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夜明け2017卓/学園都市

夜明け2017卓/魔境都市

天之川諸島

天之川諸島(あまのがわしょとう/the Amanogawa Islands)


 「天之川諸島(あまのがわしょとう)」は九州の北西海域に存在する諸島だ。

 中でも双子島の「天王島(てんのうじま)」と「海王島(かいおうじま)」は
 全国的に高い知名度を誇る一大観光都市であり、
 「水の都(みずのみやこ)」や「水都(すいと)」の愛称で知られている。

 秘宝や神宝の伝承や謎も多く残されており、龍脈上に位置するためマナが肥沃。
 魔法史以来、異界や危険な幻想種が頻繁に発生する土地柄でもあることから、
 言い伝えの研究や荒事の対応のために数多くの魔法使い達が活動する島でもある。


都市概要



地域

 天之川諸島の中心にして水の都と称される東の天王島と西の海王島は、
 それぞれ3つずつ・合わせて6つの区に分けられている。
 水都以外の諸島も原則としてこの6区のいずれかに属している。

 天王島の3区
 ・水明区(すいめいく):交通の中枢であり水の都の象徴。西洋風の伝統居住区でもある。
 ・金谷区(かなやく):高度に近代化された官公とビジネスの未来都市。公的施設が集中。
 ・火花区(ひばなく):造船所や工場の目立つ工業地帯。前時代的な技術も受け継がれる。

 海王島の3区
 ・地心区(ちしんく):水の都最大の観光街が広がる一帯。探索系ギルドの本拠地も存在。
 ・木立区(こだちく):伊音山(いおやま)や峠が連なり異界も多く発生する山岳地域。
 ・土石区(どせきく):荒々しい岩肌の海岸地域。近年はギルマン達が増加傾向にある。

 【木立区:海王島北西部】           【金谷区:天王島北東部】
       【地心区:海王島東部】 【水明区:天王島西部】
 【土石区:海王島南西部】           【火花区:天王島南東部】

 双子島以外の諸島の開発や利用の在り方は様々であり、
 単体でひとつの生活圏を成している島から無人島やそれに近い状態の島まで差が激しい。

三柱

 島民達に語り継がれてきた土地を守護する三柱の神々。
 ・海神姫アメノミは水明区の双魚神社(そうぎょじんじゃ)
 ・海神鬼スミノエは土石区の天蝎神社(てんかつじんじゃ)
 ・海神騎ワダツミは地心区の白羊神社(はくようじんじゃ)
 にてそれぞれ祀られている。また、真の本殿が海中深くに存在し、
 三柱が目覚めた時に浮上するとの伝承も広く伝えられている。

海域

 水都周辺の海域の治安は多くの漁業ギルドや自警ギルドの手によって守られている。
 これらの警護の及ぶ範囲は近海と大陸~水都~本島を繋ぐ主要航路が中心であり、
 沖合で活動する違法使いを中心とした海賊による被害も稀に報告される。

 諸島を取り巻く海底については、現在その多くがギルマンの影響下にある。
 ギルマン対策の初動において個人や政府の探査艇が帰還しなかったことを受け、
 現在は市全体で海底探査の規制がかけられており、各ギルドにも厳守が定められている。

 諸島近海の深度の浅い海底は比較的安全であり、レジャーに使われることもある。
 探査報告に基づき、天之川政府は全国から招集した海洋学者達と連携し
 海底を根城とする危険生物はギルマンが主であるという発表を昨年行った。

Meta-Commentary
現実世界の日本海には未解決な国際問題などが凝り固まっていますが、
それはそれ、これはこれ。水都の世界観においてその辺は
ある程度まるっと解決しているものとお考え下さい。
戦後に魔法が存在する世界観である以上、
現実の世界情勢はそのまま当て嵌まらないのです。

海底につきましては、要は海中はさほど危険のない浅い範囲までしか行けないし
深い海底はシナリオやシーンで使わないでねってことです!
海底産エネミーについても、あんまり妙なのは出さずにギルマン中心にしてください。

治安

 全面的に良好。恵まれた経済から得られる利潤が徹底的に社会保障へ回されていること、
 社会のはぐれ者の受け皿となるギルドもいくつか存在することなどが挙げられる。
 歴史を持つ犯罪組織は水都に存在せず、生活環境は十分に文化的なものが保証される。

 ただし、外部の者に寛容な土地柄であるためか、少数の犯罪組織の侵入や潜伏、
 ひいては活発な活動までをを許してしまったケースはそれなりに存在する。
 また、治安が保証されているのは水都双子島であり、諸島の中には例外的な島も。

Meta-Commentary
水都はとにかくクリーンな世界観ということになりました。
スラムはないしヤクザもいません。その他公序良俗に反する施設もありません。
せいぜい少年漫画的な不良に手を焼いてる程度です。
そういった地域や土着の組織が存在するとシナリオ内で記述するのは避けてください。

