鳴沢美佐子11


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「………な……」
竜之介には、突如目の前に現出した光景が理解できない。
と、白い肢体は泳ぐように前へと流れた。
「わわっ!?」
倒れこむように乗りかかってくる裸身を抱きとめるかたちになって。
そのまま押し倒された竜之介の体が、ベッドの上でわずかに弾む。
「み、美佐……」
言葉は半ばで途切れる。美佐子の唇に塞がれて。
「…………っ!」
美佐子は両腕で竜之介の首をきつく抱いて、さらに強く唇を押しつけ、身体を摺り寄せてくる。
柔らかな重みと甘い香。ピッタリと吸いついた唇と合わせた胸の間の膨らみ。
竜之介は巻きこまれそうになる情動を懸命に自制して。美佐子の肩を押しやって、顔を離した。
「……み、美佐子さん! いったい…」
「…………」
美佐子がゆっくりと、目蓋を上げた。まだ互いの顔は、乱れた息のかかる距離にある。
「……竜之介、くん」
掠れた声で、美佐子が呼ぶ。平素とは別人のような、甘い媚びに満ちた切ない声で。
薄く開いた瞳が、濡れて輝くのを竜之介は見て。強烈に己の中の“雄”を刺激された。
「…い、いいの?」
思わず、そう訊いていた。この状況において、いささか野暮とも無粋ともいえる念押しであったが。
しかし、竜之介からすれば、やはりあまりにも唐突すぎて、信じがたいものがあったのだ。 

美佐子は、潤んだ眼を竜之介に向けたまま、小さくうなずいて、
「……おねがい……私、もう……」
啜り泣くような声で、そう訴えた。
その瞬間に、竜之介は疑心も躊躇も放り捨てて、強く美佐子の裸身を抱きしめた。
「……あぁっ…」
美佐子が喜びの声を上げて、再び竜之介の口を求め、竜之介もそれに応える。
唇が合わさると同時に、美佐子の舌が竜之介の口腔にすべりこんで、いきなり激しい口吻となる。
甘い唾の味わい、柔らかな舌の熱烈な求愛。竜之介の脳髄は痺れる。
負けじと、自分からもからめた舌を動かせば、美佐子は嬉しげに鼻を鳴らして、なおいっそうの
耽溺をしめした。竜之介が、初めて味わう濃厚な口舌の戯れ。
どれほど、そうしていたものか。ようやく美佐子の唇が離れて。竜之介はハァハァと呼吸を貪った。
美佐子もまた、肩で息をつきながら、なおも竜之介の顎や首筋に、唇を這わせて、
「……ねえ……」
情感を擦りたてるような声音で、誘う。
竜之介は、上に乗った美佐子の身体を抱いたまま、体勢をいれかえた。
そっと、ベッドに横たえた美佐子の白裸を、月明かりの中に見下ろした。
今宵初めて、じっくりと眺める女体に、あらためて息をのんだ。
こんなにも、官能的だったのかと思う。
美佐子のすべてを目にするのは、二度目だ。あのひと月前の夜以来のことだ。
あの時にも、その美しさに圧倒されたものだが。
いま目の前にある肢体には、見惚れるような美麗さではなく、狂おしく情感を揺さぶるような
艶めきに満ち満ちていた。女らしいラインも、胸や腰の豊かな肉付きも、確かにあの夜と同じなのに、
なにか別の女を見るような思いさえ抱かされる。
月の光だけという幻想的な状況のせいなのかもしれない。
自分が、あの時とは比べものにならないほど昂ぶっているせいもあるだろう。
確かなのは、裸身を晒した美佐子の態度が、あの夜とはまったく違っていること。
横たわる美佐子は、あの夜のような恥じらいのそぶりは見せずに。
両手を横に投げ出して、隠すところなくすべてを竜之介の目に曝け出して。
そして、薄く開いた双眸を熱っぽく潤ませて。竜之介を待っている。 

