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そんな訳の分からない状況の中、リヴァイアモンがついにキレた。
「お前いい加減・・・!」
リヴァイアモンは尾を大きく振り上げルーチェモンを突き刺そうとした。
しかしルーチェモンはそれを見ず、しかも片手で簡単になぎ払った。
「『真面目にやれ』・・・とでもいいたいのですか、リヴァイアモン?」
神楽はその時のル-チェモンの目を見てしまった。
リヴァイアモンと同じ目だった。
「私はいつだって真面目ですよ・・・?」
そしてルーチェモンは優しく微笑んだ・・・。

 第三十二話

「んで、お前は何しに?別に出てこなくったっていいだろ、この女たらしが」
リヴァイアモンが後ろ足で頭の後ろをポリポリかきながら言った。
いままで無視してきたリヴァイアモンに、ルーチェモンが振り向いた。
ちょうど、「女たらし」と言ったと同時に。
「女たらしとは人聞きが悪いではないですか。まあ、それはひとまず置いておいて・・・。
ベルフェモンがもうそろそろ目覚めるらしいですよ。バルバモンから伝言です。それともう一つ・・・。その男どもと美しい女性を連れてこいと。」
一同は黙っていた。
ここで攻撃しても無駄だと分かっていたからだ。
「もうすぐってなんだよ、もうすぐって。バルバモンなら正確にわかるだろ?なんか“がらくた”作ってたじゃねぇか。」
「ええ。私が向こうを出たとき『10分前』でしたから、今『7分前』ぐらいでしょう。」
ゲンナイは目を大きく見開いた。
「そりゃぁ随分急だな。連れてこいと言うことは、ベルフェモン直々になにかあるんだろ?」
「多分そうですね。ではみなさ・・・」
「貴様等・・・」
ルーチェモンの言葉を切ったのはゲンナイだった。
「貴様等・・・今、ベルフェモンと言ったな・・・?ベルフェモンが目覚めるのか?!」ルーチェモンはゲンナイの方を向く。
「ほう、こんなお爺さんがいるなんて気づきませんでしたよ・・・。」
ルーチェモンはわざとらしく微笑む。
するとリヴァイアモンがにやける。
「私が連れてくるように命じられたのは、子ども達とそのパートナー・・・。棺桶に片足つっこんでいる奴を連れてこいとは聞いてませんが・・・?」
ルーチェモンは準備体操をするかのように、手を握ったり、開いたりした。
そしてリヴァイアモンが
「そうだな・・・俺も此奴と遊ぶのあきたから・・・」
「あなたの事だからどうせまた遊びたくなりますよ。」
いやな空気が流れた。
ゲンナイ、シェンロンモン、ハクリュウモンは身構えた。
「リヴァイアモン、散々遊んだのだから、男どもとお嬢さん方をお願いします。私は此奴等を。」
リヴァイアモンは遊べない事に一瞬不満をもったらしいが「どうせ俺が遊んだってすぐに死ぬ」と思い、あっさり譲った。
「ほれ、行くぞ。」
リヴァイアモンは尾を器用に使って一同を無理矢理連行した。
「ゲンナイさん!!」
「ゲンナイのじいさん!!」
「師匠!!」
ゲンナイ達は一同の声に気づき振り向いた。
そしてそっとほほえみ、言った。
「お前達だけでも生きのびてくれ。」
「ゲンナイイのじいさ・・」
「早く行け!!」
ハクリュウモンの一言に、辺りはしーんとなった。
「俺たちは大丈夫だ!早く行け!」
それにつづいてシェンロンモンも
「そうだよ!ここは僕達で何とかするから・・・!!」
「でも・・・!!」
神楽が反論する。
ゲンナイさんと分かれたくない!
ハクリュウモンと別れたくない!
シェンロンモンと分かれたくない!
もう二度と会えなくなるかもしれない。
気づけば神楽の頬には涙が走っていた。

でもゲンナイ、ハクリュウモン、シェンロンモンは微笑んでいた。

「僕達はね、君達に生きてほしいんだよ。」
シェンロンモンの言葉に、ハクリュウモンは相づちをうつ。
「神楽、ギアモン、隆、アダーモン、美香、アンナモン、翼、タマモン・・・・。」
ゲンナイが一人一人の顔を見て順に言う。
リヴァイアモンは壁にあったおおきな扉を開いた。
ギィィィィィィ・・・という音が響き渡る。
一同が扉の向こう側に渡ると、自動的に扉が閉まろうとした。

