「デジタルバスター外伝 バルトモンの章 後編」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
ある小さな洞穴の中。
そこにバルトモンは寝かされていた。
そこが何処かは分からない。
彼は、生き残ったのだ。
デジタルバスター外伝 バルトモンの章 後編
バルト「…ここは」
???「目が覚めたか」
バルトモンは目を覚ます。
そこには、仮面を付けた天使のようなものがいた。
バルト「あの…あなたは?」
ジェミニ「自己紹介が遅れたね、私はジェミニモン…スターレジェンズの一人だよ」
ジェミニモン。常に仮面をつけている天使型デジモン。必殺技はアナザーディメンション。
バルト「はぁ…どうもです」
彼は死んだと思っていた。
しかし、彼は生きている。
生きていた喜びと死にかけた悔しさ。
彼の心は複雑な心境であった。
ジェミニ「しかし…君の右腕、相当なものだね」
彼は改めて気づく。彼の機械の右腕は粉々に砕け散っていたのだ。
当然、今の彼には戦う術はない。今後一人では死が待っているだけだ。
ジェミニ「…いい技師を紹介しよう、もしかしたら直るかもしれないよ」
彼に断る理由などない。
彼は二つ返事でついていくことにした。
ライブラ「う~む…確かにすごいな…」
ジェミニモンに連れられてやってきたのはとある民家であった。
そこにいた技師、ライブラモンはジェミニモンと同じくスターレジェンズの一人である。
そして今、彼の腕を見ていた。
バルト「な、直りますか…」
ライブラ「直す、というより作るといった方が適切かもしれないな…ジェミニモン、手伝ってくれ」
ジェミニ「わかった…」
ライブラモンの作業は困難を極めた。
なぜなら彼の腕は粉々に砕けている。そこにさまざまな配線やパーツをつけていかなければならないからだ。
作業は1日中続いた。
そうして、やっとのことで腕がほとんど元通りになりかけてきた。
当然全く同じとは行かず、その形状は違っていたが。
ライブラ「今現在使えるウェポンは2つ。君の話だと3つ使えたようだがそのすべてが駄目になってるからな…実質新しい腕と考えてくれ」
バルト「はぁ…」
その時、彼の耳には何者かの足音が聞こえた。
バルト「これは…失礼します!」
ライブラ「ま、まて!まだ最終調整が…」
外に出るとそこには機械の体をしたものが銃口を構えている。
アサルト「ここにバルトモンがいることはわかっている…出て来い!」
アサルトモン。プロテクトスーツで戦闘力を高め、様々な重火器をで武装したサイボーグ型デジモン。必殺技はジャスティスマサカー。
バルト「僕はここにいる!」
バルトモンが民家から飛び出す。
彼はここまでつけられて来たのだ。
アサルト「やはりいたか…バルトモン」
バルト「お前は…心があるのか?!」
アサルト「私をそこらの人形と一緒にするな!私はお前を倒し、マスターに認めてもらう!」
アサルトモンは腕の銃口を構える。
バルト「…そのマスターという奴が僕を狙っていたのか…なら、そいつの情報を教えてもらう!」
バルトモンは腕を構える。しかし、彼はまだその腕の使い方を知らない。
ライブラ「その腕が使えるウェポンは2つ、バスターモードとクリティカルモードの二つだ!」
ライブラモンが民家の側で叫ぶ。
バルト「ありがとうございます!アームチェンジ、バスターモード!」
バルトモンの右手が腕の中に収納される。
バルト「イプシロンバスター、発射!」
バルトモンの右腕から弾丸が発射される。
その弾はアサルトモンの左肩を貫く。
アサルト「グアッ…」
バルト「アームチェンジ、クリティカルモード!」
腕から手が再び現れ、その腕に光が収束していく。
アサルト「させるか!ジャスティスマサカー」
体中の重火器を一斉に発射させる。
だが、バルトモンには通用しなかった。
バルト「さっきの左肩の傷のせいで狙いが定まらないようだな…」
バルトモンは銃弾の雨をかいくぐり、アサルトモンの懐に潜り込む。
バルト「答えろ、マスターとは誰のことだ?」
アサルト「ま、マスターはマスターだ!私はマスターのためなら死を選ぶ!これでお前も終わりだ!自爆して…」
アサルトモンの体が光っていく…だが。
バルト「そんなことさせると思うか?」
アサルト「なっ…」
バルト「…オーパーツ・ビックバン!」
バルトモンの右腕に収束していた光が弾ける。
そして、アサルトモンの体を粉々に砕き、消滅させた。
バルト「…お前は、人形ですらなかったのか…」
ジェミニ「…バルトモン、か…」
ジェミニモンの表情は仮面で読み取ることはできなかった。
ライブラ「お前の右腕は封印しといたほうがよさそうだな…」
バルト「確かに…今までと比べて威力が段違いです…でもこれを使わなければ僕は…」
ジェミニ「それをどうにかするのは君しだいだよ…それに、一生使うなというわけではないし」
ライブラ「お前が本当にその力を使いたいと思うときが来たなら、その封印を解くがいい…」
バルト「…わかりました」
こうして、彼の右腕には封印が施された。
彼の力を使うときが来るまで…その封印が解かれることは無い。
そしてその封印は近いうちに解かれることとなる。
タウラス「ライブラモン、邪魔するぜ」
そこに、獣人がやってくる。
ライブラ「例の場所がわかったのか?」
タウラス「あぁ、ばっちりだ」
彼等は作戦会議を始める。
おそらく、タウラスモンが敵の重要なポイントを突き止めたのであろう。
バルト「あの…」
ジェミニ「どうした?」
バルト「その作戦、僕も参加させてください!」
彼は知らない…そこで何を知るかを。
そこで、何が起こるかを…
外伝 バルトモンの章 完