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剛輔「そうか…『希望』とはそういうことか…」 スラッシュ「いい加減に倒れろ!」 剛輔「俺の戦う理由…それは良平、お前を取り戻す!デジタルアーマーダウンロード!」 ヴァング「ヴァングモン!」 第49話 希望 前回のあらすじ プリズムキャッスルへと近づいていた剛輔たちはスラッシュモンと戦うことになる。 その中で剛輔は本当の戦う理由を見つけヴァングモンとなった。 ヴァングモン。風を操り高速で行動できる獣人型デジモン。必殺技はエアロスラッシャー。 スラッシュ「お前…その姿は…」 ヴァング「これは俺の希望…俺の望んだ力だ!」 スラッシュ「またか…またお前なのか!」 スラッシュモンは腕の爪を振り下ろす。 しかしヴァングモンには当たらない。 ヴァングモンは素早く後ろに下がり、それをかわした。 そして、再び前に出てスラッシュモンの懐に潜り込む。 ヴァング「お前が良平であるのならば…俺はお前を取り戻す!」 スラッシュ「ふざけるな!僕は望んでこの力を得たんだ!お前に勝るための力を!」 ヴァングモンはスラッシュモンに拳を放つ。 だがその拳は空を切った。 スラッシュモンは飛び上がり後ろに回りこんだのだ。 ヴァング「ならばそれを制御してみろ!俺を超えるのだろ!」 スラッシュ「うるさい!新しい力を得たからっていい気になりやがって!」 2人の攻防は続いていく。 力と力。想いと想いのぶつかり合い。 彼等の勝負の決着はなかなかつかなかった。 ハブ「剛輔…」 スラッシュ「お前はいつも僕の上にいる!いつもいつも!どんだけ僕が努力しようともお前は上にいた!」 ヴァング「それがどうした!俺はお前が羨ましかった!何事にも全力になれるお前が羨ましかった!」 スラッシュ「それは上にいるものの余裕だ!お前はそうやって僕を見下してた!」 ヴァング「違う!そんなことはない!」 スラッシュ「だからこそ僕は『成川良平』であることを捨ててでも力が欲しかった!そして僕は手に入れた!この力を!」 ヴァング「それでは意味が無いだろう!」 スラッシュ「グアッ!」 ヴァングモンは風の力でスラッシュモンを弾き飛ばす。 ヴァング「お前が俺を超えたいのならばお前の力で超えてみろ!力に振り回されているお前ではない、本当のお前で!」 スラッシュ「畜生…なめるな!」 スラッシュモンは立ち上がり爪を構える。 ヴァング「…この一撃で、終わりにしよう」 ヴァングモンは腕を構える。 その右腕の周りに風が纏う。 スラッシュ「あぁ…これで決める!」 お互いに相手に向かって飛び掛る。 友を取り戻すため。友を超えるため。 2人の想いが交差する。 スラッシュ「スラッシュビート!」 ヴァング「エアロスラッシャー!」 僅か数秒… それでも2人にはとても長く感じた。 己のすべてをぶつけた一撃。 倒れたのは…スラッシュモン。 ヴァング「お前は…すでに俺を超えている…気持ちの面ではな」 スラッシュモンの体は消え去り。中から一人の少年が出てくる。 それこそが成川庄平…剛輔の友。 今、2人の少年を巻き込んだ復讐劇は終わりを告げた。 龍「…お、目が覚めたか」 一方、戦い終わった龍は誡が目を覚ますまで側にいた。 誡「…龍…僕は…僕は…アアアアアッ!」 龍「か、誡!」 誡「僕は…僕は…僕は君を…」 龍「もう大丈夫だ…もう…」 誡が落ち着いてからしばらくして、龍は再びプリズムキャッスルを目指そうとしていた。 誡「…これから、また戦うの?」 龍「あぁ…皆を助けなきゃいけない…誡も一緒に…」 誡「僕は嫌だ…もう戦いたくない!」 龍「誡…」 誡「怖い…怖い…怖い…」 誡が抱く恐れ。それは初めてこの世界に来たときと同じ、いやそれ以上だった。 龍「…だけどお前を一人にするわけには…」 ???「ならば彼の元には我が付こう」 龍「その声…キャノンタイガモン!」 Cタイガ「良くここまで来た…」 龍「…じゃあ、頼めるか」 Cタイガ「お前が命がけで救った者だ、すべてを賭けてでも守ろう。」 龍「それじゃ行ってくる、誡」 誡「う、うん…」 龍は誡をCタイガモンに任せプリズムキャッスルへと向かった。 第49話 完 次回 到着

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