竜之介は、引きむしるように服を脱ぎ捨てた。美佐子同様に全裸になる。
股間では猛りきったものが、腹を打つほどの勢いで屹立していた。
「……ハァ…」
美佐子の視線が竜之介の剛直にからんで。期待と欲情に満ちた吐息をもらした。
竜之介は引き締まった裸身を美佐子の隣りに横たえた。
三度、唇を合わせる。すかさず潜りこんだ美佐子の舌が、また縦横に蠢いて、竜之介の情感を擦りたてた。
(これが、大人のキスなんだ……)
そんなことを意識のすみに浮かべながら、竜之介は口吻に酔った。
美佐子もまた飽くことなく竜之介の口舌を味わいながら。片手を竜之介の胸に這わせて、
若い身体の逞しさを確かめるように撫でまわす。
「……ウッ、フウ……」
細い指が乳首を掻くように弄うと、竜之介は思いがけない刺激にビクビクと震えた。
おかえしとばかりに、美佐子の頤にかけていた手を胸へと滑らせる。
やんわりと揉みあげれば、掌に伝わる柔らかな肉感。
「……フウン、アハァッ」
今度は美佐子が甘く鼻を鳴らして、竜之介の口の中に快美の声を吹きこむ。
もっと、と突き出される乳房に、竜之介は優しく愛撫を続けた。
美佐子は敏感に竜之介の指の動きに応えていたが、やがて繊細に過ぎるタッチに焦れたように、
乳房を掴んだ竜之介の手に自分の手を重ねて、ギュッと力をこめた。
竜之介が戸惑いの気配を浮かべる。そこには優しく触れなくては、というのが竜之介なりの
経験則であったから。
「……いいの、もっと。もっと強くっ」
くちづけをほどいた美佐子が、強い口調で促す。
おずおずと、竜之介の手に力が加わる。手にあまる豊満な肉果に指が埋まりこんで、形を歪めた。
「ああぁっ! いいわ!」
痛くないのかと案ずる竜之介をよそに、美佐子はキツい愛撫に歓悦の声を迸らせた。 

熟れきった柔肉の手触りは、成熟した女との交歓をあらためて竜之介に意識させた。
体をずらして、もう一方の乳房へと口を寄せる。
かすかに汗ばんだ肌の匂いを嗅ぎながら、尖り立った乳首ごと肉房を口に含んだ。
「アハッ、いいわ、吸って、オッパイ、もっと吸って」
あられもなく悦び、竜之介の頭を胸へと押しつける美佐子。
竜之介も、絶妙な柔らかさと弾力を伝える肉の心地に酔って、夢中で吸いたてた。
「アアアァ……アアアッ」
美佐子は細首を左右にうちふって快感を表しながら、片手を竜之介の腰へと差しのべた。
求める硬い肉根に指が触れると、躊躇いなく手を開いて、ギュッと握りしめる。
いきなり痛いほどに握りしめられた竜之介が、乳肉を含んだまま、ウッとうめいた。
「……アア……熱い……硬い……」
美佐子はうっとりと掌中のものを賛美しながら、さらに確かめるようにギュッギュと力をこめて。
そのままユルユルと扱きたてた。
「……これ、これが……」
欲しい! と激しい執着をこめた手の動き。
滑らかな掌の感触と巧妙な刺激に、竜之介はたちまち追いつめられる。
「み、美佐子さん、ダメ、だよ、アッ、そんなにしたら」
顔を上げて、身をよじりながら、訴えた。
ここのところ、勉強漬けの生活で、欲望の処理を怠り気味だったこともあって。
溜まった若い精力は、美佐子の熱にあてられ強い愛撫を受けて、いまにも弾けそうになっていた。
「いいわ、来てッ」
答えた美佐子の声にも切迫したものがこもって。
慌しく体を起こした竜之介の前で、大きく両腿を広げて竜之介を誘う。
見開かれた目にギラついた輝きが宿って。薄闇の中に光った。 

