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『コールヤンマ!!』
電撃が遼とデビモンに直撃した。
「パートナーを守りたいんだってな…後は、俺たちに任せろ」
孝治がルーチェモンの肩に手を置いて易しく言った。

                Evolve8『信じられる仲間
                           新たなる誓い』

少し経って、朱美が目を覚ました。
「うッ…」
それに気付いたルーチェモンは空かさず朱美の元へ向かった。
「朱美!大丈夫か?」
「グリムモン、奴等から目を逸らすな」
「分かった」
孝治はグリムモンにそういうと朱美の方へ歩いた。
「何処か痛むところは無いか?」
そして、孝治は優しく聞いた。
「有難う。大丈夫…体を少し強く打ち付けられただけだから」
「そう…良かった…」
孝治は安心したかのように言った。

「己ぇ…貴様ら…許さん!!『プログラム…』」
『プログラム発動!―鬼人拳!』
孝治は敵に背を向けてプログラムを発動した。
『覇王拳!!』
グリムモンの右手の大砲のようなところから、鬼の衝撃波が放たれた。
「何!?グアァァッ!!」
覇王拳が遼とデビモンに直撃した。
遼とデビモンはそのまま吹っ飛ばされた。
「うそ…振り返りもしないで…」
朱美はその光景に呆然とした。
「アンタたちはここにいてくれ」
孝治は敵の方に目線を変えて朱美とルーチェモンに言った。
「どうして…?」
朱美がボソッと言った。
「どうして…助けてくれるの!?」
朱美は孝治たちに言った。
「俺には…何故君がそんなことを聞くのか分からない…」
孝治は朱美にそういって敵が飛んでいった方向へ走っていった。

孝治たちが到着した頃には丁度立ち上がろうとしていた。
「ハァ…ハァ…くそったれぇ…!!『プログラム発動!―アームハンマー!』」
デビモンの手が長い棘の付いたハンマーのようになった。
そして、そのハンマーは伸びてグリムモンに襲い掛かった。
しかし、グリムモンはそれを容易く止めた。
「何!?」
「俺をここまで嘗めるとはいい度胸してんじゃねぇか…」
グリムモンはそれを押し返した。
『コールヤンマ!!』
「チッ…デビモン!!」
『デスレーザー!!』
グリムモンの右手から電撃が。
そして、デビモンの片目から赤い光線が放たれた。
二つの攻撃はぶつかり合った。

しかし、朱美はどうして彼等が助けてくれるのかまだ迷っていた。
「信じた時点で…負けなのに…どうして…?」
「もしかしたら、こうやって迷っているのが間違いなのかもな…」
ルーチェモンが考えを正した。
「え?」
「確かに、王になれるのは一人だけ。でも、別に仲間がいてもいいのではないか?」
「仲間…?」
朱美は考えた。
信じた時点で負け。
そう思っていた。
でも…もしかしたら…!!
朱美は決心したかのような表情を表し、走り出した。
「朱美!」
ルーチェモンもそれに続いて走り出した。

