【迷宮探偵劇場 Ⅱ】
『――彼女は、普遍的な価値観をお持ちでした』
『宿命を背負われ、辛苦の中で喘ぎ続けた者とは思えないほど』
『瑞々しい果実のような感性をたいせつな宝物として抱え込んでいらっしゃいました』
『わたくしが邂逅した未来の皇女は、あくまでも普通の少女だったのでございます――』
”ロシア王国皇女”スヴェトラーナ・エリコヴナ・ロマノヴァ(-/Светлана Эриковна Рома́нова)
年齢:16 性別:女 種族:人間(未来人) 身長:162cm 体重:49kg
クラス:魔道士/魔道博士/怪盗/電脳術士/探索者/大魔道士 スタイル:義賊
アイコン:プリンセス(プリンセス・プリンシパル)
イメージCV:皆川純子 アライメント:善 カラー:黒/玄
所属:夜明け2018卓/悪徳の街2 色彩戦線 PL:メイト
「私はこの旅路であまりにも多くを受け取りました。
無意味だったものなど何ひとつありません。皆様の光は、今も我が心に……」
外見
光輝く金色の髪と宝石のように蒼い瞳。王族に相応しき美貌を持つ。
明るい笑顔と無邪気な行動は国民たちからも広く愛され、
敵国からも彼女は外交におけるシンボルマークとして扱われていた。
【漂流】以後長かった髪は短く切り捨て、完全に黒く染め上げている。
特徴的な瞳もコンタクトと電脳術による二重の氷で閉ざされていて、
変装の如何を問わず、外見的特徴から今のラーナを見定めるのは極めて困難。
現在の彼女は髪をまた伸ばし始め、変装それ自体を楽しむようになっている。
少しばかり奇異なものの、それはお洒落に忙しい思春期の少女そのものの姿だ。
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名前について |
Светлана(スヴェトラーナ)は「光・聖なるもの」。
Эриковна(エリコヴナ)は「支配者」を意味する「エリク」の父称変化形。
Рома́нова(ロマノヴァ)は「ロマノフ」の女性格変化系。
つまり「ロマノフ家の末裔、エリク(支配者)を父に持つスヴェトラーナ(光)」の意。
ロシア人名には多くの略称や愛称が存在し、名前やその人物に応じて呼ばれ方が異なる。
スヴェトラーナにもスヴェータ、スヴェートカ、ヴェータ、ラーナという略称や
スヴェートチカなどの多くの愛称が存在するが、多くの国民は彼女のことを
親しみを込めてラーナ(Лана)というもっとも短く呼びやすい名で呼んだ。
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人格
気品ある振る舞いと博愛の精神。大国の飾り付けの為であったとしても、
健やかに育て上げられた幼少期は後の激動を経験した彼女に純真さを残している。
好奇心旺盛にしてお転婆。それが様々な仮面を取り払ったラーナという少女の姿だ。
真面目で素朴。年相応に臆病なところもあるが、それ以上に向こう見ず。
冒険を好むも破綻せず、思慮深くも行動的。挫折もすれば迷いもする。
それでも前を向いて進み続ける、いずれにも寄ることのない善性を持つ少女。
戦時に身につけたスパイとしての技能のひとつとしてメンタルコントロールがあり、
これにより彼女は自分の人格要素を切り分けて別人さながらの演技を行うことができる。
悪徳の街にて主に使用していたのは表の「橘瀬名」と裏の「玄の怪盗」の2つ。
能力
幼い頃より受けてきた皇女としての教養と魔法の修練の下地、
第三次世界大戦の勃発後に諜報機関に加わっていた経験から、
幅広い分野に対して見識と技巧を発揮することができる万能の天才。
魔道士としての才能を軸に、汎用性を重視した魔法の数々を体得している。
中でも情報収集能力に関しては驚異的であり、並の魔法使いが敵う領域ではない。
彼女は怪盗を目指した魔法使いではないが、スパイとしての経験と技術に加えて
世界からの認識によって彼女は怪盗と定義され、その魔法を行使することができる。
この怪盗としての資質は2022年に【漂流】した際に発現したもの。
来歴
とある並行未来の2024年に生まれ、
後の2030年に独立したロシア王国の皇女として第三次世界大戦に抗い続けた少女。
悪徳の街に【漂流】してからは、世界に混迷と暗黒を齎した根源である
『未来宝珠』に対処するために悪徳の街の闇の中で仲間達と戦い、
勝ち得た未来に向けて
騎士と共に旅立った。
「……なぁんて! いかがでしたか? 今の、とっても皇女らしかったでしょう!」
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橘瀬名 |