こんな恵まれた環境を外部の悪い連中が狙わないはずがないので、
外から犯罪者や犯罪組織が入ってくることはままあるかと思います。
水都以外の諸島の描写には制限を設けないので、グレーや非合法はそちらで。
と言っても日本の一般社会でも見られる程度でお願いします。
悪徳の街ほど振り切れちゃった類はNG。夢と希望の心をお忘れなく。


地区解説



天王島(てんのうじま/Tennou Islands)

 「水の都」である双子の東島。交通・行政・経済・工業を担うと同時に、
 諸島に住む多くの人々にとっての生活の場でもある。

水明区(すいめいく/Suimei-ku)

 最も人の出入りが多い地区。港・空港・セントラルゲートなどがあり、
 本島や海王島との交通はほとんどこの地区で賄われている。
 開拓当時から張り巡らされた水路が多く、迷路のような裏路地は人を迷わせる。
 貿易島としての歴史的背景から日本とは思えない優美な西洋建築景観が広がっており、
 これらを目当てにした観光客も数も多く、港付近の通りは出店が多いことでも知られる。
 海神姫アメノミが祀られている双魚神社(そうぎょじんじゃ)があるのもこの地区。
 ⇒水明区シティルール

Meta-Commentary
いわゆるヴェネツィアだと思ってもらっておおむね問題ありません!
水の都のメインステージです。数多くのシティシナリオの舞台となることでしょう。
さあ、水と光の世界で一緒に冒険しましょう!

金谷区(かなやく/Kanaya-ku)

 公務と商売。金や人が最も多く流れる地区。公的施設の多くはこちらに存在する。
 未来開発デザインの実験都市として国が指定している地域であるため、
 まるでタイムスリップしてしまったかのように時代を先取りした景観が広がっている。
 イベントが開催されるアリーナなどの公的施設が存在するのもここ。
 ⇒金谷区シティルール

Meta-Commentary
SFに近い未来的な都市をこれまで創っていなかったので
今回は水の都の官公街をそれに当てはめました。夢と希望の象徴としての未来都市。

火花区(ひばなく/Hibana-ku)

 造船所や工場、倉庫等が立ち並ぶ地区。
 造船業などの水の都の屋台骨となる最先端の工業技術が発展しているかと思えば
 水上列車「アクアライン」に代表される前時代テクノロジーが息づく場所でもある。
 天王島の中では異界が多く発生する地域でもあり、対策に政府は手をこまねている。
 ⇒火花区シティルール

Meta-Commentary
都市と言ったら工業地域。スチームパンクしたい! という声にも対応しました。
た・だ・し、念押しするとスチームパンクばっかりで考えていくのはやめてね。
メインはあくまでも「水の都」です、そこはゆめゆめお忘れなきよう。
特に、火花区の外(=水明区や金谷区など)にスチームパンク的要素を過剰に持ち出すのはNG。

メインシナリオ3話終了を契機としてシティルールを実装しました。待たせたな!
火花区には兵器廠や競艇場などの一見してこれまでの水都世界観から離れた施設が投入されていますが、
これらを設置した目的は主に、
「武器や賭博といった社会的に負の印象を生じさせかねないものさえも公明正大に取り扱われていることを示す」ことです。
何が言いたいかっていうと、「しかし実は兵器廠では武器の裏取引が行われててゲヘヘ」みたいな設定で
マスタリングを行うのは 絶対に やめてくださいね! 滅ッしちゃいますから!
競艇場についても同様です。競艇場があるからアングラ賭場があっても良い訳じゃないです。むしろそれらを無くすための施設です。

空に煙が漂っていることもある火花区ですが、その成分はほぼすべて水蒸気=ただの水です。
公害の可能性や健康への被害などはまったくありません。ご安心ください。
あの蒸気が身体に悪いかもしれないし~みたいなRPをすること自体は構いませんが、
実際に身体に悪いという設定をGM側で持ち込むのはやめてください。
もちろん大量の廃棄物による水質汚染とかも存在しませんからね! 勝手にやるなよ!
あれこれ書きましたが、要するに「水都本島はどこでも社会・環境・文化的にクリーン」であることを守っていただければ。

火花区で単に「艇(てい)」と言った場合、多くは火花区の謎技術で空を翔ける小型飛空艇のことを指します。
近日中に着陸場所がないとかマナの都合とか条例が敷かれてるとか設定的理由はつけますが、
現段階ではとりあえず「艇は火花区でのみ見られる移動手段」として取り扱ってください。

海王島(かいおうじま/Kaiou Islands)

 「水の都」である双子の西島。観光と自然を担う。
 大部分が自然地域であり居住区も小さいので、天王島と比べて夜間人口が少ない。

地心区(ちしんく/Chishin-ku)

