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海岸


「これ以上この人達を攻撃したら……私、本気で貴方を倒す!」

海岸で、突然の苦戦を強いられた俺とジャン……
そんな中、記憶を失った女・ノゼライが、俺のピンチを救ってくれたのだ。
そして彼女は、俺達の前に立って悪魔に威嚇する……実に勇敢な姿だ。

「フンッ……私を倒す?これまで何一つ守れなかった小娘には、到底無理な事だろうがな!」

悪魔は呆れたように小さく鼻を鳴らした。
そして、彼女に嘲笑を浮かべて、言い放った……

しかし、『これまで何一つ守れなかった』と言っていたが、悪魔は監視でもしていたのだろうか。

と、そんな事はどうでも良い。
悪魔の「お前には出来ない」発言に怒りの感情を高めたノゼライは、初めに見た時の柔らかな表情から豹変し、恐ろしい程の睨み顔で悪魔を睨みつけた。

その瞬間、ジャンが空の異変に気付いた。
「あれは………オーロラ!?」
俺も見上げてみた。そこには、何とも美しい光の幕が浮かんでいた。
「有り得ない……ヘブンシティは都会だ、オーロラが現れるなんて……絶対有り得ない!」

困惑して空を見上げるジャン。相当驚いたのだろう。
しかし俺は、ノゼライがそのオーロラと言う光から、膨大なエネルギーを取り出している事にも気付いた。そして、空に浮かぶ月からも……
彼女は、月の光とオーロラの光を浴びて、神々しく輝いていたのだ。

そしてノゼライは、高く腕を挙げて光を集めた。


「本当に、私には無理だと思っているのなら……」

ノゼライの手の先に集まった光は、小さな指先に集中した。
そして……



「これをっ……食らえぇーっ!!!」



蒼白の太い光線となり、相手を撃ち抜いた。その光は、どんなに大きく見える満月の明かりよりも、空に浮かんだオーロラよりも……
どんな光も霞んで見える程に眩しかった。
その光線に体を射抜かれた悪魔は、海の向こうへと飛ばされ、無限に広がる海の中に沈んでいった。

???


「ふぅ……計画通りにいったな」

海岸の様子を遠くから見ていた二人の少年は、同時に一息ついた。
その少年達は、オーロラなどには目もくれず、ただ海岸を見つめる……
彼等にとっては、然程珍しい物ではないのだろうか。

「やぁ……二人とも、お待たせー」

そこにやって来たのは、『あの少年』……
フードで顔を隠し、その身をマントで包んでいて、
尚且つサザロスの前に一度だけ現れた少年。

「おっ、来た来た……遅過ぎるっての」
やれやれ、という動作を相手にしてみせる筋肉質な少年。
そんな彼に、背丈が高い方の少年が苦笑いをするが、
そんな二人の様子には構わずに、あの少年は語りかける。

「まぁね……お互い許された時間は無い。次の計画だよ」

あの少年はそう言うと、街の外れにある廃墟を瞳に映した。そして、二人の少年が瞬く間に、その姿は消えていた……

ー続くー