竜之介は大胆な美佐子の姿態に、ゴクリと生唾を呑みくだす。
大きく開いた両脚の間に体を入れて、かすかに震える指を黒い翳りへと伸ばした。
「……アン…」
「……!? す、すごい」
指が秘所に触れた瞬間、美佐子は艶めいた息をつき、竜之介は驚愕する。
「美佐子さん、こんなに……濡れてる」
「いやぁ」
美佐子の秘肉は、熱い滴りにグショグショに濡れそぼっていた。熱蜜は内股にまで溢れ、
恥毛もベットリと固まって指にからみついてくる。
竜之介の驚嘆に羞恥の声を上げた美佐子は、しかし放埓な開陳の姿勢は崩そうとせずに。
女肉の表面を撫でさする指に焦れったそうに腰をくねらせた。
日頃の美佐子からは想像もできないような発情ぶりに、竜之介は唖然として、
「そ、そんなにしたかったの?」
「アアァ……そう、そうよ!」
悩乱する美佐子は、ヒステリックに叫んだ。
「だから、来てっ、早く入れてっ」
もう一刻たりと堪えられないといったふうに、竜之介の腕を掴んで引き寄せようとする。
「美佐子さんっ!」
そこまで自分を求めてくれていたのか、という感激に衝き動かされて、美佐子へとのしかかる竜之介。
(とうとう、美佐子さんと)
感慨に逸る心のままに腰を突きこむが。極限までそそり立った肉根の先端は狙いを外れて、
濡れた肉弁の上をニュルンと滑ってしまう。
「ああ、いやぁ」
「あ、あれ? ……あっ!」
焦って引きかけた矛先を、むずがるような声を上げた美佐子の手がガッシと掴んで。
グッと腰をもたげ、わななきながら待ちうけるヴァギナへと導く。 

今度は確かな感触を先端にとらえた竜之介、
「い、いくよ!?」
「来て、早く、はやくッ!」
いちいち断るなとばかりに、竜之介を急かす美佐子。蕩けた女肉に感じる硬い肉感に炙られて
錯乱寸前といったようす。
また固い唾を呑みおろした竜之介が、慎重に腰を送る。
ヌチャッ、とかすかな濡れ音を発して、竜之介の肉根が美佐子の中に潜りこんだ。
「ウウッ」
「あ、アッ、入って、きた、硬いのが、アアッ」
灼けるように熱く、ドロドロに溶けた媚肉の感触に竜之介はうめいて、思わず動きを止めてしまう。
「イヤッ、きて、もっと……奥、まで」
乞い願いながら、腰を突き上げて自ら挿入を深める美佐子。
「ウアアッ」
巻きこまれた竜之介も、グイと腰を押し出して。若さに満ちた肉鉄は根元まで美佐子の膣肉に埋まりこんだ。
「アアンッ」
硬い矛先に子宮を小突かれて、美佐子が歓喜の声を上げる。
乱れ散らばった美佐子の髪の中に両手を突いた竜之介は、ペニスから伝わる強烈な快感に歯をくいしばった。
(こ、これが美佐子さんの……ス、スゴイ)
しとどな潤いのせいもあってか、意外なほどスムーズに竜之介の肉体を呑みこんだ美佐子の女肉だったが。
咥えこんでからの媚肉の反応は凄まじかった。
トロトロの熱い肉襞が、うねり、からみ、まとわりつく。
これが……本当の“女”というものなのか。
かつて経験したことのない、濃密で複雑な味わいに、竜之介はただ喉を荒く鳴らす。 

