出展会社:鎌倉特殊車体工業 様


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鎌倉特殊車体工業展示ブース

Welcome to Kamakura Special Coach Industry

1.メトロポリスHEV
 ハイブリッドシステムを搭載した低公害仕様のメトロポリスです。CNG仕様と異なり、屋根上のカバーが前方に寄っているのが特徴です。屋根上のカバー内にはバッテリーとインバーターシステムが搭載され、側面のスリットがCNGのカバーとの違いになります。

 駆動システムはタイヤ内にモーターを収めたホイールインモーター方式を採用。発電用のエンジンとバッテリーの2系統で電源を供給するシリーズハイブリッド方式となっています。モーターを搭載するリヤアクスルは国産の某S社製を採用しました。

 ハイブリッドシステムは全世界で豊富な実績を持つアリソン製を採用。電源となるエネルギー・ストレージ・ユニットと、制御装置となるデュアル・パワー・インバーター・モジュール(DPIM)はいずれも規格化されており、既存のバスに容易に搭載することができます。自社開発とはせずに確立されたシステムを外部調達することで安定した品質と低価格を実現しました。

 出品モデルは某所の無料巡回バスに引き渡される予定で、土休日の混雑を考慮して立席スペースを広く取った12mフルサイズの3扉仕様となっています。中扉より後の座席は独特の配置となっており、ホイールインモーターによって実現した広い通路を利用してエンジン脇は1+1の配置、エンジン後部は家族連れの観光客の利用を見込んで4人掛けのボックス席を配置しています。

 エンジン部分の窓の無いモジュールを利用して当車両の解説とイラストを掲載しています。また、試験的に側面の行先表示機は2ヶ所設置され、前方は窓の左上、後部は窓の上部、屋根との間に設置されています。

 

・走行のしくみ
・停止時
 エンジンが停止し、燃料の消費を抑えます。

・発進、加速時
 エンジンとバッテリーの両方から電力が供給され、大きなパワーを発揮します。

・定速走行時
 エンジンの発電電力で走行し、余分な電力はバッテリーに充電されます。

・減速時
 エンジンは停止し、モーターが発電機に切り替わってバッテリーに充電されます。

・充電量低下時
 エンジンが始動し、バッテリーに充電されます。

・ディーゼルとHEVの駆動系の比較
 ディーゼルエンジン駆動(上)の場合、エンジンから変速機を介してタイヤまで物理的に直結されています。それに対し、HEV(下)では変速機を置くスペースに発電機が搭載されています。タイヤ内に搭載されたホイールインモーターには物理的に接続されず、エンジンをタイヤから離れた場所に設置することも可能となり、レイアウトの自由度が格段に向上しました。

おまけ:エンジン部デッドスペースの活用
 今回の出品車では、エンジン部分の窓のないスペースを解説用の案内板を設置するスペースとして活用しています。室内に関しても同様にイラスト等を使用したポスターを設置しており、営業時には広い壁面積を活用して広告スペースとしての利用が期待できます。

 

 

2.メトロポリスBRTコンセプト

 BRT用に使用されることを前提として設計された、メトロポリスの発展型です。随所に普通の路線バスとは異なる大きな特徴を持っています。

特徴その1:タイヤ配置

上:メトロポリスAクラス  下:BRTコンセプト
 客室を広げるため、通常は前扉の後に来る前輪を一番前に寄せ、その後ろに前扉(中扉?)を設置しています。構造上の都合で後輪もわずかに前に寄せており、そのために後部車両が通常の連節車(Aクラス)よりわずかに長くなっています。機器配置で増加した後部車両の重量を支えるため、Aクラスではシングルタイヤとなっている後部車両のタイヤはダブルタイヤとなっています。そのため、ホイールベースの増大と相まってAクラスと比べて機動力が低下するという結果となりました。

特徴その2:両側ドア

上:一般道路走行時  下:専用レーン走行時
 世界のBRTの中には、道路の中央分離帯にホームを設置し、通常と逆側にドアを設けて乗降を行っているものもあります。そこで、このBRTコンセプトではBRT区間のホーム乗降と通常路線の歩道からの乗降の両方に対応した構造として両側にドアを設置しています。座席数の減少は避けられませんが、運行の柔軟性が大幅に向上することでしょう。

特徴その3:フロントエンジン&ハイブリッド

 前輪を一番前に持ってきたことから、前輪上に客室としては使えない無駄な空間が発生してしまいます。そこで、エンジンを前輪上に配置することで客室をさらに広げることに成功しました。これは、ハイブリッド方式の採用でエンジンと駆動輪を機械的に接続する必要が無くなり、エンジンが自由度に配置できるようになったことで実現しました。しかし現状では前輪上の小さな空間に収まるコンパクトなエンジンが調達できず、以前は自走できないモックアップ状態でした。今回の会場への輸送は車内に大量のバッテリーを搭載して自力走行という形で行われ(低床トレーラーの手配はサイズと予算の都合で却下)、これを機に電気自動車としてナンバーを取得し、電気バスとしての試験に使用されることが決定しています。