 水と自然と伝統が科学と魔法で結ばれた日本有数の大観光地。
 レジャー用に管理された海岸と森林が運河で繋がる街並みと見事に調和している。
 ことさら週末の賑わいは圧倒的で、国内はもちろん世界各地から観光客が訪れる。
 また、土石区や木立区で活動する探索系ギルドの多くは地心区に本拠地を置いている。
 海神騎ワダツミが祀られている白羊神社(はくようじんじゃ)があるのもこの地区。
 ⇒地心区シティルール

Meta-Commentary
天王島のロケーションはメインとなる水明区を含めクセがやや強いので、
「普通の近代魔法都市」を舞台にしたい場合に使ってもらうことを想定した地域です。
もちろん観光系の舞台としても。自由度で言うなら一番高い場所だと思います。

木立区(こだちく/Kodachi-ku)

 双子島で最高峰の伊音山(いおやま)を中心とした山岳森林地帯。
 多くの自然動物や幻想種が生息し例年新種が発見されている。
 三柱以外の土地神が守る安全域と異界が多発する危険域が存在する。
 安全域の一部には農村も存在し、新鮮な作物が水明区などへと直送される。
 (自然地域なのでシティルールは無し)

Meta-Commentary
土石区と並ぶダンジョンアタック・ウィルダネスアドベンチャー用エリア。
こちらはどちらかと言うとギルマンが絡まないタイプのシナリオを置くと良いかも?

土石区(どせきく/Doseki-ku)

 双子島でもっとも異界が多く発生する海岸地域。
 かつて人が住んでいたが現在はゴーストタウンと化している街並みから、
 名勝とも言える荒々しい断崖を求めて、危険を承知で足を踏み入れる観光客の若者も。
 かろうじて立ち入り禁止区域には指定されていないものの一般住民は寄り付かず、
 常に政府や荒事を生業とする魔法使い達が水の都の安全のために目を光らせている。
 海神鬼スミノエが祀られている天蝎神社(てんかつじんじゃ)があるのもこの地区。

 だが、ギルマンが相次いで目撃されるようになった近年は
 彼らだけでは手が足りなくなり、様々なギルドが被害対応に忙しなく追われている。
 (自然地域なのでシティルールは無し)

Meta-Commentary
木立区と並ぶダンジョンアタック・ウィルダネスアドベンチャー用エリア。
水の都にてメインとなるエネミー、「奴ら」ことギルマンとの主戦場です。

その他諸島

 双子島以外の諸島の様態は島によって様々である。
 島ひとつで小さな町を成しているものから無人島まで幅広く、気候も大きく変わる。
 天之川諸島の周りの玄界灘は対馬海流の流れる世界有数の漁場であり、
 水明区へと水揚げされる魚介はまさしく諸島の食文化の中心だ。

Meta-Commentary
双子島以外の天之川諸島は完全フリーという扱いにしています。
双子島で補いきれないシチュエーションがあった場合に活用してください。
セッションの途中でとある諸島に寄って情報やアイテムを得るとか、
クライマックスで海賊の潜む無人島にカチコミに行くとか、
水都では描写できない少し影のある街へと向かわせるとか、エトセトラ。
ただし、仮に舞台を双子島に置き換えたとして可能な内容であるなら、
できるだけ双子島を優先してセッションの舞台として使うようにしてください。

同様に、本州や九州を主な舞台とするセッションも非推奨です。
ドラマで遊びに行くとかは良いんじゃないかな! 福岡よかとこ、一度はおいで。




Q&A1


このページについて

Q.超なげえ!
A.てへぺろ。
 設定に興味のないPLやGMの皆様も、最低限ここまでの内容は一度は流し読んで
 かるーく頭に入れるだけ入れておいていただけると助かります。
 ここから下の都市詳細はおまけみたいなものなので読む必要はありません。
 世界設定をPC設定に取り入れたい方や、世界設定に基づいたRPをしたい人はどうぞ。

Q.ここにある内容すべてに従わないといけないの?
A.もちろん、このページに記述されている設定は絶対でも全部でもありません。
 必要に応じて、PLやPCは存在しない・矛盾する設定を持ち出したり
 既存設定を自由に改変してもよいものとします。面白さが大事。
 ただし! ところどころのMeta-Commentaryで補足している内容の中で
 特に注意喚起しているものについてはは 厳守 してください。

 また、これはルールという訳ではなく、この舞台設定に限った話でもないのですが、
 たとえば他のPCがここの設定に基づいたRPをしていたり、
 GMがここの設定に即した世界観でマスタリングしていたりした場合は、
 あなたはその領域を過度に侵害せずにRPしてあげるのが「粋」ですね。

