?」
「私は亜種だから」
「ふーん、それってどうすれば満たされるわけ?」
「もちろん、吸うの。私の場合は人間から発せられる強い欲を糧にする。私はその代わりに受けた欲の一部を肉体的に還元して上げるの」
「肉体的に還元ってどんな風に?」
「そうね。大抵は人間を健康にしたり病気を治してあげたり、たまに肉体的な成長を促進したりする感じ」
「肉体の成長の促進…」
「そ、背を伸ばして上げたりとか。でも、健康を保つとか病気を治したりするのに比べて全然効率悪いけどね」
「それって胸を大きくしたりすることもできるの!?」
 思わず前のめりになって聞く。二ナは目をパチクリさせている。
「まぁ、できなくはないよ。痩せさせたりとかはしたことあるし」
「二ナちゃん。私の欲を食べない?」
「え!?いいの!?」
「その代わりお願いがあるの…」
 口に出そうとしてぽっと赤くなる。
「おっぱいを大きくしたいの?」
 二ナちゃんはニヤニヤしながらこっちの反応をうかがっている。
「む、胸だけじゃない。ウエストもお尻ももっと女らしくして欲しいの!…そりゃ、胸が一番だけど…」
 顔が熱くなっているのが分かる。さっきまで好奇心で満たされていた心に急に夕方のことが溢れ出し一気にまくしたてた。
「いいよ。じゃあ、どんな欲を食べさせてくれるの?」
「どんな欲?」
「そ、私は亜種だからある程度あなたが発する欲の種類?みたいなものを教えてくれると食べやすくて助かるんだけど食欲とか金銭欲とか…」
「私の強い欲…」
 言われてみて考えるも私の今までの人生での欲と言った欲が思いつかない。今まで勉強しかしてなくて趣味といった趣味もないし…
「ねぇ、知識欲…ってのは食べられるの?」
「食べられなくはなくもないけど…」
「けど?」
「ううん、なんでもない。」
「ホントに!?ありがとう」
「背に腹変えられないか…」
「え?何?」
「ううん、なんでもないよ」 
「じゃあさ、早速、勉強するね」
 そう言って私は机に向かった。勉強すれば胸が大きくなると思うと普段以上に集中できた。面白いように頭の中に入ってくる。時間も忘れて私は机に向かった。

 ふと机の上で目が覚めた。どうやら勉強しながら眠ってしまったらしい。時計を見るとまだ7時前。学校には十分間に合いそうだ。頭が徐々に覚醒すると私は自分の胸に手を当てた。しかし、そこにあるのは昨日から1mmも成長してない真っ平らなままだった。私はすぐさまベットで寝ている二ナの布団を引っぺがし起こそうとしてぎょっとなる。昨日まで幼児体型だった二ナの腹部が真ん丸に膨らんでいる。まるで妊娠しているかのようなお腹はパンパンに張り詰めていてとても重そうだ。
「ううん」
 二ナが身じろぎして起き上がりふぁぁっと大きく伸びをする。
「あー、よく寝たー」
「ちょっと二ナちゃん、大丈夫なの?」
「ほぇ?何がー?ゲプ」
 まだ半分寝ているようだ。しかし、自分の巨大な腹を見て飛び起きる。
「うわ、結構な量があったんだなぁ。ゲプ」
 二ナは張り詰めた巨大なお腹を撫でながらしきりにゲップを繰り返している。
「もしかして…食べすぎ?」
「そうみたい。思ったより強かったんだね。学子ちゃんの知識欲」
 そう言って重々しいお腹を抱えながらベットから降り立ち上がる。華奢な二ナの体に対してお腹はどーんと前に突き出していてまるでアンバランスだ。するとニナはお腹を抱えながら何やら気合を込め始めた。
「うぅぅぅん」
 目の前の二ナの体が徐々に変化する。お腹がしぼみ始め、それに合わせニナの背が伸び幼児体型だったからだが徐々に丸みをおび始める。どうやらニナの体が成長しているようだ。合わせて私も体が熱くなるのが分かる。特に胸が熱い。昨日までユルユルだったAAカップのブラが急にきつくしめつけ始める。ニナのお腹がすっかりしぼむ頃に、プツッっと音を立ててブラジャーが切れた。
「ふぅ、こんなもんかな」
「ニ、ニナその体…」
「ん?これが私の本当の姿…ってわけじゃないけど、今までは力の消費を抑えるために子供の姿を取っていたの」
「そうなんだ」
 スラリと伸びた手足と細いウエストスレンダー系の美少女になったニナはウィンクした。