「解答探偵」橘瀬名(たちばな せな/Sena Tachibana)
年齢:18 性別:男 種族:人間 身長:167cm 体重:53kg
クラス:魔道士/魔道博士/探偵/電脳術士/探索者/大魔道士
アイコン:白鐘直斗(ペルソナ4)
イメージCV:皆川純子 カラー:黒
所属:夜明け2018卓/悪徳の街2 色彩戦線 PL:メイト
「早く一人前の探偵になりたくても、残念ながらそう簡単には変われないようです。 ご迷惑をおかけするかもしれませんが、皆さん。本日はよろしくお願いします」
「これでも18歳なんですけどね。よく下に見られてしまいますよ」
中性的で凛々しい顔立ちの青年。いつも被っている帽子がトレードマーク。
探偵然としたクールな出で立ちだが、普段見せる表情はそれに反して柔和。
有事の際も冷静沈着。その裏で、解決すべき謎に向け瞳の奥で闘志を燃やす。
「この僕にできることであれば、何なりとお申し付けください」
穏やかで人当たりのよい聞き上手。控え目で相手を立てる気品ある謙虚さを備えている。
一方で抜け目なく強かな部分もあり、頭の回転の速さも相俟って食えない男。
とはいえ、彼が慎み深くも他者の為に動く素朴な善人であるという印象は
少し共に時間を過ごした者にとって疑いようのないものとなるだろう。
非常に感情的な気質なのだが、それに振り回されることはなく落ち着き払う。
あくまで探偵としての役割に殉じ、依頼と仲間達の意志を尊重し、
たどり着くべき真実へと導く機構に徹するのが彼なりの戦い方だ。
彼の心が解き放たれる時があるなら、それは自ら断罪の引き金を引く瞬間だけだろう。
「調査と推理は探偵の役目。とはいえ、まだまだ未熟な身ですから」
……と本人は謙遜を重ねるが、彼は暴力組織とも称されるパレットのカラー。
仮に探偵として至らないのだとしても、魔法使いとしての実力は相応に高い。
情報の分析に調査活動、罠の察知や対処。そして異界の攻略。
瀬名が完全に対処できない分野は存在しないと言ってよい。
戦闘時は回転式拳銃を片手に敵の情報を分析し、強力な魔法で確実に仕留めていく。
探偵らしくあろうと振舞うが決してそれに囚われることのない柔軟な思考力と行動力、
リスクを十分に把握した上であえてそれを冒す判断力と胆力も彼の武器だ。
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橘探偵事務所 |
橘探偵事務所
居住区の太平橋電気街近くの住宅街にあるマンション内に所在する探偵事務所。
彼女の住処であり、探偵・情報屋・怪盗としての活動拠点でもある。
橘探偵事務所のあるマンションは居住区の中ではまだそれなりに住みやすい方で、
それでいて貧民がまったく寄り付かない訳でもない郊外の一角に位置している。
これは即ち、よく言えばあらゆる人々を招くことのできる最良の立地であり
悪く言えばあらゆる困難に巻き込まれ得る不安定な場所でもあるということだ。
事務所はマンションの中くらいの階の一角に構えられ、内部は4エリアに分かれている。
『狩人』からの襲撃を受けた後は一部の品だけを運び、放棄・処分された。
応接室/事務所表
玄関から入ると応接室が広がっている。
そこはどこにでもある個人事務所であり、探偵事務所らしさはあまりない。
常に清潔かつ整理整頓され、鍵はそれなりに厳重、窓は対弾対魔法。
総じて同地区では平均以上の防犯設備だが、魔法事務所としては珍しい水準でもない。
本棚には調査資料が並び、家具はリサイクルショップで買い揃えたため年代がバラバラ。
観葉植物も置かれ、壁には 紅桔梗が描いた広場の風景画がかけられている。
来客がコーヒーを求めることが多いためかコーヒーメーカーも用意されているが、
彼女が淹れるコーヒーはあまり美味しくないことを ブルーに指摘されている。
モニタールーム/事務所裏
事務所表の応接間の奥にある扉から入ることのできる部屋。
『表向きの』橘探偵事務所の拠点設備であり、実際に主要施設。
彼女が悪徳の街での活動を通じて様々な機材とマジックアイテムを集め完成させた、
複合情報収集処理システムの使用・管理・調整・維持などを行うための部屋。
通常のモニターだけでなく部屋の壁・床・天井にまで画面を表示することができるが、
ここまでやる意義はほとんどなく、ただの趣味とかっこつけ。
彼女が使用する情報媒体はアナログデジタル問わず常にこの部屋のPCに接続されていて、
記録した内容は常時更新&別所のサーバーにてバックアップされている。
情報の自動収集や各種シミュレーション用のプログラムなども組み込まれている。
ハッキングやウイルスなどの対策も万全。電脳術士としての彼女の生命線。
