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虚ムネのルイズ



日が沈み、ろうそくの明かりがほんのりと部屋の一角を照らしている。
俺はルイズの部屋で一人、義手の手入れをしている。頭のタンコブがひりひりする。

ルイズはいま、キュルケの誕生パーティーに招待されて部屋には居ない。
小一時間前、ピンクのドレスでおめかしして部屋を出て行った。

その時、ドキッとしたのを隠そうと「ハッ、馬子にも衣装だな!」と言ってしまったのがタンコブの原因。

まだしばらくは戻ってこないだろうから、退屈しのぎに手入れをしている・・・と、扉をバタン!と乱暴に開けてルイズが戻ってきた。
「あ~、ムカツクムカツクムカツク!!」
肘まである白い手袋を無造作に脱ぎ捨てながら1人荒れている。
「お・・・おい、どうしたんだよ?パーティーで何かあったのか?」
ピタッ、と体と一瞬止め・・・ゆっくりとこちらを振り向く。目が怖い。

そして、ゆっくりとこちらに歩いてくる。
目の前で止まり、うつむき小声でポソリ、と言う。
「あなた、ジンタイレンセイっての研究してるんでしょ?」

「あ・・・あぁ、そうだけど。」

「・・・・・・して。」

「     え?よ、よく聞こえなかったけど」

きっ、と俺の目を見て今度ははっきりと言う。
「私の胸を今すぐジンタイレンセイで大きくしなさい!」

「はぁ?な、なに言ってるんだよ?ちょ、冷静に」

「私は冷静よ!早くしなさい!」
なりふり構わずまくしたてる。

「(う~ん、困ったな。たぶんキュルケになにかからかわれたんだろうけど、そんな事で人体練成なんてやる訳にはいかねーし・・・あ、そうだ!)」
「わかった、ルイズ。じゃあ、今すぐ練成するから、そのまま立ってて」

「え・・・あ、うん・・・」 急にOKして拍子抜けしたのか、おとなしく指示に従ってる。

「よし、じゃあ今からやるから。そのまま目をつむって。」
「このまま?ドレスは・・・」
「ああ、大丈夫大丈夫。心配しないで。さ、始めるよ。」

そして、練成陣をイメージしながらパン!と両手を合わせる。
そして、そのまま両手を前に・・・ルイズの胸をタッチ!

「ふぇ?」
ルイズがパチッと目を開けて呆然と自分の両胸に当てられた手を見ている。
突然の事で思考が止まっているのか。

「エ、エ、エド・・・・あんた、何してるのよ?」
明らかに怒ってるなー。でも、もう練成が完成する。
バチバチバチッ
ドレスの胸の部分がどんどん盛り上がっていく。A・・・B・・・C・・・D・・・・・

「な、なこよこれ?」

「どうだ、完成だ。名付けてDカップドレス!」

そう、巨乳ドレスを練成したんだ。

「何言われたかシラネーけど、人体練成は禁忌。くだらない事には使わないよ」

その時、ドアをコンコン、とノックする音。そのままドアを開けて入ってくる人影。キュルケだ。

「ルイズ、開けるわよ。ごめんね。みんなの前でスリーサイズをバラしちゃって。私の完璧なスタイルを際立たせようと思って、つい口が滑ったのよ。」

あ~、そういう事か。でも、キュルケ、ちょっと顔が赤く高揚してるな。まさか、酔ってるのか?

「あ、謝ったって許さないんだから!それにそれだけじゃない。きょ・・・」
口篭る。

「ん?ああ、【ゼロムネのルイズ】って言ったこと?だってB・Wほとんど同じなんだもん。つい・・・ね。」

うへ~、それは酷いなぁ。

その時、キュルケがルイズの胸に気づく。
「え?ルイズ、その胸・・・何?」

「・・・エドに大きくしてもらったの。」

「ほんとに?ちょっと見せてよ。って、これパッドじゃない。」

胸の谷間から中身を覗き込みながらキュルケは言った。そして、ニヤ~と顔を弛ませて、

「あっははは!サイコーだわ!これが本当の【虚ムネのルイズ】ね!!みんなに教えないと!」

笑いながら部屋を飛び出していった。
しばしの静寂が戻った部屋。後からみんな見にくるんだろーな。ちょっと気の毒。

「エ・ド・ワ~・ド~~~」 ルイズが鞭を取り出す。

ぴしっ!ぴしっ!

みんなが来るまで、ルイズの手が休まることは無かった。