「あなたも似合ってるじゃない。そのおっぱい」
「え!?」
 言われて初めて自分の又丘に気が付く。昨日まで下を向けば足しか見えなかった視界にわずかながら障害物ができている。ブラウスの布をわずかながらも押し上げている。初めての女らしい胸元に興奮しながらも触れてみる。柔らかい。ぷにぷにとした初めての触感に私は夢中になる。触れているうちに体が熱くなり指に硬いしこりのようなものが当たるようにんってきた。声が出てしまいそうだ
「あのー、お取り込み中悪いんだけど…」
「んんっ、何ぃ?」
「学校大丈夫?」
 ハッとなって時計を見るといつも起きている時間よりも20分くらい過ぎている。
「ヤバイ!」
 私は急いでシャワーを浴び、朝食もとらずに着替え、家を飛び出した。
「いってらっしゃーい」
 家の玄関でニナが手を振っていたが答える間もなく走る。

 しばらく走って間に合うくらいまでになると私は歩調をゆるめた。せっかくシャワーを浴びたのにこれでは無駄になってしまったなぁと思っていたら急に胸元がヒンヤリすることに気が付いた。そういえば胸が大きくなったせいでブラジャーをつけていない。ブラウスの生地が直接肌を撫でる感触は悪くはないが白いブラウスにはツンと乳首の位置が浮かび上がってしまっている。私はブレザーの襟をぎゅっと狭めた。恥ずかしさと成長した胸に対する喜びで顔が赤くなる。
 ふと視線を上げると前を歩く姿に気が付く。スカートの上からでも分かる豊満なヒップはつつましやかな歩き方に関わらず左右に盛大に振れ、校則ギリギリの短さのスカートから伸びる白い太ももはむっちりとしていながらテニスの成果で足首などはキュっとくびれている。背中にかかる金髪は艶々としておりサラサラと風になびいている。そして、その体の脇からはみ出し真ん丸と膨らみブレザーの生地をはちきれんばかりにしている乳房。間違いようがない。高柳美紀だ。その後ろ姿から発せられる濃厚なフェロモンと上品な気品をまとった肢体に、周りを歩く男子どもの視線がまとわりつく。しかし、そのいやらしい視線を気にすることなく堂々と歩く美紀。そのいやらしい視線に混じって一筋の憎悪の視線があったことには気がついてはいなかった。
 私は高柳美紀の後ろ姿を睨みながら今に美紀を上回る肢体を手に入れ、成績以外の全ても高柳美紀を超えてやると思った。そうすれば、北川君もきっと私を振り返ってくれる。そう信じて疑わなかった。
 校門の前に差し掛かって反対側から北川君の姿を見つけると私は顔が赤くなった。しかし、それは束の間だった。前を行く高柳美紀がその巨大なバストがゆっさゆっさと揺れまくるのも気にせず、北川君に走っていく。そして、北川君の腕をとりその巨大なバストに挟み込むと一緒に歩き始めたのだ。
 私は体に怒りと憎悪が充満して行くのを感じ取った。絶対にあの女から北川君を奪ってやる。

 教室に入るとすぐに私は机に教科書とノートを広げ、必死に勉強した。一秒でも早く高柳美紀を超えて北川君を取り戻してやる。その時は私はすっかりニナを家においてきたことを忘れていた。
「うわぁ、すごい執念」
 学校の木に腰掛け、窓の向こうで一心不乱に勉強する学子を見てニナは驚いた。実は朝、学子が家を出てからずっと追いかけてきていたのだ。
「知識欲なんて全然おいしくないし普通はあんまりお腹にもたまらないんだけどねー」
 そう言って自分のお腹を撫で回す。そこには今朝ほどではないが大きく膨らんだお腹が鎮座している。
「こんだけの量を発してるんだから彼女の知識欲ってのも相当なものよね。これなら思っていたよりも大分早く回復できそうだわ」
 机に噛り付くかのように勉強する学子を眺めているとニナは学子の体から黒いもやのようなものがにじみ出すのを見つけた。
「いいもの見ーつけた」
 ニナはニヤリと口の端を吊り上げ、舌舐めずりをした。

 6時間目体育の時間。私は勉強したくて仕方がなかった。いっそ、図書館で勉強してようかとも思ったが、サボりということをただ一度もしたことのない私はそれがとてつもない悪いことに感じられ、足は更衣室に向かうのであった。更衣室を開けると中でキャアキャア騒いでいる。見ると着替えをする美紀を囲んで女子が騒いでいる。