しかし、そのまま熟れた女体の甘美を味わっていることは許されなかった。
「う、動いてっ、竜之介くん」
貫いたまま攻撃を開始しようとしない竜之介に、美佐子が焦れた声を上げて腰をうねらせた。
「ウアッ、ちょ、ちょっと待って、美佐子さん……」
ペニスに感じる未曾有の快感と、遂に美佐子と繋がったという心理の作用で、
すでに逐情の兆しに襲われている竜之介は、情感の波を鎮めるまでの猶予を求めたが。
「いや、いやよ、おねがいっ」
生殺しの状態に耐えられない美佐子は、両手で竜之介の体を掴みしめて腰を跳ね上げ
能動的に快楽を求めはじめる。
「ワッ、ちょ、アアア」
「突いて、竜之介くんも、してっ」
「グ、ウッ……」
憑かれたような眼を向けて挿送を懇願する美佐子に応えようと、ギリリと奥歯を食いしばって、
腰を前後しはじめる竜之介。
「んああっ、いい、いいの、もっと」
途端に嬌声を迸らせて、さらに熱狂的に腰を躍らせる美佐子。
「ウアッ、美佐子、さん、そんな」
追いつめられた性感を必死に自制しながら、なんとかペースを掴もうとする竜之介だったが、
美佐子の狂乱ぶりが、その暇を与えてくれない。
「あああ、もっと、もっとよ!」
竜之介の体を跳ね飛ばすような勢いで腰を突き上げ、極限よりさらに深い挿入を得ようと
両手で掴んだ竜之介の腰を力の限りに引き寄せる。
「ちょっ、美佐子さん」
竜之介は翻弄されるばかりで、ふたりの動きは噛み合わない。 

「ああ、いやよ、もっと強くッ」
なかなか求めるままの快楽が得られないことに、美佐子がムズがる声を上げる。
その間も奔放な腰の蠢きは止まらず、女陰はさらに激しい収縮をみせて、快感を貪ろうとする。
「ウアアアッ」
経験したことのない貪欲な女体の攻撃に、すでにギリギリまで追いこまれていた竜之介の性感が
臨界を超えた。
「だ、ダメだっ!」
「アアッ!? いやあっ」
余力を振りしぼって腰を引き、慌てて追いすがろうとする美佐子の中から、ビクビクと震える
ペニスを引っこ抜いた。
「アアッ」
「あ……」
抜け出た瞬間に肉棒は脈動して、ドピュドピュと熱い波涛を噴出する。
弾け出た熱精は、悲しげな声を上げて動きを止めた美佐子の腹に降りかかった。
長い爆発の間、顎をそらしてガクガクと腰を痙攣させていた竜之介。
「……ウウン……」
ようやく吐精が終わると、ガクリと突っ張った両腕から力が抜けて、美佐子の横に倒れこんだ。
「……ああ……」
表情を虚ろにした美佐子は、腹の上の多量の精液に手を這わせて、
「……熱い……こんなに、たくさん……」
ボンヤリと呟いた。
突っ伏した竜之介は、大きく背を上下させて荒い息をついている。
「……中で、出してもよかったのに」
ポツリと美佐子が言葉を洩らす。 

えっ?」
驚きに、眼を見開く竜之介。
「竜之介くんの……私の中に欲しかったのに」
恨むように言って、流し目をくれる美佐子の凄艶さに、竜之介は鼓動を跳ねさせた。
「そ、それはマズイでしょう」
「……ああ、本当にすごい量だわ」
美佐子は下腹から鳩尾のあたりにまで飛び散った竜之介の精液を掌で撫でまわしていた。
拭うのではなく、肌にすりこむような愛しげな手の動き。
「わ、汚いよ、美佐子さん」
「どうして? そんなことないわ」
不思議そうに聞き返して。美佐子は指に竜之介の精をすくいとって、ペロリと舐めた。
「み、美佐子さんっ!?」
「……竜之介くんの味……」
ボウとけぶった眼を宙に向けて、無心に竜之介の精を味わう美佐子の姿は、
竜之介の背に、ゾクゾクと寒気にもにた感覚を走らせるほどの淫靡さに満ちていて。
(美佐子さんて……エッチの時には大胆になるんだなあ。スゴく、激しかったし……)
意外な思いをあらたにする竜之介だったが、その発見はイヤなものではなかった。
自分だけに、こんな姿を見せてくれるのだと思えば、美佐子への愛しさが募る。
竜之介は体を起こすと、枕元のテッシュ箱を引き寄せた。
数枚重ねにして、美佐子の身体を汚した自分の欲望を拭きとっていく。
「………………」
美佐子は無言で、何度も紙を替えて入念な作業をする竜之介の顔を見上げた。
その瞳には、ようよう理性の色が戻りつつあった。
「…………優しいのね……」
やがて呟いた声には、何故か悲しげな響き。
「うん? いやあ、自分で出したものだからさ」
我ながらよくもこんなに出したなあ、などと考えていた竜之介は、照れ笑った。 

