ルーチェ・フォルテ＝ハイラント

誰もいない部屋に、一冊の日記が放置されている……。

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空島に居た頃は、あの子はまだまだ未熟でした。
けれど、今では見違えるようになりましたね。
「ルールを守って頂点目指すのはスカっとして好きだね」、でしたっけ。
努力があんまり好きそうじゃなかったのに、今では立派な努力家になっていました。
どうかこのまま、優等生であり続けてほしいものです。
……でも、流石に魔王にはなれないと思いますよ？

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あなた、前よりかっこよくなったんじゃないですか？
ま、面と向かってそんなことは言いませんがね。
今はランデルの部隊に入るために、訓練を頑張ってるらしいです。
けど、相変わらずこき使われてるみたいで、あの人の愚痴をいっぱい言ってました。
好意が隠しきれてませんでしたけど。言ってあげたら面白かったですかね？
ああ、もちろん私は優しいので黙っててあげましたよ。

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この前せっちゃんに会ったばかりなので、そこであった話をいっぱいしました。
主にツンデレ愚痴を言ってたこととか。本人に言ったら怒られそう。私は知りません。
あの人自身もなんだかすごく苦い顔をしていた気がしますが、たぶん気のせいでしょう。
ちなみに本人の話を聞けば、今は以前より上の階級になってるみたいです。
階級が変わっても、悩みの種が尽きることはないみたいですけど。
まあ、あの人なら大丈夫でしょうね。末永くお幸せに。

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今日もまた、久しぶりに懐かしい人と会いました。
というか、気まぐれで特別講師になんか来られても困るんですが。
さりげなく生徒に人気あったのが微妙にムカつく。まあいいです。
少し気になってはいたんですが、なんだかんだ今も元気にやってるみたいですね。
教えてたことも9割ぐらいはまともな内容でしたし。いや、もうちょっと低いか？
流石に、表沙汰にならない人の殺し方は止めましたけど。あいつ絶対反省してない。

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偶然とはいえ、あの子にまた会うとは思っていませんでした。
時間が経っても姿が全然変わってなかったのは、流石人造人間といったところでしょうか。
性格も見た目と同じように変わってなくて、今も色んな人を助けて回ってるみたいです。
じゃあ、私のことも助けてもらいましょうか？なんて。別に私、困ってませんけどね。
ああやって誰かのために生きるのは、きっと良いことなのでしょう。
私には絶対真似できません。いえ、褒めてますよ。ええ、もちろん。