「すっごーい、美紀ちゃんまた胸大きくなったんじゃない!?」
「胸だけじゃないよ!お尻もパンティはちきれそうだよ!」
 シルクのブラジャーとショーツを纏った美紀を女子がきゃーきゃーと騒ぎ立てる。美紀もまんざらでもないのか着替えを止めてそのはりきれんばかりの豊満な肢体をみんなに見せ付けている。
「美紀ちゃん、そのブラジャー新しくない?」
「そうなのよ。ブラジャーがきつくてしょうがないから今日変えたの」
 そう言って、胸を両手で持ち上げると左右にゆさゆさを揺らす。豪奢なレースのブラジャーの中でたぷたぷとプリンのように胸が躍る。
「すごーい、一体何センチに!?」
「前は132センチって言ってましたよね!?」
「知りたい?」
 美紀が焦らすと女子はさらに執拗に聞き始める。ようは聞いて欲しいのだ。自分の自慢のバストサイズを。美紀は少しすると小声で答えた。
「144センチよ」
「すごーい!!何カップなんですか!?」
「もうとっくにカップなんてものに収まらなくなってるわよ」
 美紀は笑いながらそう言うと再び着替えを再開し始めた。私は思わず聞き入ってしまった。美紀のバストサイズは144センチ。一体自分のバストとどれだけの差があるのかと考えると少し頭がクラクラした。ブラウスのボタンを外すと心なしか自分の胸が朝よりも大きくなっている気がする。膨らみが丸くなって寄せると小さいながらも谷間ができた。ブルマも穿いてみると心なしかいつもよりも食い込みがきつい感じがする。その感触に私は希望を見い出していた。
 今日の体育はバレーだった。私も運動は得意だったが流石に運動部と帰宅部では運動能力に1ランク差がある。美紀は胸がタップンタップン揺れたり、お尻がブルンブルン揺れようとも気にせず、その運動能力を最大限に発揮していた。スパイクを打つ時にジャンプに合わせユッサと持ち上がりアタックにその胸の自重も合わせているのではないかというほど鋭くボールがコートに突き刺さる。そして、ドスンッと重々しく着地するのであった。そして、立ち上がる姿はしっとりと汗で濡れ、激しい動きでブルマがお尻に食い込み、上の体操着はその激しい胸の動きに耐え切れず、めくれ上がり細いウエストと可愛らしいおへそが見えてしまっている。その妖艶な姿に周りの女子でさえも頬を赤らめてしまっている。完璧さを見せ付けるだけでなく、相手から飛んできたボールを腕ではなくそのバストで受けてしまって笑いをとったりとコート上での注目は高柳美紀の独り占めだった。それを見て私はおもしろくなかった、美紀目掛けて狙い済ましたサーブもことごとく止められてしまうし、破壊的なスパイクなど止められるわけもなかった。
 ゲームが進み、得点は互いにマッチポイント、時間の都合でデュースはなし、これを決めた方が勝ちである。その時、体育館の入り口に外でサッカーを終えた男子達が帰ってきていた。もちろんその視線の先はいやらしい美紀に注がれる。北川君も帰ってきている。私は北川君にいいところを見せようと狙いを美紀から別の一番のウィークポイントになっている女子に変える。その時、私の視線の端にいそいそと体育着をブルマの中にしまい、身だしなみを整えている美紀が見えた。明らかにこちらは見えておらず、視線は北川君を向いている。私の中で黒い感情が湧き上がった。躊躇せず、渾身の力を込めて狙い澄ましたサーブを美紀に叩き込む。鋭いボールは一直線に美紀目掛け飛んでいき、そして…
バスンッ
 なんとボールは美紀の顔面を直撃し、そのまま倒れる美紀。心の中で「よっしゃぁ」とガッツポーズを取る私。しかし、すぐにことの重大さに気が付く急いで倒れた美紀に駆け寄る。すでに人だかりができている。
「ごめんなさい。高柳さん大丈夫!?」
 さも心配しているかのように私は彼女に駆け寄る。見ると、美紀の左の頬が少し赤くなっている。しかし、特に大きな心配はなさそうだ。
「ごめんなさい、私…」
「いいのよ。知識さん、試合中に別のことに気を取られていた私が悪いのだから」
 そう言ってチラリと北川君のいる方を見た。