その笑顔に、そっと美佐子は目を伏せて、
「……恥かしい……」
消え入るような言葉を洩らした。
「えっ?」
「あんなに……乱れてしまって……軽蔑したでしょう?」
「そんなこと、ないよ」
ブンブンと首をふって否定する竜之介。
「俺、嬉しかったよ。美佐子さんがこんなに、その、俺のこと求めてくれてたんだって」
「………………」
「……美佐子さん、とても素敵だったよ」
照れながらも、心からの賛美を口にする竜之介。
「……竜之介くんも……素敵だったわ」
「いやあ、俺のほうは……ちょと、だらしなかったなって」
面目なさそうに頭をかく竜之介。
「気持ちよすぎて、抑えがきかなかったんだ。ゴメン」
あっけなく終わってしまった自分を恥じ入る。
「そんなこと…ない……私が、あんまり淫らだったから……」
「……ヘヘ、エッチな美佐子さんも魅力的だけどね」
「竜之介…くん……」
美佐子の眼にジワリと涙が浮かんで。そっと竜之介の腕を引いた。
竜之介も静かに体を倒して、美佐子の上に乗りかかった。
「美佐子さん……好きだよ。愛してる」
「…………私も……好きよ」
唇が重なる。舌がお互いを求めて蠢く。
優しいゆるやかな戯れあいは、すぐに濃厚で激しい行為になっていく。 

きつく首を抱いた美佐子の求めるままに、ディープ・キスに耽る竜之介。
口舌の快感に煽られて、若い肉体に欲望が蘇る。
力を取り戻した肉根が、美佐子の柔らかな太腿に触れる。
「……あぁっ」
口を振りほどいた美佐子が、艶めいた声を上げて、すかさず屹立を握りしめた。
「ああ……硬い……もう、こんなになってる」
嬉しげに鼻を鳴らして、シュッシュと扱きたてた。
「もっと、もっと大きくなって」
うわごとのような言葉を吐く美佐子の瞳は、また淫情に霞みがかかって。
竜之介は苛烈な刺激に耐えながら、
「美佐子さん、もう一度……」
「ええ、いいわ、来てっ、このまま、すぐに」
燻り続ける欲望を、今度こそ鎮めてくれと、美佐子は自らの手で両腿をガバッと開いた。
体を移して、あまりにも放埓な開陳ぶりを真っ向から見る竜之介は、クラクラするような昂ぶりを覚える。
薄闇の中に浮かび上がる白い肢体。その中心、黒い翳に縁取られた、ヌメ光る肉穴。
妖しい香に、フラフラと吸い寄せられそうになるのを懸命に自制して。
竜之介はゆっくりと腰を進めた。
先ほどは、やはり逸りすぎていたという反省がある。
美佐子との初めての夜。今度こそ、ジックリとその感激を味わいたい。
そして、美佐子を満足させたい。
そのためには、落ち着くことだと自分に言い聞かせて。
竜之介は片手に握った怒張の先端を、慎重に美佐子の中に沈めていった。
「アハァッ」
「……クウゥッ」
美佐子が嬌声を洩らして、背を反らす。竜之介も快美のうめきをつく。
しばしの中断にも、美佐子の女肉は少しもその熱を下げていなかった。侵入した男根を
待ちかねたように迎えいれ、からめとろうとする。 

