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第11話


―トリスティン魔法学院・本塔―

本塔に、一人の者が立っていた。『土くれのフーケで』ある。
トリスティン中の貴族のお宝を、盗んでまわっている盗賊。その犯行は大胆かつ巧妙で、誰もフーケの姿を見たものはいない
。犯行現場の壁に『秘蔵の〇〇、確かに領収いたしました土くれのフーケ』とだけ残していく。
男か女か、誰も知らない

「さすが、トリスティン魔法学院の宝物庫ね。冗談じゃないわ。強力な魔法で守ってるのね」

フーケはそう呟くと、壁を器用に歩いていく

「いくら、物理的衝撃が弱点といっても…私のゴーレムでも無理みたいね」

その時、気配を感じて下を見ると…ルイズ、キュルケ、タバサとなぜか縄でぐるぐる巻きにされたエドがそこにいた

「あれは…まったく、平和ね」

フーケは、そう言うと壁に立ったまま下を見ていた

「や~め~ろ~!」

エドが、ぐるぐる巻きにされて、塔に吊られている

「いい?ルールは簡単よ。先にエドの縄を切った方が勝ちね」

「わかったわ。…じゃあ、私からいくわ!」

そう言うと、ルイズは杖を降った

ちゅど~ん!

エドのすぐ横の壁が、爆発した。壁にヒビがはいった
「殺す気かっ!」

エドは心の底から叫んだ

「さすが、ゼロのルイズね。…今度は私の番よ。」

そう言うと、キュルケは杖を振った。すると、見事に縄が切れた

「お~ち~る~」

エドは、落下する間になんとか両手をだし、壁に手をついた。しかし、錬金術が発動しない

「なんでだぁ~」

落下するエドが、何かに当たり落下が止まった。
タバサだ。タバサの使い魔のシルフィードが、落下するエドを受け止めたのだった

「あ、ありがとな」

「…いい…」

エドがタバサのシルフィードに乗って降りてきた

「私の勝ちね!」

キュルケは大きな胸を突き出し、ルイズに向かって誇らしげに言った

「…」

「さぁエド!私の部屋にいらっしゃいな。貴方にプレゼントをお渡しするわね」
―その頃―

「なっ!?あの壁にヒビが!(あの魔法は、何なのかしら?)…まぁいいわ。」
そう言うとフーケは、仕事にとりかかった。フーケの前に、30メイルはあろうかという巨大なゴーレムが現れた

「な、なによあれ!?」

「ゴ、ゴーレム!?」

「…」

ルイズ、キュルケ、タバサは、ゴーレムの大きさに驚いていた

がんっ!

ゴーレムが本塔を殴り、塔の壁が崩れていく

「何やってんだ!早く逃げろ!…!?ルイズ!!」

「へっ?なっ!?」

ルイズの上に壁の破片が落ちてきた。

(間に合え!)

エドは走った。夢中に走り、ルイズを突き飛ばした。
ドンッ!!

ルイズがいた場所に、破片が落ちた

「「……」」

「相棒ぉ」

…………………………

「いったぁ~い」

一瞬の沈黙の後、ルイズの声が聞こえた。エドは何とか間に合ったようだ

「あははははは」

ゴーレムの上で、フーケは笑っている。自分の仕事が成功したことと、逃げることしかできないルイズを笑っていた

「ありがとうね。貴方達。おかげで仕事がやりやすくなったわ。そこの、小さな使い魔君もよく頑張ったわね」

フーケがそう言って、立ち去ろうとしたとき―

パンッ!

「だぁれが、どチビだぁぁぁぁ!!」

エドはそう叫ぶと、地面から何本もの槍が、ゴーレムに向かって伸びている

ドド、ドス!

(やった!)

エドがそう思った時、突然ゴーレムがただの土くれに変わり、辺りに土埃がまった

「に、逃げられた…?」

フーケは見事に、エド達の目をくらましたのだ。
そして…穴が空いた宝物庫の壁には、
『破壊の杖、確かに領収いたしました。 土くれのフーケ』と、文字が刻まれていた