「それよりもすごいサーブだったわね。知識さん帰宅部なのに勿体無い才能だわ」
「そんな…私なんて高柳さんに比べれば全然だわ」
 私は美紀の手を取り、起こそうとする。普通に立ち上がった美紀だったが軽くよろけて私によりかかる。ムニュンと巨大なバストが私の貧相な胸に押し付けられ、信じられないような柔らかさで変形する。
「だ、大丈夫?高柳さん」
「平気よ。何ともないわ。ごめんなさいね」
 そうは言っていると、先生が駆け寄ってきた
「保険委員いないか?一応、保健室に高柳をつれってやれ~」
「はい、僕です」
 そう言って輪に入ってきたのは北川君だった。そういえば、北川君って保険委員だったっけ。私は美紀を北川君に預けようとする。すると、またもよろけた美紀は北川君に寄りかかるような形になる。
「あ、ごめんなさい。北川君」
「大丈夫かい。高柳さん。歩くのはきつそうだね。ちょっと、失礼するよ」
 そう言うと、北川君は美紀をひょいっと抱きかかえた。俗に言うお姫様だっこである。美紀もうれしそうに北川君の首に腕を巻き、その胸板に惜しげもなく豊満なバストを摺り寄せている。颯爽と輪から離れ、保健室へ向かった二人。あとに残された私たちにはざわめきが残る。
「くそう、トシの奴おいしい思いしやがって!」
「北川君、お姫様だっこするなんて大胆~」
「やっぱあの二人が付き合ってるのって間違いなさそうよねー」
「畜生、高柳さんをどうするつもりなんだー!?」
 口々に二人の仲を噂してざわめきは止まらない。
ピピィーーーー
「こらぁ、終業の挨拶するぞー。整列!」
 先生の笛によってざわめきは途切れ、整列すべくゾロゾロと周りが動き始める。私は動きながら何か妙な違和感があってしょうがなかった。おかしい。美紀はまともに正面からボールと受けていた。それなのに鼻ではなく、左の頬が赤くなっていた。私の渾身のサーブと言ってもとても人の足腰をふら付かせるような代物ではない。もし、仮にそれだけの威力があったとしても彼女の頬はとてもそんな衝撃を受けたような感じではなかった・・・
「まさか!」
「ん?どうしたの知識さん?」
「あぁ、なんでもないわ。ごめんなさい」
 思わず、声を上げてしまった。しかし、心の中は穏やかではない。恐らく高柳美紀は私の行動に気がついていた。流石に全試合執拗に狙えばバレる。それを知った上でわざと北川君に注意をそらしたように見せかけた上でボールを打たせたんだ。そして、自分は飛んできたボールの威力をうまく受け流す。しかし、見た目は派手な転び方をし大げさに見せる。それによってダメージを受けることなく、衝撃を受けて足にきたように見せられる。当然、友達の多い高柳美紀だ。先生でなくとも友達の誰かが保険室に行くことを勧める。そして、保険委員の北川君によって運んでもらえる…
「知識さん、どうしたの?授業終わったよ」
「え、あぁ。そうね。教室に戻りましょう」
 そうとなったら確かめる必要がある。私は教室に戻る列の流れを飛び出し保健室に急ぐ。息を切らし、保健室の扉の前に立つ。扉には「退席中」のプレートが掲げられているが人の気配がする。そっと、扉を開け中の様子をうかがう。つい立があって姿は確認できないが白い布に黒い影が向かい合って座っている映っている。
「っ…!!!」
 思わず、声を上げてしまいそうになる私。片方の影の胸が異常なまでに前に突き出している。間違いない高柳美紀だ。
「全く、高柳さんもしょうがないなぁ」
「だって、本当にフラフラしたんですもの」
 普段では考えられないようなしおらしい声の美紀。
「ちょっと、染みるかもしれないよ」
「痛っ…」
「あぁ、ごめん」
「もっと優しくして、お願い」
 北川君がピンセットでつまんだ綿で消毒液を頬に塗っているようだ。美紀はうれしそうに治療を受けている。
「はい、これでおしまい」
「北川君、こっちもお願いしたいんだけどな…」
 そう言って美紀が体操着をまくり上げた!体操着から飛び出したおっぱいがタップンと音が聞こえそうなほど重々しく揺れる。
「うわ、これはすごいな。全くそんな胸してるからって…」
 そう言って北川君が美紀の方へ手を伸ばした!