二度目とはいえ、気を抜けばすぐにも負けてしまいそうな、絶妙な肉の味わいに対抗しながら、
竜之介は極限まで繋がりを深めた。
「ウウッ……美佐子さん、奥、まで……入ったよ…俺のが、美佐子さんの中に」
竜之介は美佐子と胸を重ねて、ひとつになった感激を耳元に囁いた。
「アアァ……いいわ、竜之介くん……もっと」
美佐子は両腕を竜之介の背にまわし、両脚を竜之介の尻に組み合わせて、しがみついた。
さらに奥深くまで竜之介の肉体を迎えいれようと。
「ねえ、動いてっ、激しくしてっ」
「うん、いくよ」
竜之介が律動を開始する。ゆったりとしたリズムで突き上げれば、たちまち美佐子は歓喜の声を上げて
身悶えたが。それでも、一度目のような狂奔は見せずに、竜之介に行為を委ねていた。
「美佐子さん、いい? 気持ちいい?」
一定のリズムで腰を送りながら、竜之介が訊いた。
「ええ、いいわ」
「俺も……スゴく気持ちいいよ、美佐子さんの中、熱くて……からみついてくる」
ようやく主導権を握ったことに、男としての満足を感じながら。竜之介も美佐子の肉の反応に、
この上ない快楽を味わっていた。
「ああっ、すごいよ、俺、こんなの初めてだ」
体ごと吸いこまれてしまいそうな、空恐ろしいほどの快感を言葉にする竜之介。
だが。それに反比例して、美佐子の快楽の声は弱く、少なくなっていく。
竜之介の突きこみに合わせる腰の動きにも、どこか焦れたような気色があらわれて。
「ね、ねえ、竜之介くん……もっと、強くしても、いいのよ……」
堪えかねたように、そう言った。
「え? こ、こう?」
規則的な律動を続けていた竜之介が、わずかにストロークを強く早くする。 

「ああっ、そう、そうよっ、もっと、激しく」
喜悦の叫びを上げて、腰をふりたくる美佐子。
「ううっ」
その瞬間、若いペニスを咥えこんだ媚肉も凄まじく収縮して、竜之介をうめかせた。
急激に逐情の気配がせりあがってきて、動きをゆるめる竜之介。
「ああん、いやよっ、もっとっ」
水を差された美佐子が、詰るように促すが。
「だ、だめだよ。このままじゃ、俺、すぐに」
「…………アァ…」
歯を食いしばって、暴発の気ぶりを逸らそうとする竜之介に、切なげな息をついて動きをとめた。
「……ハァ……ハァ……」
竜之介は、半ばまでペニスを引き抜いて呼吸を整える。
「……大丈夫?」
「う、うん」
気遣うように尋ねる美佐子に、気恥かしそうに答える。
自分でも、情けないとは思うが、どうしようもない。
それなりの経験は積んできたつもりの竜之介だったが。爛熟した女体の甘美さと、行為の激しさは、
手にあまるものがあった。
だから、美佐子が、
「……ねえ、一度抜いて」
そう言った時には、失望されてしまったかとドキリとしたのだが。
「今度は、私が、してあげるから」
「え? う、うん……」
意味ありげな言葉に、ひとまず結合をとく。
美佐子の蜜にまみれた肉根は、急角度にそそり立って、ヒクヒクとわなないていた。
美佐子は体を起こすと、竜之介を仰向けに横たわらせた。
「……フフ、元気ね」
天を突く若いペニスをそっと掴みしめて。
大胆に脚を広げて、竜之介の腰をまたぐと。握ったものの上にゆっくりと腰を下ろしていった。 