ただし、彼女はこの施設にすべて頼り切っている訳ではない。
あくまで効率化のためのサポートであり、彼女の情報手腕はこれに依存していないのと、
ネット上の情報よりも重要な情報は現実の調査活動で得られると考えているからだ。
極端な話、橘探偵事務所の存在するマンション自体が爆破解体され
彼女が事務所ごとシステムを失ったとしても、それ自体を大きな痛手とはしないだろう。
私室/事務所奥
モニタールーム奥の扉の先は彼女の私室となっている。寝食と憩いのための小さな間取り。
アジト/事務所階下
橘探偵事務所階下に存在する空間であり、彼女の怪盗活動を支える秘密の部屋。
彼女は自分の部屋の真下の部屋を別名義で借りている。
ところが、下の階から普通にその部屋に入ってみても何もない空き部屋があるだけだ。
彼女は事務所の床下にとある【漂流物】を埋め込み、真下の部屋を
『正しい入り口から入ることで真の姿が明らかになる空間』へと変質させている。
実際に空間を拡張している訳ではないが、強烈かつ局所的に作用する認識阻害により
アジトは事務所床の隠し階段を使わなければ存在を認知することができないのだ。
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「この街に探し人がいるんですよ。依頼ではなく、僕の個人的な活動ですね」
探偵の父と魔道士の母を持ち、幼い頃から両親の影響を強く受けながら育つ。
厳格さで覆われ優しさに包まれた家庭は、他人にとってはともあれ
瀬名自身にはそれなりに居心地のよいものだった、と彼は口にする。
2人の仕事に付き添う形で海外で暮らすことが多く、
様々な事件と巡り合うことで自分に探偵としての素質が存在することを知る。
現在は探偵修行も兼ねて悪徳の街に放り込まれ、
個人探偵事務所を設立して依頼に明け暮れている。
まだ街での知名度は高くなく駆け出し探偵でしかないのだが、とある事件をきっかけに
【フレーム】によって【パレット】に勧誘され、現在はそちらの依頼も請け負っている。
……というのは表向きの話。
彼には個人としてこの街にやってきた目的が存在するらしい。
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《どこからか調子の外れた鼻歌が聞こえてくる……》 |
「迷宮探偵」槇島クロエ(まきしま -/Kuroe Makishima)
年齢:30前後 性別:女 種族:ホムンクルス(未来人) 身長:159cm 体重:50kg
クラス:覚醒者/探偵/ほか アイコン:玉藻の前(Fate/Extra)
イメージCV:新井里美 アライメント:秩序・悪
登場:夜明け2016卓/空島
「いやはや、わたくしでは想像だにできませんでしたとも! 残すも2週というタイミングでよもや新たな恋敵を登場させてくるとは……」
「迷宮探偵」の通り名で知られていた探偵。現在は第一線を引いている。
橘瀬名の恩人の1人だが、瀬名がクロエの名を直接出すことはほとんどない。
半人半狐の妖艶な美女であり、普段はまるでそれを感じさせない生粋の芸人気質。
かつて悪徳の街に一週間ほど調査に向かっていたクロエは、
【漂流】してきたばかりの、後に橘瀬名と名乗る少女を発見。
彼女の経緯のあらましを聴いた上でクロエは彼女を一時的に保護した。
調査を終えて街から去ってから、クロエは一度も悪徳の街を再訪していない。
瀬名がパレットのカラーとして黒を選択しているのは、
この時代で自分に懇意にしてくれたクロエへの恩義を込めてのこと。
最近のマイブームは一昔前のドラマ鑑賞。
ネット配信で海外ドラマのチェックも始めた模様。
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「『解答宣言』」
「証拠はすべて手元に揃い、ただひとつの道筋が完成しました。 これより、不変の真実の導出をご覧に入れましょう」
橘瀬名は『解答探偵』である。
調べ察し、集め繋げる。いかなる時も探偵は思考の戦いの中にある。
彼にとってすべては延長線上の出来事であり、クライマックスは過程でしかないのだ。
敵対者に対して導くべき『真実』を定義し、それに対応する『証拠』を用意。
適切な手順を踏むことで後に起こる事実を『解答』として確定させる。
証明を終えた彼の推理に抗う手段は存在しない。
「何も変わりませんよ。ええ、何も。
その結末、暴かせてもらう!」
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玄の怪盗 |
”Chrono Phantom”
年齢:?? 性別:女 種族:?? 身長:?? 体重:??