「いやぁぁ!」
 私は声を上げてその場を逃げ出した。今見た光景が信じられなかった。信じたくなかった…

「誰か見てたのか!?」
 北川は思わず、立ち上がり扉の方を見る。僅かだが扉が開いている。
「見られてもかまいませんよ」
「そうは言っても…」
「それよりも早ぅ」
 見下ろすと美紀が巨大な胸を両腕で寄せ上げ壮大な谷間を見せ付ける。特注のシルクのブラジャーから今にもこぼれんばかりの乳房、汗をかいた肌はしっとりと濡れ、女の香が悶々と立ち上がっている。
「しょうがないなぁ」
 北川はその巨大な胸に手を伸ばす。プニュンと柔らかくそれを受け止める乳房はどこまでも潜ってしまいそうな気がした。
「ひゃぁ!冷たい!」
 急に美紀が跳ね上がる。ぽよんっと胸に弾かれ保冷剤が飛び上がる。
「あぁ、ごめんごめん。でも、仕方ないだろ。まずは冷やさないことには…」
「でもぉ」
「全く、ウケ狙いでスパイクを胸で受けたらアザになっちゃうとか勘弁してくれよ」
「ごめんなさぁい」
 美紀の胸の真ん中には丁度バレーボール大の大きなアザができていた。
「ひとまず、しばらくそれで冷やしてればいいから」
 そう言って、北川は立ち上がるスタスタと扉に向かって歩き始めた。
「あ、ちょっと、北川君!?」
 立ち上がって北川を追いかけようとするが美紀は上半身ブラジャー一枚なのに気がついて急いで体操着を着ようとするが、最近成長激しい胸が美紀が思ったように体操着に収まってくれず、収まった頃には北川はすでに教室に戻っていた。
「んもう!」
 美紀は保冷剤を床に叩きつけた。

 私は走った。着替えることもなく、鞄を引っつかんで教室を飛び出した。友達に呼ばれて振り返った時の教室には北川君も高柳美紀もまだ帰ってきていなかった。制服と鞄を抱え家を目指す。家の扉を開け呼び出す
「ニナァ!!!」
「ほーい」
 呑気な返事をしてその淫魔は玄関に姿を現した。
「どしたの?そんなに急いで」
 心配そうに覗き込んできたニナの肩を掴む。
「私勉強する!勉強して勉強して勉強しまくってやるから!あんたもたっぷり私の欲を食らうのよ!」
 そう言って自分の部屋に駆け上がり、机に向かった。

 階段を駆け上がる学子を見てニヤリと笑うニナ。その体はさらに成長し、むっちりとした肉が付き始めてた。見た目からもかなりグラマラスな肢体なのだが、それどころではなかった学子は気が付かなかったようだ。
「たっぷりといただくことにするわ。あなたの気が付いてない黒い欲望を・・・たっぷりとね」
 階段を上がり、部屋を覗き込む。机に向かう学子、その背中には黒いオーラが渦巻いていた。
「あんなご馳走食べたら私の体どうなっちゃうのかしら…」
 期待で背中がゾクゾクする。そのお腹は早くも膨らみ始めていた。

 どれくらい時間が経っただろうか…ペンが止まると夕方の情景が思い浮かんでしまう。それをかき消そうとペンはひたすら動き続ける。ふと、時計が目に入った。2時過ぎ…。かれこれ10時間近くぶっ通しで勉強していたらしい。机の上には読み終えた本や解き終えた問題集が山のようになっている。ペンを止め、自分の体を見て、初めて体操着のままのことに気が付く。しかし、それ以上に驚いたのは自分の体の変化のなさだ。体育の前の時と全くボディラインの変化は見られなかった。私は立ち上がり階段を駆け下りる。玄関は真っ暗だ。靴も夕方私が脱ぎ散らかしたものだけだった。
 暗いリビングに顔を除かせる。
「ニナァ?」
