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「ルーチェモン、ベルフェモンはどうなったのじゃ?!」
「「!!」」
ルーチェモンのまわりには、相変わらず薔薇がきらめく。
「とっくに復活してますよ、半年ほど前に。
 さ、もう行きましょう。向こうでお嬢さんが待っているでしょう。お嬢さんにはリヴァイアモンから説明があるでしょうから・・・。」
「「あっそ」」
2匹はあきれている。
そんな2匹を見ながらゲンナイは、優しく微笑むだけだった。

 第三十五話 全員集合

『ええぇぇええええ??!!』
「なんだよそれ!」
「俺たちなんだよ?!」
「なんだかすごく複雑だわ・・・」
そこにリヴァイアモンが何度も言ってんだろ、と面倒くさそうに答える。
「だぁかぁらぁ~、悪かったって言ってんだろうが!物分かりが悪ぃなテメェ等は!」

そんなこんなで仲良く行進中の一同は、一つの大きな部屋に出た。
「オイじじい、連れてきたぞ!」
リヴァイアモンは態度悪くズカズカと部屋に入りながら叫ぶ。
リヴァイアモンの後に続いて神楽たちも部屋に入る。
「誰が『じじい』だ!・・・全く、これだから若いのは・・・」
「・・・ってそんなに変わんねぇだろ?お前が老け顔なんだよ、異常に。」
「なんだと?!わしはもう今年で1200だぞ?貴様はまだ1100だろぅが!」
「ば~か言ってんじゃねぇよ。俺は今年で1192だ!たった8年差!」
「その8年が・・・」
2人の口喧嘩中、神楽達はどうしたらいいのか分からない。
そこに救いの手が・・・・・・
「あんな馬鹿達置いていきましょう?」
「え・・・?」
神楽が振り返る。
そこにいたのは・・・
「リリスモンだ。」
ギアモンが言う。
リリスモンは本当にデジモンかと思わせるほど美しかった。
まるで何処かの女王のような――――――。
リリスモンが一歩一歩近づくにつれ、その魅力にとりつかれる。
紫色のレースがひらり、ひらりと揺れ・・・・・・
神楽はリリスモンに釘付けになる。
そして思わず、
「・・・・・・綺麗・・・。」
とつぶやいてしまった。
リリスモンはそれを聞き逃さなかった。
「まぁ、正直で良い子ね。」
リリスモンは神楽に笑顔を振りまく。
リヴァイアモンとバルバモンはリリスモンの存在に気づく。
そして一言。
「「オイ、ちなみにそいつは今年で1250歳だ。」」
ピキッ
「ピキッ・・・・・・?」
神楽はリリスモンを見てからリヴァイアモンとバルバモンを見た。
「わ・・・悪ィ・・・ちょっと口がすべっちまったみてぇで・・・」
「そうだな・・・ちょっとだけな・・・ははは(逃げるぞリヴァイアモン!)」
「(あたぼうよ!)」
2人はエッサエッサと部屋の奥に行ってしまった。
「全く・・・だから若いのは・・・」
「え?」
「私は二十歳、覚えて損は無いわよ?」
どう答えて良いのか分からず(無駄にしゃべることが命取りになると察知し)、とりあえずリリスモンの後に続く。

部屋の奥には横に長い机が置いてあった。
所々に点々と椅子が並べてある。
こちら側の長い面には、バルバモン、リヴァイアモン、デーモンがいる。リヴァイアモンは地べたに直接寝ている。
向こう側には・・・誰もいない。恐らくリリスモン、ルーチェモン、ベルゼブモンだろう。
そして右端にはベルフェモンが座っていた。
ベルフェモンの座っている椅子は、一番大きく、豪華な気がした。
「ベルフェモン」
リリスモンが呼びかける。
すると大きな角の付いた頭がこちらを向く。
度迫力だ。
あんなのに殺気を放たれたら、足がすくんで立てなくなってしまうだろう。
「ああ・・・ご苦労だったな、リリスモン。選ばれし子どもの椅子は用意してある。」
ベルフェモンはそう言い、自分の座っているところの真っ正面を指さした。
辺りの椅子に比べてちんまりしている気がする。
さあ、とリリスモンが神楽達を誘導し、座らせる。
それと同時に誰かが部屋に入って来た。
するとリヴァイアモンがうれしそうに言う。
「おやまぁ、随分ボロボロでちゅねぇ♪おしめ取り替えましょうか?」
「黙ってください。まぁ、あなただったら殺されていたかもしれませんね。それと合格ですよ、彼ら。」
ルーチェモンに続き、ゲンナイ、ハクリュウモン、シェンロンモンが部屋に入る。
「ゲンナイの爺さん!!」
「ゲンナイさん!」
「しぃぃぃぃいしょぉぉぉぉぉ!!!よくぞご無事で!」

ゲンナイ達も席に着く。
ルーチェモンの服はいつの間にか綺麗になっていて、髪も整えられていた。
ベルフェモンが言う。
「・・・ベルゼブモンはどこだ・・・?呼べと言ったはずだが?」
するとリヴァイアモンが答える。
「あいつの事だ、来やしねぇよ。クールなお方だからな。どっかブラブラしてんじゃねぇの?」

「己ならここにいるぜ、ワニ公」

『!!!』
部屋につながる通路のわきに誰か立っているのを神楽は見た。
全身ほとんど黒で埋めつくされ、上着をはおっている。
硬そうな尻尾が微妙に揺れる。
そして額の一部に光が反射して光っている。
「・・・?」
神楽は目を凝らす。
目だ。
額に目がある。
ベルゼブモンはコツ、コツと靴をならしながら歩いてくる。
「チッ・・・」
リヴァイアモンは舌打ちする。
その理由は簡単だ。
神楽は気づいた。
ベルゼブモンが声を出すまで、気配が無かったのだ。
そこにいたのに誰も気づかなかった。あの七大魔王でさえも。
恐らくリヴァイアモンは自分勝手にベルゼブモンにライバル心を燃やしまくっているのだろう。
「・・・・・・っ。とっとと座れや!」
リヴァイアモンは最後に吐き捨てる。
が、それも虚しく、負け犬の遠吠えにしか聞こえない。
しかし、神楽はベルゼブモンからなにか感じた。
「・・・ギアモン、ベルゼブモンって・・・」
神楽はつぶやく。
「・・・あ?あいつか。集団でいるのを好まないんだよ。」
「そうじゃなくて・・・なんか・・・・・・悲しい感じがする・・・」
神楽は身を縮める。
ベルゼブモンは自分の席に着こうと神楽達の前を通る。
その時だった。
ベルゼブモンが神楽に目をやり、一瞬足を止めかけたのだ。
するとベルゼブモンは慌てて顔をそむけ、前へ前へと進む。
「あいつ・・・」
ギアモンが神楽に言う。
「お前だけ見てたぞ。」
なぜ・・・なぜだろう・・・。
ベルゼブモンから悲しさを感じる・・・・・・そして弱冠、弱冠だが、“あたたかい”。
これが何を示すのか、神楽には分からなかった。
でも彼は自分を見ていた。
そう“自分だけ”。
その後ベルゼブモンは静かに座り、手を組んで目を閉じてしまった。

「では始める。」
ベルフェモンが一声かける。
「選ばれし子ども達、お前たちは知っているか分からんが、“ドルモン”についてだ。」
『!!』
ギアモンが一番最初に反応する。
それを見ていたベルフェモンが言う。
「そう、お前の“片割れ”といえるな。同じデータを持っているのだから。」