Q.WM、質問があります!
A.世界設定質問の受け付けを開始しました。待たせたな!
 WMは根幹設定以外の世界設定の領域を担当しています。
 【三柱】【ギルド】【ギルマン】などの根幹設定部分はMGMが、
 システムやルーリングについてはRMがそれぞれ担当しています。
 この辺についてWMに訊かれても答えられないのでご注意ください。
 天之川諸島について訊きたいんですけど、っていうのはだいたい答えられるかと。

 質問の際には下の都市詳細まで含めこのページの内容や過去質問などをよく読んだ上で
 ページ内に答えが記されているものや重複などを避けていただけると助かりますが、
 情報量の膨大さや検索性の悪さはこちらも重々認識していますので、
 質問内容が被ってても目くじら立てたりしません。お気軽にご質問ください。

 また、質問の返答をGM会議で吟味した方が良いと判断した、
 単に忙しかったなどの場合は回答が遅れることもございます。
 そういう時も急かさずに気長に待っててくれるとありがたいです。
 一週間くらいしても無返答の場合はさすがに忘れてるっぽいので訊き直してください。

Q.ここ誤字じゃない?
A.あっ、そういうのは見つけたらこっそり直接教えてください! 直しますから!




都市詳細



地理

 天之川諸島は九州の北西の玄界灘に存在し、全島が福岡県天之川市に属している。
 天王島と海王島の双子島は諸島のちょうど中央付近に位置し、
 両者を天之大橋(あまのおおはし)に代表されるいくつもの橋が結ぶ。

 天王島を東から西に流れる天王河、海王島を西から東に流れる海王河の二大運河は
 それぞれの双子島の中部で玄界灘と合流し、巨大な湿地帯を形成している。
 特に天王島水明区はかつて干潟だった一帯に成立した海上都市である。

景観

 美しい街並みと運河と橋が奏でる交響曲を楽しめる水明区に隣り合うのは、
 見る者の眼を奪う未来世界を描く金谷区と、古き良き時代を思い起こさせ得る火花区。
 そして、木立区・土石区の雄大な自然を背景に完成された都市空間を味わえる地心区。

 地区に応じてがらりと都市景観が変わるのが水都最大の特徴である。
 絵画のような風景を一望できる遊覧飛行艇サービスも火花区に存在する。

 人口密集地帯である水の都は街のあらゆる場所から満点の星空を楽しめることでも有名。
 この原理については完全に解明されておらず諸説あるものの、
 三柱いずれかの権能の影響、すなわち”加護”によるものであるという説明が一般的だ。

 水都の水路などの水質もまた、三柱の”加護”によって美しく保たれているとされる。
 しかしこの信仰作用には意図的に汚された水を元に戻すほどの力はなく、
 水都の住民達は水を汚す行為に対して非常に厳しく、条例でも重い罰が課せられる。

交通

 天王島は厳密にはそれ自体が小さな島々から構成されており、
 水明区のほぼ全域と金谷区・火花区の一部に運河が縦横に走っている。
 このため、水上バスやフェリーが主な交通手段。観光遊覧船としてのゴンドラも。

 近年は個人用水上バイクの普及も広まりつつあるが、
 観光資源としてのゴンドラなどの利用がまだだまだ支配的であり、
 特に水明区の中心部ではそれらの運行を妨げないように強力な速度制限が課されている。

 本州へと繋がる主な門戸も水明区。港と空港からはひっきりなしに人々が出入りする。
 巨大ゲート装置「セントラルゲート」で限定的な本州や九州との行き来も可能。

 一方で、火花区から発着し九州へと連絡する海上列車「アクアライン」も
 いまだに根強い利用者達に愛され、利便性を超えた観光資源として定着している。

 天王島に比べると海王島は陸地面積が広く自動車の通れる橋も少なくないが、
 やはり海上交通が占める割合が大きい。それ以外には、木立区や土石区の自然区域にて
 それらの一帯の探索に適した特殊な移動手段を用いる魔法使いも存在する。

ランタリオン
 魚のような姿をした大型の幻想種。双子島ではポピュラーな幻想種。
 訓練した個体に背中に座席を取り付け交通手段としているケースがある。
 頭の先にランタン状の発行器官があり、夜は沢山のランタリオンの灯りが水上で輝く光景が見られる。

異界

 諸島全体が龍脈上に位置しているため異界多発地帯としても全国的に有名。

 際立って異界の発生件数が多いのが、木立区と土石区の二大自然地域だ。
 これらの地域にのみ生息する貴重な幻想種も多く、毎年新種が発見されている。
 天王島で異界発生数が多いのは火花区だが、海王島に比べると全体的にばらついている。

気候

 天之川諸島は日本海側でありながら、その大部分が九州沿岸の太平洋側気候に含まれる。
 特に水都は竜脈と季節風の関係で冬でも温暖に過ごせるため冬季観光も人気。
 末端の諸島の中には日本海側気候に含まれるものもあり、中には全土が冠雪する島も。

