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カオス「…終わりか、あっけないものだ」
セイレー「…龍君、大丈夫だよね…」
カオス「お前…名は?」
カイザー「…我はカイザーモン、闇を滅し光を征すモノ」

第78話 帝王

前回のあらすじ
ロウハモンが倒されたことによりブラストモンは死の恐怖を感じていた。
そしてカオスモンによってその心は砕け散ってしまった。
…やがて、その場には漆黒の存在があった。

カオス「フ…カイザーモンか…お前は何を望む」
カオスモンはその存在に問いかける。
だが漆黒の戦士は答えない。
ただ、その剣を構えるだけだった。
カオス「生まれたてか、まだ人格形成も出来ていないようだな」
その存在を知っているのか、少しも動じない。
ただ、その表情から余裕が消えた。
カオス「どうやら…お前が待ち望んだ存在なようだな」
カオスモンはゆっくりと構える。
漆黒の戦士は静かに剣を構えた。
カイザー「…業火剛断<プロミネンススラッシュ>」
その剣に強力な炎が渦巻いていく。
そしてすぐさま魔人へと斬りかかった。
カオス「グッ…遮断する竜巻<トルネードアウト>!」
魔人の周囲を竜巻が覆い剣を押し戻す。
そしてすぐさま反撃に移った。
カオス「切断せし激流<マリンザンパー>!」
腕に再び水の剣が現れ突き刺そうとする。
だがそれを戦士は後ろにとびかわした。
カイザー「ブラストセイバー…ガンモード」
突如剣が割れ中から銃口が現れる。
カイザーモンは着地するとそれを魔人へ向け構える。
カイザー「轟雷強弾<ライジングシューター>」
銃口に雷が収束され、放たれた。
カオス「切り裂く烈風<ウィンドエッジ>!」
対する魔人は風の刃を飛ばしそれを相殺する。
互いの力は互角だった。
カオス「面白い…流石だ」
カオスモンは楽しんでいた。望んだ戦いがついに始まったのだ。

ロウハ「…ぅ…」
戦いの音で彼は目を覚ました。
混沌の魔人によって体に風穴があいたロウハモンだったが、その命は未だ残っていた。
すでに体は動かない。だが心はまだ負けてはいなかった。
ロウハ「い、一体何が…何が起きているんだ?」
ロウハモンはゆっくりと首を音のするほうへと向ける。
そこには、混沌の魔人と漆黒の戦士との戦いが繰り広げられていた。
彼等はどちらも一歩も退かず、それでいてその殆どが必殺級の技のぶつかり合いだった。
作戦や戦略など何も無い。ただ全力の力を叩き込んでいるだけ。
まさに力比べのようなものだ。
だが、彼にとってそれは二の次だった。彼が心配していたこと、それは…
ロウハ「ブ、ブラストモンは一体…」
そう、彼の友の安否。それだけが気がかりだった。
だが彼は友を見つけることが出来ない。まるで『消えてしまった』ように姿が無い。
部屋を一通り見るが何処にも姿が無かった。

一体誰が想像するだろうか。
自らの存在を変えたその執念の強さを。

カオス「チィ!貫く水弾<アクアブリッド>!」
ブラスト「炎撃爆紅<クリムゾンファイア>」
二つの弾丸はその間で消え去る。
2人の戦いは膠着状態になっていた。
だが、魔人の方が若干不利ではあった。
力を生み出す前に戦士の剣が押し寄せてくる。
結果、最初に防御をするのは魔人だった。
だがその戦闘センスは魔人も負けてはいない。
相手の行動を読みすぐさま反撃する。
それには流石の戦士も退かずにはいられなかった。
そして距離が離れた後は純粋な力のぶつけ合い。
勝負は一向に決着が付かなかった。
カオス「流石だ…これこそが我が求めた戦い、この死闘の果てには何があるか…」
だが、カオスモンは笑っていた。
彼が望んだ戦いがいま行われている。それだけでも彼の心はとても満足している。
加えて相手の存在が強力なこと。もとよりギリギリの戦いを望んでいた彼にとってはとても喜ばしいことだ。
だが…惜しいのは相手に未だに『心』が存在しないこと。
それだけが唯一の不満だった。
カオス「ふぅ…さぁどうする、このままでは何時までたっても勝負はつかんぞ?」
カオスモンは構えていた腕を下ろす。
その言葉にカイザーモンも構えをとく。
『心』が無くとも本能でわかる。このまま勝負が付かなければ最悪相打ちで終わってしまうことに。
カオス「…これで最後にしよう、全身全霊の力を込めてお前にぶち込む。お前も全力でかかって来い」
カオスモンは再び腕を構える。
その腕に水と風が纏われていった。
カイザー「ブラストセイバー…ファイナルモード」
剣が割れ、そこからエネルギー状の刃が現れる。
カイザーモンはゆっくりと剣を構えた。

ロウハ「これは…」
彼には理解できてしまった。これが、最後の一撃なのだと。
確かにあのまま続けても勝負はつかない。だがこの方法だとその強力な衝撃に自身の体も耐えられるかどうか定かではない。
だが、彼等はそれを恐れていないのだ。
彼等が望むもの、それはこの戦いの決着のみ。
何故かはわからない、だが彼には2人が似た存在なのだと感じていた。
そしてだからこそどちらが勝つのか全く予想できないでいた。

カオス「では…行くぞ!」
混沌の魔人は地面を蹴り踏み込む。
それと同時に漆黒の戦士も前へと出た。
カオス「消滅せし混沌<カオスブレイク>!」
カイザー「消失覇道<カイザーブレイダー>!」
二つの波動がぶつかり合う。そして…

辺りは光に包まれた。

第78話 完
次回 平穏