 呼びかけても返事がない。しかし、暗闇の奥からはひゅーひゅーと人の息遣いが聞こえる。間違いなくニナはいる。私は明かりのスイッチを付けた。
「ひっ!」
 私はそこに横たわる塊を見つけ短く悲鳴を上げた。その顔とも思える部分が声を上げた。
「あ、学子ぉ、スゴイよー。食べても食べても減らないの。お腹一杯って思ってもおいしくて手が止まらないの」
 その顔は真ん丸に膨れ上がり顎がだぶ付いているのだが、間違いなくニナだった。
「ニナ、これは!?」
「学子の欲だよー。すんごいおいしかった」
 そう言って満足げに体を揺する。美紀など比べ物にならない巨大なバスト、私が両腕一杯に広げて掴むような感じである。黒い水着の上、握り拳大の乳首と思われる部分からはトロトロと母乳が溢れている。その二つの巨大な肉塊の下にはさらに巨大に膨らんだお腹がある。ざっと見直径1メートル弱はあろうかという巨大腹である。パンパンに張り詰めていて表面を覆う黒い布地は今にもはちれそうである。それだけではない。腹の下の腰は豊に左右に張り出し、たっぷりとした尻肉がついている。太ももも白い肌がパツンパツンになるくらいにむちむちと太くなっている。
「ふぅふぅ、くるしい」
 そう言うと、ニナを覆っていた黒い水着が弾けニナの体が一回り大きくなる。白い肌はどこもかしこも脂肪が詰め込まれパッツンパッツンである。
「これだけ食べておきながらなんで私の体に変化がないのよ!」
「大丈夫よ。これから、還元するから・・・」
 そう言ってニナの体からものすごい汗が噴出し始める。体がビクビクと痙攣し、徐々にお腹が小さくなっていく。腕や足もあわせて細くなっていく・・・
「ふぅ、こんなものかしら」
 そう言ったニナの肉体はすっかり縮んでいた。しかし、その肢体は10時間前とは比べ物にならないほど豊満で妖艶だった。美紀以上に大きなスイカのように熟れた胸。むっちりといやらしい肉の詰まった大きなヒップ。白い肌がはちきれんばかりの太もも。しかし、ウエストだけはさっきよりは縮んだものの妊婦のようなままだった。
「まだ、消化しきれてないみたい」
 うれしそうにニナはお腹を撫でる。それを見て私は大声で叫ぶ。
「ニナは成長したけど、私は変わらないじゃない!」
「今、来るわよ」
「へ?」
 体が熱い。昨日とは比べ物にならないくらい体が熱くなっているのが分かる。
「くぅ、あぁぁぁ」
 そう言っている間に私の視線が徐々に高くなる。手足がすらりと伸び、152センチしかなかった背がグングンと伸びる。視線が急激に高くなる奇妙な感覚。しばらくすると背が止まり、熱は胸やお尻を中心に高まる。
「う、うわぁ」
 目の前の体操着がムクムクと風船のように膨らむ。初めはなだらかだった小さな膨らみはグングン前へ突き出し。前へ左右へと空間を広げる。両手で掴めるくらいのサイズになり、思わず下からすくい上げるように持ち上げてみる。ずっしりとした重量感が手のひらに心地よい。そんなグラビアアイドルサイズで留まらず、なお胸は膨らみ続ける。体操着の襟ぐりがグッグッと引き伸ばされむっちりとした胸の谷間が形成される。重さに耐え切れず手を離すとタップンッと胸が弾み、下に体が引っ張られる。
キュッと股間が絞めつけられたかと思うとお尻も大変なことになっている。元々は脂肪もほとんど付いてなかった堅いお尻は丸みを徐々に帯び、後ろに向かって突き出すように大きくなっていく。ウエストと区別がつかないくらい細かった腰は左右にむっちりと張り出し、ブルマにぐいぐいとお肉が食い込んでしまっている。それでもなおお尻は膨らみ続ける。ブルマを押し上げ、はみ出し、丸く成長し続ける。お尻から続く太もももまるで枝のように細かったのが嘘のようにむちむちと成長している。