 戦後以降は、潮と龍脈の流れ・低気圧・季節風などの数々の要因が重なることで、
 「アクア・トリニティ」と呼ばれる高波の被害をごく稀に受けるようになった。
 対策が万全以上である現代でもなお発生時は少なくない被害を諸島へともたらしている。

行政

 政令指定都市の天之川諸島を率いる若き現市長は、第32代「水野治(みずの おさむ)」。
 高齢より退いた前市長の市政を継いだ堅実な政策で安定した支持を獲得していたが、
 ギルマンの活発化に伴う打開案を練るべく苦悩する日々が続いているようだ。

教育

 教育水準は全国平均からやや高めといった程度であり、ごく一般的。
 しかし水都を取り巻く自然環境や水都の複雑な文化背景を研究対象とした
 各大学の実績は世界的にも屈指であり、これらに通う学生達が集まる学術都市でもある。

 各種大学が集中し総合大学も存在するのは、最先端設備が整備されている金谷区である。
 一方で水都の歴史・文化的背景などを研究対象としている人文科学系大学は
 必ずしも金谷区の立地条件を必要とせず、所在の傾向もまばらだ。

経済

 全国でも有数な巨大観光都市とだけあって、観光業とそれにまつわる諸産業が経済の要。
 中でも運輸業はそれ自体が基幹産業のひとつに数えられ、都市内交通はもちろんのこと、
 日本と東アジアを繋ぐ中継地点としての役割も果たしている。

インフラ

 水都の発電設備は水力・風力・太陽光発電などのクリーンエネルギーが中心であり、
 うち足りない電力を火力発電や本島からのケーブル輸送などで補っている。
 発電所の多くは金谷区と火花区に立地している。風力発電などは木立区でも見られる。

観光

 特に水都は双子島すべてが観光の塊と言っても差し支えなく、
 全国はもちろん世界各地から足を運ぶ旅行者の波が途絶える日は年に一日としてない。

 外国人観光客の大部分を占めるのは中国や韓国などの東アジアからの観光客であり、
 ヨーロッパ、特にヴェネツィアの存在するイタリアからの観光客も多いです。
 ヴェネツィアと比較することで両者の観光地としての魅力を発見することができるようだ。

 水都を観光する人々の多くは、水都の持つ多様性をこそ求めている。
 西洋文化と日本文化の溶け込んだ新たなる水平線が水都であり、
 水都観光はそれらすべてをまとめて楽しめる形を観光客に提供することを目指している

 中でも、2月末から3月初めまでの2週間にわたって行われる「水都祭(すいとさい)」は
 水都で行われる数あるイベントの中でも最も重要なものであり、
 全国最大規模の観光者を動員し、しばしば毎年自らが打ち立てた記録を更新している。

 海が近いことから魚介類を使った料理が郷土のものとして定着している。
 際立って特徴的なのが、イタリア料理と日本料理の文化が融合した大衆性であり、
 高級料亭の類は金谷区でもあまり見受けられず、庶民の美味が徹底して追及されている。

 平時でも街のあちこちにて出店が開かれ、道行く人々に軽食やドルチェを提供している。
 特に、お土産として人気な抹茶パウダーを使用した和風ティラミスの「てぃらるん」は
 それを中心に扱った専門店の立ち並ぶ通りが存在するほど。

民族

 歴史的背景から、ヴェネツィア=イタリア出身の帰化日本人が人口が一定数を占める。
 現在はそのほとんどが混血。人種的差異や価値観の違いに対して水都の人々は大らかだ。
 この他アジア系の住民も見られるため、看板などは必ず複数の言語で記されている。

宗教

 水都の住民にとっての三柱信仰は、個々の宗教観を超越した大きく柔らかな観念である。

 彼らはそれぞれの宗教とは別に三柱は共通の信仰対象として崇められており、
 なおかつ三柱は彼らにとって絶対の指針となる秩序や象徴でもない。
 満天の夜空のようにいつでも自分たちを見守ってくれている……そんな存在なのだ。

 もちろん意識の差は存在する。中には三柱のうちの一柱こそが
 唯一神であると崇めるやや過激な宗教団体もわずかながら見られる。

 諸宗教については日本の諸地域とそう変わらないが、十字教の割合がやや高いのが特徴。
 これもヴェネツィア移民の名残であり、各地に協会施設が見られる。
 土地神の根強い地域でありながらも外部の宗教観にも極めて寛容であることで知られる。

歴史

 先史(石器時代)、北部九州にて水稲耕作が行われるようになった頃から
 玄界灘沖の河川や低平な沖積地に恵まれた一部の諸島でも農業の起こりが見られている。
 それを証明する貝塚などが、手つかずに近い島々で新しく発掘されることも珍しくない。

