固茹で卵な半熟卵 真摯

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作者:◆gGWjPaYNPw ---- 「良く聞こえなかったな?もう一度言ってみろ?あぁん?」 今、俺は魚屋の親父に土下座をしていて、親父は俺に鮪包丁の鎬をぺたぺたとエラ蓋にやっている はっきり言おう、滅茶苦茶怖ぇ 「言いたい事は分かってる。荒事なんだ、補給が必要なんだよ。じゃないと勝てねぇ。頼む!」 「……アジョ中さんよ。あんた、何時もは逃げ回ってっけど、本当は相当強いだろ?ヤクザもんやチンピラがアンタの事怖がってんのは、コッチにも届いてんだが?」 「そんなんじゃねぇ。相手は俺と同じく化物だ。連続殺人事件にも、関係有りそうなんだよ!」 親父が包丁を離すと、頭をボリボリ掻いている 「…ツケ、五分増しだ」 「済まねぇ!恩に着る」 「そん代わり、きっちりカタ付けねぇと、五割増しだ。良いな?」 「済まねぇ!本当にきっちりやって、払いに来るから待っててくれ!」 「一度でも達成してから言えよ、馬鹿野郎。ほら、食ってけ」 そう言って、裏の生け簀に案内してくれて、活き海老が大量に泳いでいた 「おい……何でこんなに?」 「どこぞの魚は米が食えねぇからな。腹に力が入らねぇと駄目だろ?」 そう言って、親父は俺の背中をバシッと叩くと、店舗に戻って行った 「頼むぜ。人殺しをのしてやれ」 「……あぁ」 俺は涙を流せねぇ 俺はそのまま、海老を喰らい始めた 「ちょっとお邪魔します。警察ですが」 げっ、探しに来やがった 俺は勝手口から逃げようと考えたが、他に警官が居たら見つかる 動くに動けねぇ 「お、なんだいお巡りさん」 「こちらにアジョ中さん来てませんか?」 「嫌、来てねぇなぁ。何かやったのかい?」 「いえ、ちょっと伺いたい事が有りましてねぇ」 「そうかい。俺も奴にはツケがえれぇ溜まってんでね。さっさと絞めて店頭に並べないと、損害でかくてかなわねぇ。見付けたら、俺に連絡くれよ」 「あっはっはっは。民事は不介入ですからね。一通り聞いたら、お渡ししますよ」 「頼むぜ」 「はい、分かりました。失礼します」 足音が遠ざかりながら声が聞こえてきた 「ツケ溜まってるんじゃ違うな。アジョさん魚屋さんの包丁が一番苦手だし」 「そうですね。行きましょう」 ふぅ、今捕まると行動に差し障り出るからな、助かったぜ親父さん 「おら、さっさと食って出ていけ。一分一秒も無駄にすんな」 俺はその声に頷いて、また食い始めた 俺はアジョ中、人外だ 人情のある、この街の住人だ だから、この街での狼藉は許さねぇ じゃないと、受け入れてくれてる街の人達に、申し訳が立たねぇじゃねぇか ※※※※※※※※※※

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