悪徳の街2貧困区

区名 結社 人口 治安 衛生 結界
貧困区 【ストレンヂア】

 今日もどこかで異界騒ぎ。そう話す人々の腰の銃やナイフだけがこの街の輝きだった。
 色褪せたベニヤと新聞でできた建物に、廃墟と見紛う街並み。カラフルなのは肌色だけだ。
 あちこちが剥がれ割れたコンクリートの上を、ゴミの塊が西部劇のように転がっていく。
 潮風は鼻が曲がりそうになる腐臭や死臭も運ぶ。掃き溜めは膨れ上がるばかりだ。
 どこか遠くで銃声や叫び声のシンバルが鳴り響いたが、振り向く者はほとんどいなかった。


概要


 工業区と隣り合うように築かれた、北海道最大の貧民窟。
 主な住人は工業区で働く【労働奴隷】と国外からの不法入国者等の難民達だ。
 さらにはここ以外に行き場の無い者や、【違法遣い】が逃げ潜んでいる。
 貧民窟とは言うものの、まともな建物が無いわけではない。
 ただし、その建物にはしょっちゅう貧民達が武装して入り込もうとするし
 壁には落書きがびっしりと書かれている、住んでいる人間は大抵それに対抗するため武装している。
 貧民達は大抵、ベニヤ板と新聞で作った建物に住んでいる。
 冬国にそんな建物で大丈夫かと思われるが、この辺りには地下熱水が通っており、雪が積もることはない。
 ……間欠泉が噴き出してくることがある、ということを除けば良い環境であると言えるだろう。 


詳細



人口:多

 貧困区では労働奴隷、流民、違法使いなど、他の区で住むことができないものが集って住んでいる。
 人口は他の区の追随を許さないほどに多いが、衣食住をまともに取れる住民は数知れている。
 食料分配舎による食料配給では全く足らず、日々各所で争いが起こっている。
 そんな貧困区を纏め上げているのが、ならず者の集団である流民結社【ストレンヂア】である。


治安:悪

 貧困区の治安はとても悪い。
 実力もない者が、単身かつ良い身なりで貧困区を訪れるのは自殺行為である。
 貧困区では奪い合いは日常であり、己の身は己で守るのが常識だからだ。

衛生:悪

 貧困区の衛生は悪い。
 人が多く争いが絶えないこの貧困区では死傷者も多く、死体が野ざらしになることなど珍しくはない。
 清掃員など居るはずもなく、残った死体やゴミが異臭を漂わせているだろう。

結界:悪

 貧困区にて結界が張られているのは極一部に限られる。
 【漂流】を防ぐ資金や人材が貧困区に無く、あちこちで【漂流】による被害が起きている。
 だが、【漂流】がもたらす利害を歓迎する声もある。
 事実、漂流国家「Ivanirs」は危険性が認められているものの、廃墟を住居として暮らしているものも居るほどだ。


主な施設



六路港

 工業区や居住区から隠れるような場所に存在しており
 密入国者や違法取引、海に人や物を投棄する時に使われる。
 おかげで、貧困区にありながらNEUの影響をある程度受けている。
 なお、正式名称は旧字で陸路港である。

座礁したタンカー(ストレンヂア本部)

 海岸に打ち上げられた巨大なタンカーであり
 これが見える内は貧困区だと言われている。
 ストレンヂアが占拠しているため、非常に危険。

食料分配舎

 農業区で作られた野菜や肉をほぼ無料で配布しており、貧乏人の助けとなっている。
 ただし貧困区の全ての人間に行き渡るには全く足りておらず、食料分配舎を壊さない範囲で、抗争がよく起きている。

漂流国家「Ivanirs」

 悪徳の街における最初の【漂流物】であり、平行世界アストラルの主要国家の一つだったモノ。
 滅んだと考えられるその国家跡は巨大な異界と化しており、魔獣が出現するなど危険度は高い。
 だがそれ故に大楽軍の巡回ルートには含められておらず、家などの住居もそのままであるために
 「こちらのほうが住みやすい」と「Ivanirs」に住み着く貧民は比較的多い。

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最終更新:2018年02月04日 20:22