 諸島は古くから大陸との交流の要所であった。魏志倭人伝において、
 この諸島は「暦国(こよみのくに)」という倭の一国として登場する。
 古墳時代にはこの海域一帯の島々を一つの地域と見なす認識が定着していたようだ。

 歴史資料では「三柱」についてもしばしばこの諸島と併記されている。
 島民によって語り継がれている伝承と一致する部分もあるが記述は少なく、
 地元の伝承の調査が現在でも続いており、いまだにそのすべては明らかになっていない。 

 大化の改新で律令制が施行されると、これらの諸島は西海道に属する令制国となる。
 その後、貿易拠点として発達する一方で、古代から中世にかけての暦国は
 元寇を含む数多くの戦乱に巻き込まれ続けた地域であり、文化的発達も停滞していた。

 やがて治世した徳川幕府によって暦国に「暦藩(こよみはん)」が置かれ、
 日本全土に鎖国体制が敷かれた時代にて、諸島に転機が訪れる。
 ヴェネツィア共和国からの使節が江戸幕府への貿易を申し入れたのだ。

  大航海時代も終わりに差し掛かり、世界の海の謎はまさに解き明かされようとしていた。
  貿易の舞台が大西洋や太平洋に移ることで地中海貿易の意義は低下し、
  ヴェネツィア共和国は海洋国家としての地位と国力を失いつつあった。

  ヨーロッパ諸国から周回遅れで極東への航路を確保したヴェネツィアは、
  日本の金銀とそこで蓄積・洗練されたアジア文化に目をつける。
  度重なる戦乱で半ば放棄されかけていた、ラグーナに似た地形の暦藩諸島の存在も。

  つまるところ、ヴェネツィアは日本海を第二の地中海とし、
  かつて誇った貿易都市としての栄華を暦藩にて再現しようと試みたのだ。
  彼らが選んだのは、後の双子島である「宮島(みやじま)」「魚島(うおじま)」だった。

 元より三柱信仰の強い暦藩では宣教活動が行われるべくもないと判断した幕府は、
 長崎の出島に加えた鎖国下貿易地としての暦藩の整備をヴェネツィアと共に開始する。
 江戸時代中期には水明区にあたる地域に西洋建築と文化が根付いていた。

 「国立の監獄」と揶揄されたこともある出島とは異なり、
 暦藩では両国で自由で解放的な経済活動が育まれていたという。
 彼らは双子島や周辺島の土地開拓のための共同体を形成していった。

 また、ヴェネツィアを通してイギリス産業革命の技術が先進的に取り入れられた。
 後の火花区の工業地帯の礎が築かれ、鎖国日本の水面下で成長していく。
 ただし、これらの技術が花開くのは明治維新以降のことである。

 十八世紀末にヴェネツィア共和国がナポレオンの手によって崩壊した頃には、
 地元の日本人とヴェネツィア人の間の協調関係は確たるものになっていた。
 暦藩の人々はヴェネツィアを見限らず、いっそう密な交易関係を継続した。

 十九世紀後半、江戸幕府が大政奉還により政権を朝廷へと返上。
 大日本帝国憲法の発布から府県制・郡制公布が行われ、
 暦藩は「福岡県天之川市天之川諸島」として新たなスタートを切ることとなった。

 戦時の天之川諸島も文化都市としての側面が強く、
 火花区工業は軍事利用するには異質な進化と発展を遂げすぎていたため、
 軍の拠点基地や工廠などが置かれることもなく、結果としてほぼ全域が戦火から免れた。

 終戦後、魔族と幻想種の帰還に際して三柱が土地神権能を確立したとされる。
 はっきりとした断定でないのは、目覚めに伴う表立った現象は記録されなかったものの
 顕現を裏付ける結果は当時の黎明期の魔法環境でさえいくつも確認されたからだ。

 確実に存在するはずの土地神に対して交渉を持つことができなかった
 六王国などのコミュニティは、この龍脈が肥沃な土地の扱いについて互いを牽制し合い、
 他の戦争被被災地への助力がより必要とされるにつれて大規模な干渉が難しくなった。

 日本が戦争復興する頃には天之川諸島にも多くの魔族や幻想種などが定着していたが、
 そのほとんどは大組織を背景に活動する者ではなく、一住民と化した一個人だった。
 彼らが縛られない立場で人々に伝え教えた結果、魔法はこの土地で身近なものになった。

 やがて流入した魔法使い達と天之川諸島で生まれた魔法使い達は、
 この時代にまで続いていたかつての土地開発共同体を土台に「ギルド」を成立させる。
 こうして、外部に協調的でありながら独立性の高い天之川諸島の魔法文化が完成した。

