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 The 31nd talk ~思い出~

『私…いえ…俺には分かりません…でも…』
『でも?』
『俺が闘うのは…その力を誤って…昔の俺の様な事を繰り返させない為です…』
そう言うと彼は彼女の側に座り込んだ…同じ時を過ごした過去と同じ様に…其処に…
『何年ぶりかしらね…こんな風に一緒に居るのは…』
そう言うと彼女は俺の手にそっと手を触れさせる…
『もう…彼是200年以上…経ってしまいました…ね…』
余り会話が進まない…いや…当たり前の事なのかもしれない…長い時の中共に居る事がなかったのだから…
『私達がどんなに変わっても…彼だけは変わって居ないのですね…』
そう言うと右手で校舎の中の一角を指す…良く分からないが主が何やら遊び道具にされている?様だ…
『そうだな…私…いえ…俺達の様に…血を浴びて暮らす事も…何かを殺める事も…無かったから…な…』
そう言うと自分の手を見つめる…一体何体ものデジモンを殺めたのだろう…?
俺の振るった剣に何の意味が有るのだろうか…?他者を殺め…無茶苦茶に生きて来たこの手に…一体何が…
『一つ勘違いしているわ…』
『・・・えっ・・・?』
思っても居なかった彼女の一言…そして彼女は俺の驚きなど気にせず話し続ける
『血を浴びて暮らしたから…生き物は変わる訳では無いわ…変わるかどうかは、その人の心次第…』
『・・・』
俺は彼女の一言一言を心に受け止めていた…結果として別々の道を歩む事に成ってしまった者の言葉を…

『そういえば…貴方と彼はどうやって最初に出会ったの…?』
『えっ…?如何言う意味ですか…?』
意外な質問につい聞き返してしまう
『そのままよ、貴方と彼は一体どうやって出会ったのか…?この事は今まで聴いた事が成ったでしょう?』
『そうだが…余り良い話では無い…ぞ…』
そう言うと僕は彼女の耳元で誰にも聞かれぬ様に喋りだす…
僕の話を聞く内に彼女の目がだんだんと丸くなっていくのが分かった…
『それじゃぁ…貴方は…!?』
『俺が主の側に居る事は罪であると分かっているのに…ね…』
一時の沈黙が流れる…彼女は動揺故、情報を整理するのがやっとの様だ…
『可笑しな世の中だ…全く…さ…』
そう言うと校舎の方を彼は見つめる…
『何故俺のような奴を彼は生かそうとするのだろうか…?俺には分からない…』
そう言うと何時の間にか俺は顎に手を当てボゥッとしていた
『・・・好きなのかもね・・・?』
彼女が何かを小さな声で呟く
『ん・・・?何か言った・・・か・・・?』
聞き取れなかった俺は彼女に聞き返すが…
『何も言ってないわよ…?(まさかね…そんな馬鹿げた理由で…有り得なくも無いけど…)』
そう言うと俺達は考え込む…何処に居ても変わらぬ一時が流れ始める

~悩んだ時には立ち止まれば良い…振り返ったって良い…唯、知る事を恐れるのは、全てを知ってから…~

主がこの場に居ればこの様な事を言って居ただろう…他者が悩む事を何時も何処か遠くから見つめる…ッ…!!
『・・・誰だ!?』
『・・・!?』
後ろに居た何者かと目が合う!………敵…?それにしては武器に成りそうな物はその小さな爪しか目には映らないが…
『あら…?ルナモン…どうして此処に…?』
彼女が優しい表情でそう問うと彼の者は涙目で彼女の元に走り抱きつく
『リリスモン様ぁ!』
『あらあら…如何したのかしら…?』
私は彼女の頭をそっと撫でながら優しい声で問い掛ける
『此処の所ずっと帰られて居なくて…私…寂しくて…それで…それで…』
彼女の目からは涙が零れていた…その体を私はそっと抱き上げる…
そして彼女は優しく言った…
『寂しい思いをさせちゃって…ごめんね…』
それから永遠とも思える時の中…私は彼女を抱いていた…その悲しみが無くなるまでずっと…
『あっ…あのぅ…貴方は何方様ですか…?』
とうとう泣き止んだ彼女が最初に出した一言はとても過細い声であった…
『生き物の…成れの果てだ…名など無い…』
『成れの…果て…?』
ルナモンにはその意味が分からなかった…彼女には分かっているようだが…

『あ~!こんな所に居たの!?探したんだから!』
白髪の少年(と言うより少女?)…いや…主が此方の方を向いて話しかけてくる
『別に良かろう…此処は風が気持ち良いのだから…』
そう言って俺は素っ気無く返事をする
『そんな事言って~、本当は恋人とイチャイ・・・』
『だっ…誰が恋人なのよ!誰がイチャイチャしてるのよ!!』
僕の発言に対し目の色を変えて白い子猫が声を荒げる
『え…?違ったの…?』
『『当たり前だ!!』』
息ピッタリの二人の大きな声が辺りに広がる
『息ピッタリで』
『アッヤシイですぅ★』
僕とルナモンは阿吽の呼吸とも言えるほどピッタリ息が合っていた
『冗談だよ…そんな事よりも今日家に寄って行きませんか?』
何を考えているか分からない…その瞬間私はそう思った…
『あら…?敵を家に誘うと言うの?』
『敵…?敵って…誰ですか…?』
あどけない少女?(少年…?)の意外な言葉に驚きふためきそうになる
『貴女にとって…敵って何でしょうか…?』
『え・・・?』
意外な言葉…まさか敵について問われるとは思っても居なかった
『敵、敵って…皆言うけれど…唯、他者を傷付ける理由が欲しいだけ…違いますか…?』
『・・・』
言い返せなかった…私はそんな事考えた事も無かったのだから…
『さて…御家へ行きましょうか…!もう夕暮れ時でお腹も空いて来た頃ですし…貴女方は如何しますか…?』
『私は…』
私は迷っていた…罠…?それにしては見え見えだし………
『ルナモンはお腹空いたからお料理食べたいですぅ!』
『フフフ、彼女はこう言っているみたいですけれど?』
『(お腹が空いたって…)』
思わず呆れてしまうが、今まで外の世界に出た事が無いのだ…彼女としては仕方が無い事だ…
『しょうがないわね…分かったわ、寄らせてもらうわ』
『それじゃぁ、帰りましょうか!』
そう言うと彼の顔は何処か笑っている気がした…まるで宝物を見つけた子どもの様な感じが私にはしていた…