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 The 29nd talk ~火花~

『体育館に来て欲しい』
僕の事を知らない者が見た時…この光景は告白をする男子と呼ばれた女子の光景に見えたであろう
僕が真斬君に呼ばれたのは放課後の事であった、理由は知らされては居なかったが…
『(きっと大切な何かなのだろう…うん…そうに違いない)』
そう思っている自分と
『(何でそんな所に…?まさかいけない関係?!)』
と誰かさんの思考が乗移ったかの様な自分が其処には立っていた。
挙句の果てに…
『主…無いとは思うが妙な思考を…』
『抱くわけ無いでしょ!!…まったく…』
とパートナーであるブイモンにまで言われる始末…僕ってそんなに女の子に見えているのだろうか?
それは嬉しい事であり…同時に悲しき事であった
そして僕は一歩一歩…ゆっくりと廊下を歩み続ける…そして体育館のドアに手を掛け…
ゆっくりとその戸を開…

『月 銀狼覚・・・』

何か変なのが居た…そして凄い力で開け様としているのが分った
咄嗟の事で動揺していたものの、僕は思いっきり戸を引き開けられない様にする
僕は必死の思いでドアを引くが…その努力も虚しく散る事と成るまで時間は掛からなかった…
【バン!!】
どうやらこう言う時だけは凄まじい力を発揮するらしい…
僕の体は悲しきがな中へ放り出される様に成りながら体育館内へと入る事と成る
『うぅぅ…痛いぃ…』
地面に思いっきり叩き付けられた私の体は所々が痛く…立ち上がり難い状況であった
『今度こそ…月…』
『撲殺…!!』
僕にその剣(竹刀)を振りかざすも先程と同じ状況下に彼は置かれる事と成る
籠手を器用に叩くその一振りは僕の記憶に深く刻み込まれる事と成る事をまだ誰も気付いては居なかったが…
『よ…っと………ほぅ…中々振り回しやすいじゃないか』
そう言って中に舞った竹刀を手に取り振り回しているのは…僕と似た外見をした…
いや…僕の様に女子に間違えられる事は無いか…元は僕と同じ姿をしていた少年が其処に居る
『駄目だねぇ…戦いから逃げちゃ…まっ…それが御前らしくて…良いんだけど…な!』
彼は変わり果てた僕の姿を見て如何思ったのだろうか…?
昔は神将と言われ…互いに剣を振るう道を進んでいた者の姿がこの様な姿で哀しんだだろうか…?
昔と違い…心の朽ち果てた…もはやマリオネットと化した僕の姿を哀れんでいるのだろうか?
答えは分らなかった…そう…彼が僕と再び遭い見える…その時までは…

『此処に呼んだ理由…話してなかったな…?』
『ふっ…ふぇ…?…あっ…はい…』
なんとも気の無い返事だと自分でも呆れてしまう
『理由は単純…且つ明確…【Mirage Field】の試験テスト』
『えっ・・・?』
僕は驚きを隠せないで居た…ミラージュフィールド…そう呼ばれた空間…それは何度も聞き…哀れんだシステム…
元々は軍事目的で作られた残酷な世界…いや…唯、膜を張り…攻撃を無力化する空間を作り出しているだけ…
世界と言うには少々意味が大きく逸れ過ぎているかも知れない…
旧人は…ある時は是を盾とし…又ある時は…兵を育てる為の空間とし…戦乱を悪化させる道具としていた物…
『分かっていると思うが…時代の移り変わりからデジモンとも真に共存できる世界を作らなくては成らない…』
『分かっています…その為にはこの様な空間に限定されるが…このシステムは必要不可欠なのですね…』
彼の言いたい事は全て分かった…単純な事だ…是から実践演習に近い物を始めると言っているのだ…
平たく言い過ぎているかも知れないがそれが現実なのだ…
『では…お手柔らかに…』
そう言うとポケットからデジヴァイスを取り出す
詳しい事を記憶する気は無いが…時期型デジヴァイスの【ic】シリーズと呼ばれる系統らしい…
そしてその小さなモニターから光が発せられ…光が当たりし地面から具現化したフレームが展開され
歯車の形をした可愛らしいデジモンが現れる
『・・・』
出てきてもその歯車は物言う事は無かった…そう…僕の姿を見るまでは…
『…!!やぁやぁ…美しいお嬢さん』
『おっ…お嬢…さん…?』
思わずドキッとしてしまうが、他にも女性が居るのだろうと自分を落ち着かせながら周りを見る。

居ない… 僅かに抱いた?希望も虚しく最悪の結末?がそこには残っていた
『(そのお嬢さんって・・・私の事以外無い!?)』
『いやはや…行き成りお嬢さんとお呼びしたものですから少々動揺されていらっしゃるのかな?』
『えっ…いや…その…』
私は女じゃないですよ!!・・・と反論出来たかもしれない。
しかし僕は反論していなかった…何故?と聞かれても自分でも分からないのだが…
『ハグルモン…分かっていると思うが…』
『はいはい、お嬢さん相手に力を出すのは私の主義に反しますのでね』
『そう言う事じゃなく…』
そこまで言って真斬君も何も言わなくなる…そうか…
何を言っても駄目だから諦めの意味で言いたい事も言わなかったのか…と考えてみる
だがそれ以上に…デジモンと…人とが共存できる世界にこの様な機械が有る事が私を苦しめていた…
『ブイモン…お願い…(結局何も変わってないじゃない…人も…世界も…!!)』
苦々しい思いを誰にも悟られぬ様…心の奥底に封じ込めながら…

ハグルモンの時と同じ様に…データが構成されながら現れる
彼の姿は…何処か恐ろしく…そして何処か…誰よりも優しい感じがしていた
構成され…その赤い目が見つめる先の者に対し…彼は言い放つ
『来い…我が相手をする…手を抜けば…命を保障する気は無い…』
『おやおや…随分と血の気の多い様で…良いでしょう…血の海にご招待しましょう…』
その瞬間…背筋がゾクッとし張り詰めた空気が辺りに広がる…
『小手調べに…ハグルモン,進化!!』
その声と共にハグルモンの体がデジヴァイスから現れた時と同じ様に光に包まれ新たな姿へと変貌する
体は時計の様な姿に…しかしその肉体に秘められた物は先程とは比べ物に成らないほどであった
『通常進化【Evolution】…且つ曲者に…か…』
そのとき俺の頭に一つの声が聞こえる…いや…蘇ったといった方が正しいのだろう…
~ブイモン…僕は信じてるよ…君なら使いこなせる…って…~
『主…今なら使っても良いよな?』
彼の声に対し私は頷く…今の彼なら…きっと…封じ続けてきた剣を抜いても問題ないのだから…
『抜かせて貰うぞ…護る為の…剣を!!』

彼の澄み切った声が辺りに木霊する時…その剣は忽然と姿を現す…
それは誰もが見た事の無い…奇妙な程黒く…少し刀身が透明な剣…その輝きを見た時…真斬君が声を荒げる!!
『それは、まさか…クァンタムウェポン(quantum Weapon)!?』