クラス:魔道士/??/怪盗/??/??/?? スタイル:義賊
アイコン:アンジェ(プリンセス・プリンシパル)
イメージCV:皆川純子 カラー:玄
所属:夜明け2018卓/悪徳の街2 色彩戦線 PL:メイト
「今日はこうして肩を並べていても、明日は銃口を突きつけ合うかもしれない。 私たちの立場は呆気なく変わる……だからこそ、今は。うんと仲良くしましょう?」
「……? 私の顔に何かついてる?」
人目には二度見せることのない変装で現れ、盗みの現場からは煙のように消える。
彼女の姿について知る者は悪徳の街にも数少なく、憶測が憶測を呼んでいる。
しかし、【パレット】のカラーとして活動する時は異なる。
潜入用スーツにシルクハット・マント・ブーツを合わせたいかにも怪盗という装い。
銀色の髪は闇の中でも玄く輝き、蒼い瞳は氷のように澄んでいる。
彼女のこの姿が”Chrono Phantom”の正体かは分からないが、
カラーとして動く際は制服さながらにいつも着こなしているので、
彼女と共に依頼を何度かこなしたカラーがイメージするのは即ちこれだ。
「まだ決行まで時間はあるみたいだし。教えて、あなたのことを」
謎のヴェールに包まれている怪盗の素顔は、好奇心旺盛な少女そのもの。
自分の興味と感心に素直な様子はさながらよく躾けられた猫のよう。
気まぐれで周囲を煙に巻き、時にからかい弄び、かと思えば自分も手玉に取られ。
正体不明の怪盗という隙の無いイメージからはかけ離れた存在がそこにはいるはずだ。
性根は驚くほど単純で、善きを助け悪しきを挫く。悪徳の災禍を色濃く残すこの街で、
何物にも縛られないその善性は目障りな光とされることが多いかもしれない。
彼女はコードネームの『玄(くろ)』しか名乗らないので、
カラー達からは『玄の怪盗』『玄』『クロノ』などとと呼ばれている。
どうやら、自分の呼ばれ方に特にこだわりは無いようだ。
「強引なのも嫌いじゃない。自分でするのは面倒なだけ」
やはり彼女の能力についても不明瞭な部分ばかりだが、
彼女が当然怪盗であり、そして魔道士でもあることをカラーの多くは認知している。
目的を達成するために、ありとあらゆる存在へと成り変わる。
そのための無数の手段と無限の発想を彼女はいつも備えているようだ。
不可思議な彼女は不可思議なままに仲間達の助けとなるだろう。
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変装 |
変装
元々高い変装技術を有していた彼女だが、
【漂流】時に怪盗としての資質を得たことで『身を隠すもの』という概念が加わり、
現在の彼女の変装能力は限りなく魔法や異能に近い域へと達している。
この技能を利用し、橘瀬名と玄の怪盗をはじめとした様々な顔を彼女は使い分けている。
事前の準備さえ行っていれば完全な別人へと成り変わることができ、
単純な観察や知識によって変装中の彼女を見破ることはほぼ不可能。
あくまで技能であって魔法ではないので、解呪の魔法なども通用しない。
人格を演じるという面においても彼女は一流の奇術師と言える。
言動はもちろん癖などの細かい振る舞いからも正体を把握することは難しい。
これらの能力に加えて多種多様な情報妨害を駆使し、彼女は自らを隠蔽している。
ただし、高度とはいえ人の身によって発揮される技量の領域は出ていないので、
別種の特異な魔法や能力によって部分的に解析・探知される可能性は存在する。
(例: 四月一日の『専門技能:嘘』、 アシュリーの契約対象の特殊能力など)
彼女を上回る情報収集や探索の能力によって一端を捉えられることもあるだろう。
また、あくまで変装であり魔法としての早着替えではないので、
変装を切り替えるためには多少の時間と空間を要する。
どうしても瞬時に変身する必要がある場合は理想投影を併用する。
【漂流】後の悪徳の街での彼女の基本の姿は、橘瀬名としての短髪と蒼眼の外見である。
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魔法特性 |
魔法特性
彼女は魔道士ではあるが、自身が召喚する空想自体の威力は弱い。