「「「生きろよ」」」

ガタン。
扉は完全に閉まった。
「うわあああぁぁぁああぁぁああぁあああ!!!」
「ゲンナイのじいさん!師匠!師匠ォォォォ!!」
みんな扉を叩いた。
開かないと分かっていても力を振り絞り、扉を押す者もいた。
届かないと分かっていても、声を絞り出す者もいた―。
リヴァイアモンはそんな様子の子ども達を決して止めなかった。
リヴァイアモンは自分自身でもなぜ止めないか分からなかった。
子ども達の行動に、心を打たれたのかもしれない。
単に、出来ない事をやろうとする子ども達にあきれていたのかもしれない。
仲間を思う子ども達がまぶしすぎて、見ていられなかったのかもしれない。
「ちくしょおおぉぉおおぉおおおお!!」
ギアモンが最後に一発、扉を殴った。
ドオオオオォォォォォォォンンン・・・・・・と重たそうな音がした。
その音がみんなを静めた。
ここでこんな事をしていても、何にもならない。
「・・・・・・歩こう・・・。」
神楽が言った。
「・・・歩こう・・・歩こうよ・・・。前に進もう・・・。」
その声はいつもより少低く、小さかった。
でもみんなには十分な声の大きさだった。
「そうだな・・・。」
ギアモンが返事をし、歩き出した。

大きな扉は完全に閉まってしまった。
「これでもう逃げられませんね。」
ルーチェモンの声はどこか楽しそうで、それがまたゲンナイ達に恐怖を覚えさせた。
「最初から・・・逃げる気なんかねぇ・・・!」
ハクリュウモンがルーチェモンを睨みながら答えた。
「ほう・・・。これは失礼。それにしても勇敢ですね。それが言葉だけで無ければ良いのですが。」
「貴様ぁぁああ!!」
ハクリュウモンが飛びかかろうとする。
「やめろ!ハクリュウモン!」
シェンロンモンはハクリュウモンの尻尾を引き、止めた。
「怒りに我を忘れましたか・・・。そのようじゃ私には勝てませんね。」
ハクリュウモンは怒りをグッとこらえる。
「ハクリュウモン、シェンロンモン・・・いくぞ・・・。」
ゲンナイは2匹に一声かける
「うん。」
「おう。」
ゲンナイはポケットから2つのデジヴァイスを取り出した。
「!」
ルーチェモンは少し驚いたものの、すぐに呼吸を整えた。
「そうでしたか・・・。あなたも“選ばれた子ども”だったのですね?」
「ああ・・・かつて・・・“鏡花”と一緒にな・・・!」
デジヴァイスが光り出す!

「「ハクリュウモン・シェンロンモン、ジョグレス進化!!」」
 オウルドラモン!!

 ~オウルドラモン~
究極体、属性不明のワクチン種。
金色の鎧に身を包み、クロンデジゾイドメタルもを砕く爪を持つと言われている。
ロイヤルナイツを超えるデジモンとも言われているが、何千年も姿を現さないため、伝説上のデジモンと言われてきた。
必殺技は天より受け継がれし聖なる光で敵を貫く「ギガライト・ヘブンズ」と、自らの形と同様のものを光の粒子を集め、圧縮して相手に攻撃する「ライトニングシャドウ」だ。
「ま・・・まさか・・・!!オウルドラモンが・・・!オウルドラモンは伝説上のデジモンのはず・・・!」
ゲンナイがそれを聞いてクククと笑う。
「それはな、わし等の事だ・・・。以前・・・まだわしが若かったころ、現在の世界を変えるために、過去に行ったんじゃよ・・・。その時に伝説を作ってしまった、と言う事じゃ・・・。」
「ならば何故最初からその“姿”を出さなかったのですか?!」
「それはな、この“姿”を一度出してしまうと、何十年も力をためなくてはならない・・・。しかしリヴァイアモンの時はあと少しのところで力がたまっておらんかったし、あそこで普通に戦ってしまったら、さらにまた力をためんといけなくなるからな・・・。」
オウルドラモンが構える。
「ふふふ・・・なるほど・・・。これなら楽しく戦えそうです!」
ルーチェモンは素早くオウルドラモンの後ろにまわりこむ。
オウルドラモンは後ろを取られまいと、サッと後ろを振り向くと同時に尾でルーチェモンを攻撃した。
が、それが凶と出た。
ルーチェモンは笑っていたのだ。
「伝説のデジモンといえど、単純ですね。どんなものか試してみましたが・・・こんな手でひっかかってくれるとは・・・。」
「しまった!」
ルーチェモンは勢いのついた尾をしゃがんでかわした。
そしてがら空きの足に思いっきり蹴りをいれた。
「うおっ?!」
オウルドラモンはバランスを崩した。
「パラダイスロスト!」
そこのしたにルーチェモンが潜りこみ、巴投げのようにしてオウルドラモンを蹴り上げた!
オウルドラモンは空中に舞い上がったが、すぐに体制を立て直した。
「あんの野郎!」
オウルドラモンはルーチェモンに一発食らわしてやろうと下を見る。
が、そこにはルーチェモンの姿は無かった。
「?!」
「私ならここですよ?」
後ろにいた。
ルーチェモンはオウルドラモンの首に思い切りかかと下ろしを食らわした。
大きさの差はかなりあるはずなのに、オウルドラモンはものすごいスピードで落下した。ドウウウウウゥゥゥゥゥゥゥンンンン・・・・・・
オウルドラモンが地面にめり込む。
「困りますね、弱すぎます。それが伝説のデジモンの実力ですか?」
ルーチェモンは完全にオウルドラモンを見下していた。