 そうこうしているうちに胸はなおも大きくなり続ける。次第に目の前が胸だけになって足元を確認することすらできない。体の脇よりも横に広がり両手を伸ばしてかかえるのが精一杯なほどの大きさになる。体操着一杯に膨らんだ胸は布をぱっつんぱっつんに引き伸ばし成長を続ける。お腹を覆っていたはずの布地はとっくに胸の中心くらいまで移動し、裾から下乳が逃げ場を求めてはみ出している。襟からはこんもりと乳肉が盛り上がってなおも増大中だ。引き伸ばされた襟は乳房の大きさに引っ張られ肩口付近まで伸びきっている。
 不意にお尻の締め付けが痛くなり始める。たっぷりとしたボリュームのお尻を収めきれないブルマが細い紐のようになって体に食い込んでいる。その下のパンティも同じような状態だろう。ガリガリだったウエストも適量な肉がついて柔らかそうなお腹になっている。
ブヅッ
鈍い音がしてブルマとパンティのゴムが切れた。それまで収まっていた肉が溢れ出し、ボンッとお尻が一回り大きくなる。ゴムの切れたブルマはずり落ちることなく豊満なお尻に引っかかる形で止まる。だんだんと体の熱が収まってきた。あれほど活発だった成長も徐々に収まってきている。そして…
「うふふふ…」
 大きなお腹を抱えたニナが妖艶に微笑む。
「素敵な体になったじゃない。あなたの理想どおりでしょ?」
 私はリビングの鏡を見る。そこには今まで知っていた私とは全く違った私が立っていた。唯一変わらないのは三つ編みと眼鏡くらいだ。足は長く、足首はきゅっとくびれ、太ももはむっちりと太く、ヒップの辺りで最大値になり足同士がくっついてしまいそうだ。腰は豊かに横に張り出し、たっぷりとした尻肉は後ろと横に向かってドーンと大きく突き出している。その上には適度な柔らかさの細いウエストと可愛らしいおへそがあるのだが、その上にある片方だけで顔3つ分はありそうな巨大な二つの乳肉によって見ることができない。体操着はほボロボロで辛うじて胸の上半分を覆っており薄く引き延ばされパッツンパッツンの白い布地にはピンク色の親指ほどの乳首が浮き上がってしまっている。美紀を何倍にも豊満でいやらしくしたような体。しかし、ついている顔は美紀ではなく私なのだ。
「おめでとう学子ちゃん」
 ニナがそっと後ろにつく。ポヨンっと柔らかい胸とお腹が押し付けられる。ニナは私の眼鏡を外し、三つ編みを解く。驚いたことに眼鏡を外しても全然ぼやけることがない。むしろ、眼鏡を外した方がはっきりと物が見える。そこには顔のパーツは私でもさらに洗練された可愛らしい顔があった。
「素敵よ、学子ちゃん。これならどんな男の子も振り向くはずよ」
「ねぇ、まだここにある分は注がれてないんでしょ?」
 私はニナの大きなお腹を撫でる。パンパンに張り詰めているお腹は私の心をさらに高鳴らせた。「ここにある分もちょうだ…!」
「まだよ。ゆっくり楽しみましょう」
 ニナは私の口を人差し指で押さえた。その口にはこの世のものとも思えない妖艶な笑みが浮かんでいた。ふと急に私は睡魔に襲われ意識が遠のくのであった。
「もうしばらく、楽しもうかしらね。あなたの欲を全て喰らい尽くすまで…」
 うっとりとお腹に手を這わす。そこにあったはずの巨大なお腹は消えうせていた。

|