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今はまだ勝ち続けていられる。
だがもしもっと強力な敵が来たらどうすればいいのだろう。
俺に勝てない敵が出てきたら?
何か…武器でもあれば…

第6話 armaments ~武装~

前回のあらすじ
以前の記憶を失い普通の子どもとして生活していた良平は再びDWへと飛ばされてしまう。
亡者から逃げ延びた良平はそこで片腕を失った天使と出会う。
そして森を出た良平は天使の命を受け継いだフラモンと共に旅をすることになった。

町を出てから早数日。
真とヴェルモンは広大な草原を歩いていた。
「しかし…見渡す限り何もねぇな…」
「その分敵が来てもわかりやすい。問題は無いだろ」
「ま、そりゃそうなんだけど…」
ヴェルモンの顔は依然として暗いままである。
そのとき、突然地面が揺れだした。
「っと…また地震か?!」
「最近多いな…何かあったのか?」
この辺りに来てから、突然地震が多くなってきた。
ここまで来ると何か不自然である。
ヴェルモンはその『何か』を警戒していた。
「しかしさ…いい加減ちゃんと休みたいな」
結局前の町でもさほど休むことが出来ず、疲労は溜まる一方だった。
故に真の体力もピークに達していた。
「…仕方ねぇな…じゃあ今日はここで…」
『待てぃ!』
その時、突如として何処からか声が響いた。
しかし辺りを見渡してみてもそれらしき影は見当たらない。
「…何だよ今の?」
「さぁな…おい!とっとと出てきたらどうだ!」
『言われなくてもすでにお前達の目の前にいるわ馬鹿者が!』
だが未だにその声は聞こえる。
しかも今度はすぐ側からだ。
「すぐ側って…何処だ?」
真は歩き回って探そうとする。
そのとき一瞬だけ違和感を感じた。
『グェ』
「何処だ?何処にいるんだ?」
『グググ…』
「一体声は何処からしてくるんだ?俺にはさっぱりわからんぞ?」
真はある一点をひたすら踏み続ける。
「おかしいな…声が消えたぞ?」
その場で足をグリグリと踏み続ける。
するとその足が途端に浮かんだ。
「貴様…途中からわざとやってただろう!」
「あ、バレた?」
真の足を持ち上げた小さいもの…それは本当に小さかった。
「で…お前は誰だ?」
先ほどまでの騒動で気が抜けたヴェルモンは小さいものに尋ねる。
「フ…聞いて驚くなよ、俺様こそが通称『スマイリーボマー』マメモン様だ!」
「…ボマーマメモン?変わった名前だな?」
「マ・メ・モン!俺様は最強のボマーなの!貴様等なんかすぐにぶっ飛ばすぞ!」
小さい体でマメモンは怒り出す。
しかし彼等からしてみれば微笑ましい光景だった。
「はいはい…で、どうしたんだよ」
「ウム、良くぞ聞いたぞ!実はだな…」
そのとき、再び地震が彼等を襲う。
その影響で地面が抜けた。
「な…マジかよ!」
「チッ…着地は俺がする!進化を頼むぞ!」

落ちた先、そこは空洞になっていた。
どうやら通路になっているようだ。
「で、ここはどうなってるんだ?」
「おう、実はここのあちこちに俺様の爆弾貯蔵庫があってな…最近それを爆発させる奴が出てきて困ってんだよ」
「…ちょっとまて、ということは地震の原因ってその爆弾か?!」
「そうだけど?」
とんでもない事実に対し事態を把握してないマメモンがサラリと答える。
「ホーンドラモン?」
「一つ聞く、その貯蔵庫ってどれくらいの範囲にあるんだ?」
「ここら一帯の草原全部だな」
「だとすると…下手したらこの地域一帯の地面が陥没するな」
「ど、どういうことだよ!」
「爆発が起きればこの通路も崩れさっきみたいに地面が抜ける…それがこの地域一帯だとすれば…」
「…下手したら近くの町にも影響があるってことか」
「え、何?どうしたの?」
深刻な表情をする二人に対しマメモンは依然として状況がわかっていないようだった。
「おいマメモン!近くの貯蔵庫は!」
「え、あ、うん、案内するから!」

貯蔵庫に近づくにつれ、次第に暑くなっていく。
まるで近くに火が燃えているかのような暑さだった。
「ど、どうなってんだよこの暑さ…」
「恐らくその相手がいるんだろう…全く迷惑な奴だ」
「全くだよな~俺様も困っちゃう!」
真剣な表情で走る二人の前を未だ笑いながら走るマメモン。
どこか楽しそうな表情だった。
だがそのとき、マメモン目掛けて炎が飛んできた。
「ウアッ!危ないな!」
「来たか…」
そして通路から現れたのは炎を纏った巨大なトカゲだった。
「な、なんて炎だ…」
「ちょっと待ってろ…今データを…」