 現在の天之川諸島は、国内外からさらなる発展を期待され注目を集める一方で、
 20年ほど前からあちこちに出現するようになったギルマンへの対応にも追われている。
 一部では三柱が一角であるアメノミに対する懸念の声も広がっているようだ。


Q&A2


人について

Q.妖怪が5人くらい勤めてる探偵事務所って設定的に大丈夫でしょうか?
A.はい、問題ありません。
 水都社会に十分に溶け込めるだけの社会性を
 妖怪達がそれぞれ持っていることくらいですね、条件としては。

Q.じゃあホムンクルスが3人くらい住んでる剣道道場は?
A.少なくとも、一概にNGという内容ではありません。
 水都にホムンクルスは少数ながら存在するし、
 少数だからこそ集団を形成するのも自然の成り行きでしょう。
 基本ルルブ+生命礼賛にてPCとして設定できる種族については、
 水都の世界観に存在してもなんら不思議ではありませんから。
 ただし、あまりに規模が大きくなると別。
 100人のホムンクルス集団とか言われたらさすがに首を横に振ります。

 NGになり得る場合について。
 PC関連のNPC設定や何度も使用するGM設定において、
 未来や希望を恒常的に抱かせない要素を
 ことさら大きく含んでしまっているものはできるだけ避けていただけると。
 今回の例について具体的に言うと、
 ・失敗作なので寿命があと1年足らずしかなく、
  それはありとあらゆる奇跡であっても絶対に覆せない宿命
 ・過去に犯罪結社に使役されていたホムンクルスの生き残りであり、
  じきに発覚して処刑されるのは確実
 ……みたいな類ですね。こういうキワモノでさえなければ大丈夫かなーと。

 こういうのが1人だけならまだしも3人は……みたいな考え方もありますね。
 個人の影響力には限界が存在しますが、
 それが複数になると世界観に与える影響は倍増していきます。
 長くなってしまいましたが、基本的には危ないラインを攻めすぎなければ問題ありません。

施設や設備、社会的活動などについて

Q.発電施設はどのようなものがありますか?
A.水力発電・風力発電・太陽光発電を中心に、
 足りない電力を火力発電や本島からのケーブル輸送などで補っている形です。
 発電施設が立地するのは金谷区や火花区であり、
 風力発電などの特殊な立地条件が必要とされる施設は木立区などにも存在します。

Q.児童養護施設はどこにありますか?
A.自然2区(木立区と土石区)以外ならどこにでも存在し得ますが、
 もっとも適切な地区をWMから定義するなら水明区になります。
 水明区は水都の中心であると人々の生活空間でもあるので、
 「暮らす」という行為をより良く行う場所としては水明区が一番良いと思われます。
 具体的には買い物がしやすい、とか。周囲の子供達との接点も作りやすくなることでしょう。

 ちなみに、水都における児童養護施設は外部に開放的な傾向が強いと思われます。
 直接関わりのない人々も孤児や被虐児童への理解があり、
 彼らが前を向いて歩けるように地域ぐるみ、街ぐるみで支援してくているのかもしれません。
 思春期の琴線を傷つけないように、できるだけさりげなく。
 ……もちろん、だからと言ってすべての児童が
 毎日を晴れやかな気分で過ごせている訳でもないでしょうけど。

Q.水都は三柱の信仰下にある土地ですが、
 それ以外の宗教の関係者が教会を建てたり布教を行ったりしても良いものなのでしょうか?
A.大丈夫ですよ。詳しくは都市詳細の「宗教」と「歴史」の項目をご覧ください。

 水都における三柱信仰というのは仏教神道十字教などの個々の宗教の上位に位置し、
 かつ個々に対しての表面的な影響力はそれほど大きくはありません。
 宗教色はそれなりに強い土地柄ですが、それによって住民の文化や生活が
 大きく縛られているという訳でもなく。
 三柱信仰は、言わば挨拶か礼儀のようなものなのです。
 そして三柱を信仰しない外部の者を無礼と地元住民たちが考えることもありませんし、
 外部の宣教者に対しても寛容そのものの態度で接します。……まぁ、裏を返せば、
 この態度には「諸信仰の改宗が行われても、全体としての三柱信仰が覆ることはない」
 という無意識にして絶対的な刷り込みが存在するから、なのかもしれませんが。

 新しい教会はどこに建てても問題ありません。宗教施設とはそういう場所ですからね。
 それぞれの地区の属性を鑑みた上で合いそうな場所を選択してください。
 ちなみに、古い教会が多く残っている場所はやっぱり水明区になります。
 開拓時代にヴェネツィア人によって建てられた立派なものになると、
 歴史文化遺産として観光名所の一角になっているかもしれませんね。