なお、運転席脇にエンジンスペースがあることから、運転席への乗降のために右側面にドアが設置されています。

特徴その4:座席配置

 座席配置は前後の車両でまったく異なる構成となっています。前部車両は輸送力を重視し、立席スペースを多くとったタイプ、後部車両は長距離運行を想定して座席数を多く取ったタイプ(連結部直後は構造上の都合で中向き座席)となっています。また、最後部座席は機器類の収納スペースを確保するため、壁に沿って弧を描いたラウンドタイプの座席配置となっています。

特徴その5:下部拡大ガラス

 都心観光としての利用も想定し、一部の客室のガラスを下方向に拡大した構造としています。ボディ構造はメトロポリスと同じなので、メトロポリスに拡大ガラスを設置することも可能です。

特徴その6:観光マスク

 以前から当社のショーモデルに必ず含まれている観光マスクを今回はBRTコンセプトで採用。前後ともクリスタルに準じたデザインとしていますが、フロントのライト周りは黒色として従来とは異なる雰囲気を持たせています。

 

 

3.メトロポリス・マルチトランスポーター

 ミッドシップ構造を活かして背面ドアを設置したタイプの車両です。道や歩道の幅が狭くて車椅子の乗降ができない場合などに、背面ドアを使って乗降することが可能となります。


 背面には両開き式のドアが設置され、電動スロープによって車椅子の乗降が可能となります。また、乗降中の安全性を確保するため、行先表示機の脇にストップランプとウィンカーの補助灯を設置しています。


 背面ドア使用時は車高調整装置を使って床を下げることが可能です。その際、後輪を下げるだけでなく前輪を上げることで、後部を通常よりさらに低くすることができます。


背面ドア活用例:自転車バスとしての使用
 マルチトランスポーターは「マルチ」という名前がついているとおり、車椅子以外にも様々な物の積み下ろしが可能です。後部のスペースを使って自転車の搭載や荷物の輸送も可能となり、人だけでなく物も運ぶことのできる新しいバスシステムの確立を目指しています。

 

 

4.クリスタル・プレミアム

 クリスタルに初の派生バージョンが誕生しました。国内導入が途絶えて久しく、当社でも初となるシアター構造を採用。その外観は見る者に大きなインパクトを与えます。基本デザインは従来のクリスタルを踏襲していますが、いくつかの変更点があります。

1.ドア周りのピラー処理

クリスタルでは大きく弧を描いていたドア直後のピラーが直線状となり、上部の斜めのピラーと併せて「イ」の字を描く構造になっています。斜めのピラーは前方からの衝撃に強く、衝突時の被害を軽減させるのに役立ちます。客室窓の最前部を下に落として視界を広げている点や上部の採光窓はクリスタルから受け継いでいます。窓下部に入っていたメタリックパーツは上部に移されました。

2.ボディ構造の共通化
  
左:プレミアム  右:ライオンズスター
 クリスタルとあまり差異は見られないように思うかもしれませんが、ボディ構造は一部に変更点が見られます。基本構造をマン製観光バス「ライオンズスター」や「ライオンズコーチ」と共通化し、信頼性の向上と価格低減を目指しています。当初は後部のボディラインの共通化について意見が分かれましたが、元々の構造自体がマンのものに近かったことと、当社製観光車の特徴のひとつである「くびれ」を組み込むことで最終的にまとまりました。

 

 

 

5.クリスタル・インターライナー

 クリスタルをベースにした全く新しい形の高速バスです。近距離高速路線での使用を想定したこのハイデッカーの最大の特徴は、前扉に車椅子リフトを備えていることです。


 前扉は両開き式とし、通常は前方の扉のみを使用します。後方の扉は車椅子専用で、床下収納式のリフトを搭載しています。


 最前部ドア側の座席は座面が折りたためる構造になっていて、車椅子乗車時は車椅子スペースとして機能します。

 現在、車椅子で乗車できる高速バスといえばダブルデッカーが唯一の存在ですが、室内空間の狭さや収納スペース、価格等の問題点があります。このインターライナーはそれらの問題点をクリアするハイデッカー構造であり、前扉乗降とすることで高速バスとしての機能を失うことなく車椅子の搭載を可能としています。ダブルデッカーを入れるほどの需要の無い路線、ターミナルの関係でダブルデッカーを入れられない路線、それでもバリアフリーを実現したいという意欲があれば、インターライナーの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

6.パネル展示ほか

 

 空いたスペースを利用して行われたパネル展示ではイラスト等の展示が行われ、開発中のミディランナー次期モデル(発売時期未定)のデザインスケッチが公開されました。外観は従来モデルと大きく変わるところはありませんが、メトロポリスとの設計の共通化をより一層推し進める方向で開発が進んでいます。ハイブリッド専用モデルとしての価格の上昇を可能な限り抑制し、唯一の中型ハイブリッド車両として普及を目指したい考えです。

 そのほか、社長や開発部門責任者などによるスピーチが行われ、メトロポリスDDの復活や海外への展開、車種の統廃合を示唆する発言などが飛び出し、大きな反響を呼びました。

 

理想を追い求め続け、ひたすら我が道を突き進む鎌倉特殊車体工業を、今後ともどうかよろしくお願いいたします、