到着していた頃には既に技のぶつかり合いが始まっていた。
「凄い…あのデビモンと互角に…」
朱美は思わず声に出した。
そして、爆発が起こって攻撃が消えた。
2組はその爆発に飛ばされそうになった。
「コールヤンマを2度食らっても倒れないとはな…。だが…」
デビモンと遼は立ち上がった。
「奴もダメージが無いわけではない」
孝治はすぐに結論を出した。
そう…デビモンを倒すための最終手段だ。
「グリムモン、最終手段だ。至近距離で、全エネルギーをぶち込め!」
「了解!!」
「止めまで技は絶対に使うな。俺もプログラムは使わん。サポートは全く無いと思ってくれ!」
「わかった」
グリムモンは返事を返してデビモンに突っ込んでいった。
「チィ…!『プログラム発動!―ハンマー投げ!』」
デビモンの手に棘の付いた黒いハンマーが現れた。
そして、デビモンはそのハンマーを投げた。
ハンマーを投げるたびにまた掌にハンマーが現れる。
無数のハンマーがグリムモンに襲い掛かる。
「ウォォオオオオオオ!!」
グリムモンは迫り来るハンマーを避けた。
「フッ…」
デビモンは少し、放つ角度を変えた。
すると、グリムモンの左肩にハンマーが当たった。
グリムモンはそのまま右の方へ飛ばされた。
しかし…。
「なんのぉ!!」
グリムモンはまた立ち上がる。
「朱美…見たか?何かを信じる気持ちが奴を強くしてるんだ。だからあそこまで戦える…だからあそこまで頑張れる!」
「信じる…心…?」
朱美は心の中でまた迷いが現れた。
「何故だ…何故そんなに頑張る!?何故そんなに庇おうとする!?庇ったところで御前だって王になろうとしてるんだろ!?だったら、蹴落とした方が有利になるだろ!?」
遼のこの一言で朱美の心にまた闇が現れた。
「そうよ…どうせ敵になるのよ…」
「朱美…」
「皆…変わってしまうのよ…この競い合いで皆…変わってしまうのよ…」
朱美は声を震わせながら自分に言い聞かせた。
「確かに敵になるかもな…」
孝治が言った。
「けど、オブサーバーが言ってたことはそういうことじゃない!御前はただ弱い奴を落として最後に自分だけ残ろうと思ってるただの卑怯者だ!」
「…まだ…こんな人がいたなんて…」
朱美は孝治の言葉に感動して嬉し涙が溢れた。
「ルーチェモン!」
朱美はルーチェモンにアイコンタクトを送った。
ルーチェモンも「分かった」と合図を送った。
「ウォォオオオオオオオオ!!」
グリムモンは更に突っ込む。
「よし!もう少しだ!このまま奴に接近しろ!!」
「生意気な…!得体の知れないデジモン如きが!!コイツでくたばれ!!『プログラム発動!―ギガンティックドリル!』」
デビモンが両手を前に出すと、巨大なドリルが現れた。
デビモンはそれを押して突進した。
「なッ!!まだあんな技を!!駄目だ…デスシザースで相殺させようにも間に合わない!」
『プログラム発動!―ディバインシールド!』
立ち止まったグリムモンの前に光の盾が出現した。
ギガンティックドリルは爆発を起こして砕けた。
そして、煙からはルーチェモンが現れた。
遼の目には決心をした朱美の顔が映っていた。
「クッ…この…クソガキがぁ!!」
遼が怒りを込めて殴り掛かろうとしたがグリムモンが尻尾でそれを止めた。
既にデビモンには、グリムモンの電撃を帯びた右手が向けられている。
「ここから先に行くなら、俺たちの制裁を受けてもらおうか?」
グリムモンが言った。
「チェックメイトだ…」
『コールヤンマ!!』
グリムモンの右手から電撃が放たれた。
「「グアァァァァァァァァァァァ!!!」」
デビモンとコールヤンマの巻き添えを受けた遼は痛みに苦しむ声を上げた。
そして、地面に倒れこんだ。
「よくやったぞ…グリムモン」
グリムモンは激しく息を切らしている。
「ふざけるな!!何故俺様が貴様のような得体の知れないデジモンを操るテイマーに倒されなければならん!!」
遼は心のそこからわきあがる憎悪だけで立ち上がった。
「(まだ…力が…!!)」
「俺様は…王になるんだ!!てめぇら格下の奴とは違うんだよ!!格下は格下らしく朱美のようにビクビク逃げ回ってやがれ!!デビモンいつまで寝ている!早く攻撃を仕掛けろ!!」
デビモンはすぐに立ち上がった。
『デスクロウ!!』
デビモンの腕が伸びてルーチェモンとグリムモンに襲い掛かった。
しかし、彼等は軽々と避けた。
「何処までも腐りやがって…もう…コイツは…格下でもなんでもねぇ!!」
孝治が遼に叫んだ。
「また…避けて…」
「どうだ!!馬鹿にしてた奴にやられる気分は!!もう他人を落ちこぼれ扱いするんじゃねぇぞ!!」
『コールヤンマ!!』
グリムモンは出せる力を全てこの技に使った。
『ギャァァァァァァァァァァァァァァ!!』
デビモンと遼は更に攻撃を受けた。
デビモンはデータの粒子となり、遼の持っていたD-サポートは砕けた。
『データスキャニング!!』
孝治はデビモンのデータをスキャンした。
それと同時に、デビモンがセットしていたプログラムもおまけとして付いてきた。
「クッ…このままで…済むと思うな…」
遼はそれだけ言ってその場から逃げるように去った。
「じゃあ、帰るか」
孝治はグリムモンに言った。
「待って!!」
朱美が帰ろうとする彼らを止めた。
「私たちと…友達になって…くれる?」
朱美は恐る恐る孝治に言った。
「断る」
朱美は孝治の言葉にがっかりした。
「だって、俺たちはもう友達だからな」
「え?」
「これからも、よろしくな」
孝治が朱美に握手を申し出た。
「…ウン!!」
朱美は嬉し涙をたっぷり流しながら握手した。
そして、分かれた。

孝治とグリムモンは帰ってスーツェーモンに報告した。
「状況は理解してある。今回のようなことはこちらでも保障する。シェンウーモンのところでもそれなりの処置はすると言っていた。今日はご苦労だった」