(貸借対照表の本質)

一 貸借対照表は、企業の財政状態を明らかにするため、貸借対照表日におけるすべての資産、負債及び資本を記載し、株主、債権者その他の利害関係者にこれを正しく表示するものでなければならない。ただし、正規の簿記の原則に従って処理された場合に生じた簿外資産及び簿外負債は貸借対照表の記載外におくことができる。(注1)

A 資産、負債及び資本は、適当な区分、配列、分類及び評価の基準に従って記載しなければならない。

B 資産、負債及び資本は総額によって記載することを原則とし、資産の項目と負債又は資本の項目とを相殺することによって、その全部又は一部を貸借対照表から除去してはならない。

C 受取手形の割引高又は裏書譲渡高、保証債務等の偶発債務、債務の担保に供している資産、発行済株式一株当たり当期純利益及び同一株当たり純資産額等企業の財務内容を判断するために重要な事項は、貸借対照表に注記しなければならない。

D 将来の期間に影響する特定の費用は、次期以降の期間に配分して処理するため、経過的に貸借対照表の資産の部に記載することができる。(注15)

E 貸借対照表の資産の合計金額は、負債と資本の合計金額に一致しなければならない。
最終更新:2007年06月05日 06:29