小さな空想で干渉した存在とその周辺環境の魔力を価値やエネルギーへと定義し直し、
それらの増減を行うことで大きな現象を引き起こすのが彼女の魔法だ。
単に爆発としての空想=結果を直接召喚するのが一般的な魔法であるとするなら、
彼女の場合は、灯火のような微弱な空想を放った位置の熱エネルギーを急激に増加させ、
瞬間的な発火現象を引き起こす……という風に、過程を踏んだ爆発を生み出すのである。
現在はここに怪盗としての資質が加わり、増減が一方的な奪取として昇華されている。
怪盗が自身にとって価値のあるものを盗む存在だとするならば、
彼女は自身の魔法特性を使用して対象の価値を彼女自身で決定することができるため、
彼女の能力に収めることができるあらゆる概念を盗むことが可能となっている。
彼女の魔法は基本的にこの魔法特性に属してさえいれば
詠唱などの他の要素はある程度流動的に組み替えても遜色なく発動することができる。
彼女は橘瀬名と玄の怪盗のそれぞれの姿に応じて術式を器用に変化させている。
一般的な魔道士と比較して極めて応用力と自由度が高い反面、
魔法がどのように発揮されるかが常に状況に依存してしまうのが欠点。
彼女の魔法には自立した固有の強みと言えるものがあまりなく、
いかに周辺に適応した形で行使し続けられるかが重要となる。
例外として、伝承術式である光属性魔法は彼女自身の魔力だけを使用して放たれる。
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カスタム魔導カノン |
カスタム魔導カノン
特殊な魔導機構を埋め込まれた回転式拳銃。現在の彼女の主武装であり、個人礼装。
以前の彼女は銃を対魔法使い用の武器として使用したことはほぼなく、
魔道士として戦闘を行う際も短剣や杖を使用する一般的な形を取っていた。
【漂流】後の彼女がこの銃を使用しているのは探偵や怪盗としての演出もあるが、
これまでとは異なる形で魔法を使用し偽装力を高めるのが最大の狙いである。
【漂流】後に工業区のとある職人がフルオーダーメイドで製作した。
この銃には他の魔導カノンとは大きく性質が異なる独自のチューンが施されている。
①偽装機能
特殊錬金加工による小型化や銃身の短縮などを施した上、さらに外面変形機構を搭載。
専用工具で変形させることで二種類の一般回転式拳銃状に見せかける偽装機能を持つ。
この加工は携行性向上も兼ねているものの威力自体はさほど変わらないため、
発砲に際した爆発音・火炎ガス・反動などは通常の魔導カノンのそれに近い。
②取り外し可能な魔導機構
他の魔導カノンとは異なる特製球状魔導機構『パス』を採用している。
通常はビー玉程度の大きさで内部に組み込まれ魔力を伝導しているが、
直接(手袋越しなども可)触れ魔力を流し続けることで野球ボール程度にまで拡大する。
片手に拡大状態の『パス』を、もう片手に銃の外装を持つことで、
魔弾を用いない魔法であれば『パス』のみを媒体として発動することができる。
③礼装刻印
『パス』の表面には極小の刻印が刻まれており、
この刻印の溝を伝承術式の光で満たすことで礼装効果が発動する仕組みになっている。
浮かび上がる模様は人類史における様々な王家の紋章を複合したものであり、
使用者の権威を引き出し自らを一時的に強大な存在として塗り替えることができる。
①・②については実戦闘面においてほとんど何の意味もない改造だが、
これらの機構によって同じ武器を使用していることが客観的に分からなくなるばかりか、
この銃の変化が怪盗としての偽装概念の補強へと一役買っている。
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「探しているモノがあるの。……知りたい?」
最近になって悪徳の街に現れた怪盗。
主に管理区の腐敗した富裕層に堂々と予告状を出し、鮮やかに盗み、幻のように去る。
ロンダリングした金品は気に入った弱者に分け与え……と、その行いは義賊的。
”Chrono Phantom”の犯行はまだ数件だが、彼女の名は街に着実に広がりつつある。
当然、彼女がこの街で怪盗として動く目的も不明。
時々真意のような言葉をカラーに漏らすこともあるが、どこまでが真実かは分からない。
