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バルト「…あと少しだな」
ワイバー「あぁ…」
バルト「あと少し…あと少しで…」
ワイバー「…バルトモン…」

第46話 焦り

前回のあらすじ
周辺の見回りをしていた春名は一人になった時龍に連絡を入れる。
自分を信じてくれていた存在に気が付いた春名は己の罪悪感から解放された。

薄暗い森の中。
龍と別れたバルトモンとワイバーモンは着実にプリズムキャッスルに近づいていた。
バルトモンはひたすら歩いた。すべては誡を救うために。
だが、彼は迷っていた。
バルト「…僕は…」
ワイバー「大丈夫か、バルトモン」
バルト「あ、あぁ…大丈夫だ」
ワイバー「…バルトモン、無理するなよ」
バルト「わかっている…わかっている…」
バルトモンが迷い、そして焦っているのはワイバーモンも良くわかった。
だが自分にはどうすることも出来ない。
出来るのはただ支えることだけ。
ワイバーモン自信も焦っていた。
ワイバー「なぁ…やっぱり分かれて行動したのはまずいんじゃないか?」
ワイバーモンの言うことは正論である。
本来敵陣に乗り込む場合戦力を分散するべきではない。
ましてやただでさえ戦力はごく僅かしかない今回はなおさらである。
だが、バルトモンはそれを認めるわけにはいかなかった。
浅野龍…彼を認めればそれは自分を否定することになる。
『救う』か『助ける』か…似ているようで二つは違う。
だからこそ龍を認めることは出来ないでいた。
バルト「…今更そんなことを言っても仕方が無い…とにかく今は先を急ごう」
バルトモンは先を急ぐ。
その先に何が待っているかなど知らずに。
バルト「はぁ…はぁ…」
ワイバー「なぁバルトモン…休んだ方がいいんじゃねぇか?」
ただひたすら歩いたバルトモンの体力はすでにピークに達していた。
バルト「だ、だが…」
ワイバー「どうせなら俺の背中に乗れよ、そうすれば休みながら先に進める」
バルト「だがお前は…」
ワイバー「心配するなって…少なくともお前よりはマシだ」
バルト「…すまない」

バルトモンを背中に乗せ、ワイバーモンは低空飛行で飛び出す。
バルトモンを休ませるため、スピードは緩めに。
これが、ワイバーモンに出来る精一杯のことだった。
ワイバーモンはバルトモンに何も出来ない自分にうんざりしていた。
だからこそ、弱音を吐くことは出来ない。
ワイバーモンの体力もすでに限界に達していた。
それでもワイバーモンはバルトモンに知られないようにゆっくりと飛んでいく。
クロー「もらった!」
突如木の上から『影』が落ちてくる。
その影はクローモン…誡である。
バルトモンはすぐさま構えると右腕で防いだ。
バルト「クッ…来たか!」
クロー「…浅野龍はいないのか!」
バルト「あいつなどどうでもいい!僕はお前を…『殺す』!」
クロー「あいつがいなければお前達に構っている必要は無い!」
バルト「な、待て!」
クローモンはバルトモンの声も聞かずに飛び去ってしまった。
バルト「ワイバーモン!あいつを…」
ワイバー「駄目だ!今行ってもあの速さじゃ追いつかない!」
バルト「畜生…誡…」

クロー「あいつは…浅野龍は何処だ…」
森の木を伝って『影』は飛ばしていく。
すべては浅野龍を見つけるために。
その時、突如クローモンが飛び乗ろうとしていた枝が落ちる。
クローモンは慌てて地に降りた。
クロー「これは銃弾か…ということは!」
そしてそこにはクローモンが探していた者がいた。
クロー「見つけたぞ…浅野龍!」
ショット「また会えたな…誡!」

第46話 完
次回 解放