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第1話


光の中にいきなり引き込まれたエドワード・エルリックは気が動転していた。
(ここは…どこだ…)

「あんた誰?」

いきなりそう言われでびっくりした。

「アル!?」

アルに似た声に反応して振り向いて見るとそこには一人の女の子がいた。桃色がかかったブロンドの髪、黒いマントの下に、白いブラウス、グレーのプリーツスカートを着た人形のように可愛い女の子がエドを呆れたように覗きこんでいる。
「アルってあんたの名前?」

そう言われて反射的に言った。

「俺は…エドワード・エルリック。国家錬金術師だ」
「国家錬金術師ぃ?なにそれ??あんたもメイジなの?」

腰に両手を当ててルイズはそう言った。

(なんだこの女?メイジ??国家錬金術師をしらないのか???)

何が何だかわからない状況だった。だが周りにはルイズと同じような格好のやつが大勢笑っている。

「ルイズ!平民を召喚してどうするwww」

「ちょっと失敗したのよ!」

ルイズは顔を真っ赤にして怒鳴っていた。

「コホン!…とにかくミス・ヴァリエール。儀式を続けなさい。」

(儀式?なんのことだ?つーかなんなんだこいつらは)

ルイズは反対したがしかなしにエドワードの前に立った。顔がさらに赤くなっている。
エドは反射的にルイズを突き放した。

「いったぁ~い」

ルイズはいきなり突き放されて地面にしりもちをついた。

「なんなんだお前は!俺に何をした?…アル!アルはどこだ?」

エドはパニックにおちいって、興奮して錬金術をしようと構えた。

「なにすんのよ!平民のくせに!チビのくせに!」

「な、なんだと…チ、チビ!?」
この一言にエドは完全にキレた。いきなり知らない場所にきて、さらに詳しい説明もないまま勝手に話が進んでいき、さらに一番気にしていることを言われ完全に理性が飛んだ。

パンッ!!

エドは両手を叩き、自らの右手を剣に変えてルイズの前に剣を付き出した。

「!?」

辺りが一瞬で静かになる。
「へ?」

(何これ??)

周りにいた他の生徒も息を飲んだ。両手を叩いたと思ったら右手が剣になったのだ。

(どんな魔法を使ったんだ、あいつは?)

「俺の質問に答えろ!ここはどこだ?お前は誰だ?…アルは…アルはどこにいるんだ?それに…俺はチビじゃねぇ!!」

明らかに頭に血が登っている。最後の方は明らかに叫んでいた。
「あの…え…はえ…」

ルイズはいきなりのことに取り乱していた。自分が召喚した使い魔。しかもメイジではない金髪の少年に。いきなり右手が剣にかわりそれが目の前に付きつけられている。

「俺の質問に答えろ!俺は鋼の錬金術師だ!」

エドはさらにそう叫んだ。いかにも刺そうとしているようすだった。

「鋼?錬金術師?なにそ…!?」

「俺の質問に答えろ!」

右手を突き出し声を押し殺して言った。それには明らかに殺気が込められていた。その時

ゴゥ!

「!?」

エドの目の前に一つの火の玉が通り抜けていった。

「そこまでよ!使い魔くん!」

~ファイアーボール~
炎の魔法を得意とする魔法使い『微熱』のキュルケが長い赤い髪をかきあげそう言った。

エドは反射的に避けて、赤い髪をした女の方を向いた。

(今のはなんだ?火の玉を錬成した?)

軽い衝撃を受けながらもエドは口を開いた。

「お前もこいつの仲間か?錬金術師なのか?」

「錬金術師?なにそれ?私はメイジ。『微熱』のキュルケ。貴族よ」

キュルケはその大きな胸を揺らしながら言った。

「メイジ?貴族?」

(なんだこいつは?とにかくここから逃げて早くアルを探さないと)

そう考えていると先ほど自分剣を付きつけていた女の子が口を開いた。

「なんなのよ!あんたは!せっかく呼ぶのに成功したと思ったら急に変なチビの平民が…!?」

パンッ!

エドは両手を叩き地面に両手をついた。するとそこに地面からルイズを囲むように土の壁現れ、ルイズは最後まで喋れないまま土の壁に囲まれてしまった。

「チビじゃねぇ…」

(これで静かになったな)
エドはルイズの声が殆ど聞こえなくなるともう一度キュルケに方を向いた。

「ここはどこであんた達はなんなんだ?俺はなんでこんなトコにいるんだ?」

エドはキュルケの方が話がしやすいと判断し、質問をした。

「ここはトリスティンよ。かの高名なトリスティン魔法学院。私達はメイジ。貴族よ。まぁ魔法使いだけどね。そしてあなたは壁の中で叫んでるルイズにサモン・サーヴァントで召喚された使い魔なのよ」
「ま、魔法使い?メイジ?貴族?サモン・サーヴァント?召喚?使い魔?」

エドはさらに混乱した。

(意味がわからない。何を言っているんだ?)

「ところで貴方は誰なの?」

キュルケが考え事をしているエドに言った。

「お、俺はエドワード・エルリック。国家錬金術師だ!」

「エドワード?じゃぁエドでいいわね。私はキュルケよ。
ところで錬金術師って何なの?」

「わからないのか?それは…!?」

チュドーン

いきなりエドの横にあった壁が内側から爆発した。ルイズの失敗魔法である。ルイズの二つ名は「ゼロ」。いつも失敗している魔法が役に立ったのだ。

「あ、あんたね!いい加減にしなさいよ!……あれっ???」
いきなりの爆風にエドは吹っ飛び気を失った。

「いきなり何するのよ!ゼロのルイズ!!エドが飛んでいっちゃったじゃないの!」

「な、な、な、何よ!だってこいつ!いきなり私に…」
「いい加減にしなさい。ミス・ヴァリエール。」

ケンカを始めたルイズとキュルケを見かねてコルベールが言った。

「ミスタ・コルベール!」

「なんだね?ミス・ヴァリエール?」

「もう一度召喚させてください!」

「それはダメた。学院のきまりなのだよ。さぁ儀式を続けなさい。」

「しかし!ミスタ」

「しかし…なんだね?これは伝統なのだよ。」

ルイズは諦めたように目をつむる。

「我が名はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール。五つの力を司るペンタゴン。この者に祝福を与え、我が使い魔となせ」

ルイズは気絶したエドの口にキスをした。そしてその左手にルーンが刻まれた。
今は夜中。窓の外には二つの月が輝いていた。まるでエドのこれからを生暖かく見守るように………