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《飛び去っていく怪盗に向かって、きゃんきゃんと喚き立てる声が聞こえる……》 |
「最強探偵」「へっぽこ探偵」真実・ホームズ(まなみ -/Manami Holmes)
年齢:14 性別:女 種族:妖精(過去人) 身長:130cm 体重:27kg
クラス:異能者/探索者 アイコン:ポニ子(ゆめにっき)
イメージCV:佐藤利奈 アライメント:秩序・善
登場:夜明け飛鳥卓/神楽坂学園卓・夜明け2015卓/学園卓V3・夜明け2015卓/学園戦争卓
「に、逃げられてなんかいないわ! これはっ、次で私が必ずアイツを捕まえる布石ってやつなんだから!!」
過去から【漂流】してきた妖精。
伝説的探偵『マナミ・ホームズ』が魔法学園に入学する前の姿。
幼児体型の碧眼金髪ポニーテール。まだ空は飛べず、探偵服も着ていない。
彼女は2022年よりも前に妖精としての寿命を迎え、
輪廻転生へと迎え挙げられている魂が過去時空から現れた存在である。
当然、このマナミは後に自分が成し遂げる偉業のことは知らなかった。
聞けば聞くほど未来の自分がすごい存在だと知ってご満悦。の、はずだったのだが……
完全なる探偵として第一線で活躍し続けたマナミの未熟だった時代は
世の人々の中でほとんど語り継がれておらず(マナミ自身も自分の伝記でカットした)、
結果、彼女が過去のマナミであることは悪徳の街の人々にはほとんど信じられずに
「『マナミ・ホームズ』の【漂流者】を騙る少女」として認識されてしまっている。
本物(彼女も本物なのだが)のマナミと区別するため「へっぽこ探偵」の異名で呼ばれている。
怒り心頭の彼女だったが、この街で騒がれている違法使いを捕まえれば
きっとみんなに自分を信じてもらえるだろう、と毎日元気に突っ走っている。
目下の狙いは”Chrono Phantom”。本人曰く、あと一歩まで追い詰めたこと数知れず。
神楽坂学園3年生の頃には『推理を無視して正解に辿り着く調査能力』が完成しており、
バリツと名付けた短剣格闘術も駆使していたが、こちらの彼女は入学前の青二才。
実力不足のまま悪徳の街の危険に首を突っ込んではとんでもない目に遭っているが、
驚異的な悪運の強さで何とか命を落とさずに切り抜け続けている。
……なお、未来の彼女の著作である『探偵術 ホームズレポート』には、
小さなコラム内ではあるが、かつて魔法学園に入学する前に経験した
掃き溜めのような街での出来事の数々が自分を成長させた、と記されているという……
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「『犯行予告』」
「真相は刻一刻と変化する。つまり、お前がそれにたどり着くことは永遠にない。 でも、私は親切だから。理解しやすいように教えてあげる。
そのオタカラ、頂こうッ!」
”Chrono Phantom”。彼女は時を駆ける怪盗である。
世界に溶け込む幻のように、彼女は己を切り替える。
それは万能なる鍵として秘宝への道筋を照らし出す。
束縛されることなく羽根のように想う彼女とは対照的に、
予告を突き付けられた相手は思考の自由を次々と奪われていく。
銃口から放たれる色鮮やかな光は、美しく輝く宝石のように。
Functions
・知力系道中判定
・探索系道中判定
・エネミー識別(全体)
・魔法アタッカー
・バッドステータス付与
・判定支援と判定妨害
・その他、道中での便利スキルなど
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詳細解説 |
変幻自在の輝き
多種多様な役割へと変化するオールマイティ魔法アタッカー。
主に感知を使用する[探索系判定]、知力を使用する[情報・識別系判定]。
これらの両立に加えて[華麗なる生活]を取得している彼女は、
それぞれのパーティーで自分に求められる役割に応じて能力の割り振り方を変えられる。
敏捷振りで単体生存力を優先することも可能なら彼女は頼れるバランサーと言える。
[魔道士][電脳術士][魔道博士]と言った知的なクラス群の便利スキルを多く積み込み、