DETA FILE
サラマンドラモン。巨大な炎を纏い、すべての攻撃を防ぐ火竜型デジモン。必殺技は炎をまとって敵に突進する『ブレイズタックル』

「すべての攻撃が効かない?!そんな…」
「そんなの…炎を消せばいいだけの話だ!『ホーントルネード』!」
頭の角が回転し、竜巻が巻き起こる。
だがサラマンドラモン相手にはビクともしない。
「チッ…全体では消えないか…」
「…こいつが…」
「ま、マメモン?」
マメモンは真の隣で怒りに震え上がっていた。
「こいつが俺様の爆弾を!ええい許さん!」
何処からか爆弾を取り出し、サラマンドラモンに目掛けて投げつけようとする。
それを真は必死に止めた。
「何をする!放せ!奴を消し炭にしてやる!」
「バカ!こんなところで爆弾を爆発させたらこっちが埋まっちまう!」
「構うもんか!この場で息の根を止めなければやってられるか!」
「あぁもううるさい!テメェ等邪魔なんだよ!」
その間にもサラマンドラモンからはどんどん火炎弾が飛んでくる。
なんとかそれをかわすもホーンドラモンの攻撃はすべて炎で防がれてしまう。
もはや打つ手が無し、危機的な状態だった。
「チッ…こいつ!」
「どうすれば…そうだ!」
真はD・フォンⅡを取り出し、それをホーンドラモンへと向けた。
「ホーンドラモン、構えろ!」
「何する気だ!」
「いいから早く!」
「…わかった!」

『DETA REALIZ』
「データリアライズ…『斬鉄剣』!」
光がホーンドラモンの右手に収束する。
その光は剣の形になり、光がやんだときにはホーンドラモンの右手にはには一振りの剣が握られていた。

「こ、これは…あいつの?!」
「ホーンドラモン、そいつを使え!」
「チッ…わかった!」
「『ブレイズタックル』!」
ホーンドラモンが剣を構えると、剣に雷が纏われる。
その隙を突こうとサラマンドラモンは炎を纏いながら突進して来た。
だがホーンドラモンはそれを飛び上がってかわし、その剣でサラマンドラモンのツノを断った。
「アアアアアアアアァッ」
すると突如サラマンドラモンが苦しみだし、体の炎が若干弱まった。
「そのままその尻尾も!」
ホーンドラモンは続いて尻尾を断つ。
サラマンドラモンはさらに苦しみ、体の炎が完全に消えた。
「これで止めだ…『スパイラルホーン』!」
瞬時に腹へと潜り込み、回転したツノでサラマンドラモンを貫いた。
「デジタルデータ…ロード!」
そしてサラマンドラモンのデータはD・フォンⅡに取り込まれ、デジタマになった。
「ふぅ…終わった」
「もう我慢ならねぇ!」
だが終わってなかった。後ろでマメモンがグローブ状の巨大な爆弾を持っていた。
「全部吹き飛べ!『スマイリーボム』!」
「わわわわわ…止めろー!」

その日、草原のある地域で火柱が上がった。

「まぁ運が無かったと思え!」
『それで納得できるか!』
ボロボロになりながらも、何とか彼等はそこから脱出することが出来た。
しかし、マメモンの爆弾は全部土に埋まってしまったが。
「そう言うなって…俺様だって爆弾が埋まっちまって結構痛手なんだからよ」
「チッ…行くぞ真」
「ま、待てよヴェルモン!」
怒りながら歩き出したヴェルモンを真は慌てて追いかける。
後ろではマメモンが笑いながら手を振っていた。

「チッ…全くあいつは…」
怒りながらヴェルモンは歩き続ける。
だが…これはよい兆候かもしれない。
これまで、ただ暗い表情で歩いていたヴェルモンだが、今は違う。
少しは感情を表に出している。それは喜ばしいことだ。
「だけど…」
果たして自分が何か力になっているだろうか。
ヴェルモンはいずれ最初に会ったときのように戻ってくれるだろう。だが自分がその力になれるのだろうか。
「何も力を持たない俺に…何ができるんだよ…」
「何か言ったか?」
少し離れて歩いていたヴェルモンが振り向く。
俺はただ、誤魔化すことしか出来なかった。

第6話 end
次回 dream ~夢~