Q.水都で宇宙開発してもいい?
A.NG、とさせていただきます。
 少なくとも、公式設定において宇宙産業関連の施設を用意することはありません。

 認められない理由はふたつあります。
 ひとつは、単純に玄界灘が宇宙産業に適しているとは言いがたいから。
 ロケットの打ち上げは地球の自転遠心力を最大効率で得られる
 赤道により近い緯度であることが望まれ(赤道直下が最適)、
 だからこそ日本の宇宙開発は種子島を中心に行われている訳ですね。
 もうひとつは、宇宙産業がとにかく巨大であるからです。
 スケールもお金も人員も、そして世界観に与える影響もとにかく大きい。
 水都で宇宙開発が行われている、という設定を認めてしまった場合、
 あらゆる設定をそれ中心に組まなければならず、本来の属性が弱まっていきます。
 要するに、せっかくの水の都が宇宙の都に置き換わってしまうのです。

 よって、公式見解として水都での宇宙開発は認めません。
 個人で宇宙開発してるとかもNGでお願いします。
 莫大な資金・土地問題以前にまず法的にアウトだしね!

Q.大学はどこにあるのでしょうか?
A.大学が集中していたり、総合大学があったりするのは概ね金谷区です。
 最先端設備の整った研究環境を存分に活かすことができるためですね。

 反面、水都の特殊な歴史・文化的背景などを研究対象としている
 歴史・考古・人文地理・文化人類・民族系学問分野の大学は
 必ずしも金谷区の立地条件を必要としないことでしょう。

文化や観光について

Q.水都に外国人観光客はどのくらい来るんでしょうか?
 和がウケるか洋がウケるかのような傾向はありますか?
A.水都には年間多くの外国人観光客が訪れています。その訪問者数は全国でも屈指ですね。
 大部分を占めるのは中国や韓国などの東アジアからの観光客であり、
 ヨーロッパ、特にヴェネツィアの存在するイタリアからの観光客も多いです。
 歴史・文化的背景を共有しているとはいえ様々な差異が見られ、
 また魔法の発達した日本ではヴェネツィアとはまた違った
 観光地としての魅力を発見することができるのだとか。

 水都を観光する人々の多くは、水都の持つ多様性をこそ求めてやってきています。
 西洋文化と日本文化の溶け込んだ新たなる水平線が水都であり、
 観光業界は和と洋の片方と言わずすべてまとめて楽しめる形を観光客に提供しています。
 上記したように観光客のターゲットも様々なので、
 水都の観光業界はより総合力のある人材を育成する方針を掲げています。

 外国人向けのお土産としては、抹茶ティラミスの「てぃらるん」が人気のようですね。

Q.安価に水上バイクが購入できますが、ゴンドラやランタリオンは廃れないんですか?
 コスト面でも速度面でもバイクの方が断然便利だったりしない?
A.ゴンドラやランタリオンの存在価値は観光名物としての側面が大きいです。
 ゴンドラ乗りやゆったりと水路を進みながら観光地の解説をしてくれる案内人であり、
 ランタリオンは愛くるしい姿で人々を癒してくれる存在です。
 どちらも単なる移動手段を超えた水都の象徴として人々に根付いており、
 この価値観はちょっとやそっとの文明的改革で揺らぐものではありません。

 また、ゴンドラやランタリオンが通行し得る水明区中心部の水路は
 それらの邪魔にならないように水上バイクなどには強力な速度制限が課せられています。
 このため、バイクをかっ飛ばせえる水路は郊外などに限られている現状において、
 圧倒的にバイクの方が利便性において既存の移動手段を上回っている訳でもありません。

 これらの要因から、ゴンドラやランタリオンといった伝統移動手段と、
 バイクなどの現代移動手段は、綺麗に住み分けができている状態であるとも言えます。

Q.個人用ランタリオンをPCが飼うことはできますか?
A.可能ですが、大きめのプールか池などの飼育設備がなければ難しいことでしょう。
 データ的には、個人用ランタリオンを飼っているというRPを行う場合は
 技能「豪邸」の取得を前提条件として推奨することにします。

その他の質問

Q.水都は人工島ではないんですよね?
A.水都全体を含めた天之川諸島は自然島です。
 ただし、開拓で埋め立てた部分的な人工島も多く存在します。

Q.ギルドに入るのに面接は必要ですか?
A.ヴェスペリアの場合は、ギルドリーダー&クエストチーフである
 詠雪兄妹が面接を行います。ほかのギルドはギルドそれぞれによって形態が様々です。



 参考資料
 『劇場版ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス』湯山邦彦監督
 『魔法先生ネギま! 1~18巻』赤松健著
 『ONE PIECE 34~39・45巻』尾田栄一郎著
 『ARIA オフィシャルナビゲーションガイド』天野こずえ著
 『弥栄堂(いやさかどう)』塚原重義作
 その他、Wikipediaなどの各種ウェブページ

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