さらに[皇帝特権]で自由自在に技能を取得できるのも大きな特徴だ。
総じて力技で押し通るのではなくスマートに解決する怪盗の美学を体現しているが、
依頼では仲間のパワフルなアプローチを支える仕事に徹することもできる。
その際に主に活躍するのが怪盗固有の判定操作スキルである[大奇術]と[予言の指先]。
ただしコストでLPを要求されるのが非常に重く、基本的に切り札として扱われる。
鮮やかな立ち回りを志向するのは戦闘においても変わらない。
[広域思考]で敵戦力を把握し、[拘束術式][最上位魔法]で
多彩な選択肢の中から最適なバッドステータスを2種類付与する。
ダメージこそ控え目なものの敵陣を機能不全に陥れることができる。
そして、彼女の真価が発揮されるのは2R目以降。
[犯行予告]からの[計画変更]であらゆるメインプロセスの行動を自動成功に。
[我が王道]でMLを引き上げ[感情]と[隠者の宝物庫]を乗せた[多重起動]は、
属性持ちの敵に対して必殺の威力を発揮する。守ることはできても、躱す術はない。
属性を持たず魔防の高い敵であったり、彼女のリソースが尽きかかっていたりする時は
もうひとつの選択肢である[魔導カノン][マーキュリー]が火を吹くことになる。
こちらも安定したダメージを必中させられるし、悪属性の敵にはさらに跳ね上がる。
そもそも彼女の攻撃が有効でないなら[スリープクラウド]で眠らせてしまえばいい。
あらゆる環境で八面六臂の活躍ができる彼女だが、直接身を守る方法は持っていない。
メイン魔道士のHPの低さや装備の脆弱さも相まってどんな攻撃も危険なものとなるし、
バッドステータスなどの行動制限にも弱く、たいていの妨害手段が突き刺さってしまう。
常に味方に頼らざるを得ないからこそ、彼女は自分の価値を示し続ける義務がある。
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「ええ、気が変わったから。……まさか、怪盗(わたし)のズルを咎めるつもり?」
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ガイドライン |
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【PL向けガイドライン/初めにお読みください】 |
橘瀬名/玄の怪盗は未来から【漂流】してきたPCです。
たとえ【死亡】などしなかったとしても、永遠の別れやそれに近い結末を迎える可能性があります。
交流の際はこの点を踏まえた上でよろしくお願いします。
また、橘瀬名/玄の怪盗はそれぞれ別人として振舞うRPです。
このため、片方のRPと同卓した後にもう片方のRPと同卓した際に、
感情や好意敵意の処理などのデータをどうすべきか悩むPLもいるかと思います。
この点については交流の内容に応じて裏感情や相当感情の使用など
解決案を一緒に考えるので何なりとご相談ください。
このキャラクターページに記述されている情報はフレイバーを重視したものであり、
PCの説明はもちろん各種データについても意図的に嘘を記述している箇所が存在します。
PCの正確なデータを知りたい時はキャラクターシートを参照してください。
(PL向けガイドラインおよびGM向けガイドラインはすべて正確な記述であることを保証します)
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【GM向けガイドライン/このPCを呼びたいGMはお読みください】 |
3行まとめ(これだけ読んでもらえば大丈夫です)
・橘瀬名/玄の怪盗は同一人物。依頼に応じて2つの側面(RP)を使い分けているPCです。
・セッション中にRPを切り替えることは基本的にしません。最後まで同じRPです。
・GMがPC選出時に指定したRPで参加します。指定無しや自由ならこちらで決めます。
概要
橘瀬名/玄の怪盗は、表では橘瀬名という名の探偵として、
裏では”Chrono Phantom”という名の怪盗として活動している違法使いPCです。
瀬名と玄の怪盗が同一人物であることは一般に知り得ない情報であるどころか、