「クウウッ」
「……アハァッ」
騎乗位で繋がりあったふたりの口から、快楽の声が洩れる。
「アアァ……いい……この方が、深くまで……」
子宮を突く肉根の感覚に、うっとりと呟いた美佐子が、ゆるゆると臀をふりはじめた。
「アア……」
竜之介も愉悦にあえぎながら、眼を見開いて、その光景を凝視していた。
ムッチリと肉づいた太腿を大きく広げて、膝を立てた蹲踞の姿勢で美佐子がまたがっている。
「あああ、いい、いいわ、とどいて……る」
乱れた髪をふって、美佐子が腰を上下させるたびに、豊かな双乳がブルンブルンと弾む。
グッチョグッチョと卑猥な音をたてる結合部では、ペニスが半ばまで現れては、また女肉の中に
消えていく。徐々に、その振幅は大きくなっていく。
「アアッ、いい、気持ちイイッ、ア、アアア」
急激に狂乱の度合いを強める美佐子。両手でおのが乳房を掴んで揉みしぼり、
メチャクチャに臀を躍らせる。上下の動きだけでは足りずに、深くまで咥えこんだまま、
前後左右にくねらせる蠢きは、この上なく淫猥だった。
そんなさまを見せつけられ、激しい攻撃を受けて、また窮地に陥る竜之介。
「ウアア、美佐子さん……そんなに、したら……」
「ダメよっ、我慢して、もっと」
鋭い声で竜之介を叱咤しながら、美佐子は少しも動きをゆるめない。
エゴイスティックに、自分の快楽だけを求め続ける。組みしかれた竜之介は、
美佐子の欲望を満たすためだけに、その若い肉体を捧げる、生贄と成り果てていた。
それでも竜之介は、ギリギリと奥歯を食いしばり、ギュッとシーツを掴みしめて、耐えていたが。
「アアッ、いいわ、いい、いきそう、もう少し、いきそう」
ひときわ声を高めた美佐子に、ギュッと締めつけられて、
「も、もう……美佐子さん」
顎を反らして、悲鳴のような声で限界を告げた。 

「いやっ、もうすこし、もうすこしなの」
美佐子はかぶりをふって竜之介の訴えを退け、さらに臀の動きを激しくして、
遮二無二快楽を極めようとする。
「で、でも、もう出ちゃうよ」
「いいの、出して、このまま、出していいからっ」
「そん、な……ク…アアアッ!」
躊躇の言葉も半ばで途切れて、腰を跳ね上げる竜之介。
「ああ……出てる……」
竜之介の噴火を子宮に浴びた美佐子が、声を上げる。恍惚と落胆が半ばした響き。
「私も、私も、いきたいっ」
絶頂までのわずかな距離を無理やり埋めようと、すさまじく臀をふって、
ビクビクと脈うつ肉根に、最後の使役を強要する。
「うわあ、み、さこさん、や、め……」
経験のない絶大な快感とともに射精を続けるペニスを扱かれて、ヒィヒィと喉を鳴らして
のけぞる竜之介。
「あ、いきそ、いく、いくっ、イクっ!」
その言葉を発することで絶頂を引きこんだふうに。ブルルと腰を震わせた美佐子。
なおも未練がましく、ゆるゆると臀をまわしていたが。
女肉の中で、竜之介の肉体が急速に力を失うと、ようやく動きを止めた。
フーーッと長い息をついて、ゼイゼイと荒い息をついている竜之介の上に倒れこむ。
すぐに、竜之介の腕が美佐子の背にまわって、強く抱きしめた。
「……美佐子…さん……」
弾む息の下から、竜之介が呼んだ。想いのこもった声で。
美佐子との情交がもたらした、恐ろしいほどの快楽に、竜之介は魂を奪われていた。 

無論、竜之介とて、美佐子との交歓を夢見ていた。
生まれてはじめてといっていい、真剣な想いを寄せた相手との愛の行為。
それは、素晴らしいものになるだろうという期待を抱いていた。
だが、現実となったそれは、どんな想像をもこえていた。
これほどの悦楽があるのか? といまだに信じられない思いがする。
そして、互いに情熱をぶつけあう時間を得たことで、ふたりの関係が決定的なものになったという
喜びもあった。
身も心も無上の幸福に包まれた、いまの想いを、竜之介は短い言葉にかえる。
「……好きだよ……絶対に離さない……」
美佐子の髪を梳きながら、囁く。
美佐子からの応えはなかった。乱れた髪に隠されて、その表情もうかがえない。
(……また、恥かしがっているのかな?)
また、激しい行為への羞恥を感じているのだろうと解釈して、竜之介は苦笑した。
(確かに、美佐子さんが、こんなに乱れるタイプだとは、思わなかったな。
 俺ももう少し、上手にならないと……)
ボンヤリと、益体もないことを考えながら、竜之介は眼を閉じた。
さすがに、立て続けに二回の行為で、肉体は疲弊していた。睡魔が忍び寄ってくる。
それもいい、と思った。このまま美佐子を抱いて眠るのも……。
至福の中に、まどろみかける竜之介。
と、腕の中の美佐子が動いた。竜之介の胸に手をついて身体を起こす。
「……美佐子さん?」
眠たげな目を開く竜之介。美佐子は無言のまま、竜之介の体から下りる。
ニュルン、といまだ美佐子の中にあった竜之介のペニスが抜け出た。
力を失い、しなだれたペニスを、美佐子が掴む。そのまま腹這いになりながら、顔を寄せる。
「えっ? み、美佐子さんっ?」
驚きに目を見開く竜之介を尻目に、美佐子は躊躇いなく汚れたペニスを口に含んだ。 