性別・年齢・外見・体格・職業までもが異なる完全な別人として認知されています。
【パレット】における彼女
【パレット】には「橘瀬名」「怪盗」の2人が所属している扱い。
カラーを示す黒と玄の2つの宝石を瀬名=玄の怪盗は受け取り、使い分けています。
【フレーム】は瀬名と玄の怪盗が同一人物であることや、
彼女がそれを知られないようにしていることなどを把握しています。
依頼参加姿勢
フレームがパレットのカラー(メンバー)に
パレット情報三兄妹などを通じて仕事を紹介する場合は、
瀬名か玄の怪盗のどちらかが指名され赴く形になるでしょう。
それ以外の形、一般の依頼主が何でも屋であるパレットに向けて出した依頼や
公募されている依頼や個人的な頼みごと、半ば巻き込まれるなどのケースでは、
瀬名と玄の怪盗のどちらが向かう可能性も存在し得ると思います。
依頼参加中
瀬名は自分が玄の怪盗であることを隠しているので、
PC視点で瀬名=玄の怪盗であることを推測されかねない行動は積極的に行いません。
その代表的なものが「片方の不在時にもう片方が活動している」状況です。
このため、瀬名で参加した依頼中に何らかの理由で玄の怪盗として再登場したり、
その逆を行ったり……ということは基本的にありません。
瀬名で参加した依頼は瀬名のまま、玄の怪盗なら玄の怪盗のまま完遂します。
PLとしても、セッション中のRP切り替えを積極的に行いたいという意志はありません。
もちろん、設定上不可能という訳ではないので、
GMがそういったRP切り替え演出をこのPCに行ってほしいのであれば
参加前や参加中の相談にてPLが適宜対応し、RPに反映させます。
また、セッション展開上そうした方が遥かによいだろう・自然だろうと
GMと同卓PLから強く認められた時もRPを切り替えることがあるかもしれません。
このPCのGM視点での取り扱い
GMがセッション参加者を確定する際、2PCを持っているPLに対してPCを指定するように
リプライ時に「瀬名」「玄の怪盗」と指定が行われたなら、PLは必ずそれに従います。
指定が行われなかった・自由で構わないという指示がGMから出た場合は
PLが瀬名と玄の怪盗のどちらのRPで参加するかをセッション開始前までに決定します。
橘瀬名と玄の怪盗には以下のような一致点・相違点があります。
セッション内容やRPバランスを踏まえて指定を行いたいGMは参考にしてください。
一致点
・悪徳の街の中では真っ当な価値観と善性を持つ方であり、
それらに基づいた行動指針を特定の観念や制約などに縛られずに取る少女であること
(橘瀬名は男性として表向き振舞うRPだが、男性性を強調することはあまりない)
・依頼に対して前向きに取り組み、仲間達と協力的な関係を保とうとすること
・上記の二項目が対立しかねない状況であってもその場の最善を尽くそうとすること
・データ的にも設定的にも知力に優れ、思考によって問題の解決を図ろうとすること
相違点
・瀬名は公に認められた探偵という立場で活動する・できることと、
玄の怪盗は正体不明の違法使いであることを前提に活動する・せざるを得ないこと
↑についての補足
・たとえば、オープニングで依頼の説明が行われるのが街の酒場なら、
瀬名は普通に登場するが玄の怪盗は変装した姿で現れる、など。
・PT内で探偵と名乗るPCが飽和しないように玄の怪盗として来てもらう、
あえて探偵同士で固めるために瀬名を指定する、などのバランス調整もご自由に。
後者の場合、瀬名は駆け出し探偵であり探偵としての強烈なエゴも持たないので、
探偵同士で同卓した場合は他の探偵の補佐的に立ち回ろうとすることだろう。
・瀬名よりも玄の怪盗の方が堂々と怪盗としての技量を発揮できること
(もちろん、瀬名RP時も怪盗スキルの発動や怪盗的な振る舞いは可能だが、
それは探偵というフィルターを通した上でバレないように慎重に発揮される)
・その他、キャラクターページに書かれている性別や外見や人格などの基本的な違い
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最終更新:2018年06月09日 03:59