「クウゥッ……」
射精直後の過敏になっている性器への刺激。苦痛とも快感ともつかぬ感覚に顔をしかめながら
美佐子を止めようとする竜之介。
「み、美佐子さん、ダメだよ、汚いよ」
情事の直後、それも膣内で射精したばかりのペニスだ。当然ながら、男精と女蜜にまみれている。
しかし美佐子は、竜之介が伸ばした手に、うるさげに首をふって、一心不乱に口舌を使った。
「ウア……す、すご……」
貪るような舌の蠢きと、強烈な吸い上げに、身悶える竜之介。
二度も、大量な吐精を遂げたばかりの男根が、またムクムクと膨張しはじめた。
「……ンフ……」
美佐子が嬉しげに喉を鳴らす。ジュポジュポと唾音を響かせて、さらに激しく頭をふる。
やがて、美佐子が口を離した時には、竜之介の肉根はほぼ完全な勃起状態を取り戻していた。
竜之介は信じられない思いで、自分の肉体の変化を眺めた。
しかし、美佐子は、まだ満足せずに。
「……もっと、もっと大きくなって……」
チロチロと舌を這わせた。鈴口をくすぐり、裏スジを舐めあげ、カリ首に舌先を差しこんで。
その間も、根元を握った指でシュッシュと扱きをくれて、さらなる充血を誘う。
「ウ、ああ、気持ちいいよ、美佐子さん」
美佐子のなすがままに性感を煽られる竜之介は、泣くような声を洩らして、腰をわななかせる。
濃厚なフェラチオを受けた怒張は、二度の爆発などなかったかのように、ギンギンに漲った。
そのさまを眺めた美佐子は、真っ赤になって張りきった亀頭に、再び唇を被せた。
ダラダラと唾液を吐き掛けながら、ズルリと呑みこむ。
「……ン……フ……」
「……す、すげえ……」
勃起した自分のペニスを、やすやすと根元まで含んで見せる美佐子に、驚愕の目を向ける竜之介。
(……美佐子さんが、こんなことまで……)
すべて、亡くなった夫に仕込まれたのだろうが。一度だけ写真で見たことのある美佐子の亡夫は、
優しげな線の細い人物と思えたのに。そんな濃厚な営みをしていたなんて……。 

「……ング……ムウ……ハァ」
しばし、竜之介の勃起を口腔で味わっていた美佐子が、肉根を吐き出して顔を上げた。
乱れた髪を掻きあげながら、竜之介と眼を合わせる。
淫情の炎を燃やした美佐子の眼に射すくめられて、竜之介は身を固くする。
ゆっくりと美佐子が、身体をまわした。
シーツの上に乳房を押し潰して、豊満な臀を高く掲げて、竜之介へと差し出す。
両膝を大きく開いて。竜之介の精をタレ流す秘裂を見せつけた。
「……来て、後ろから、して」
昂ぶった声で、美佐子が求める。
ユラユラと、白い臀が揺れる。月の光の中。
竜之介は、固い唾を呑み下して。
どこか意志なきもののような動きで、牡を誘う白い肉へと体を寄せていった……。 








 

 

 

 

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