悪魔達の侵略7(20130104)


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突風や森を抜けるそよ風の様な、はっきりと肌で感じる風とは違う。
おぞましい何かが、空気を伝ってその場まで届いた。
「レオルス、もう一度聞きますが魔女たちはまだ来ていないんですね?」
「あぁ、俺たちがお前を助けに来ただけだ! それ以外には誰も来てない!」
「まずい……!」
クレイルの険しい表情を見て、レオルスが気づく。
「おい、まさか」
二人を他所に、フラメルとパピメルもその異変に気づいた。
「あれ? あの樹、何か変だよ。今まですごい勢いで燃えてたのに……」
「煙が、赤い……?」
姉妹の視線の先、クレイターローズには既に一筋の煙もなく、いつの間にか赤い霧が広がっていた。
テンペストも何かを察知して、森の奥を見て唸り声を上げる。
「全員すぐにこの場から離れるんだ!」
もはや一刻の猶予もない。
クレイルのその言葉に三人が頷いた、次の瞬間――
クレイターローズの立っていた森の中心部の地面から、一筋の赤い光が天高く上った。
光はすぐに収まり、同時に燃えたはずのクレイターローズは跡形もなく姿を消した。
「今のって――」
レオルスがそれを見て思わず声を出す。
「走れ!」
レオルスの言葉をかき消す様に、クレイルが叫び、フラメルとパピメルが森の外へ出る。
「テンペスト――」
動かないテンペストに、クレイルが声をかけたその時だった。
自らの目の前に魔力の防御壁を展開したテンペスト。
金色に輝くその壁に、森の奥から飛びついてきた黒い何が衝突した。

テンペストが後ろ足に力を入れて踏ん張り、その黒い生き物を押し返して弾き飛ばす。
だが、すぐにその黒い物体は後方へ距離を開けると再び森の中に姿を消した。
「今のは!?」
「まさか、召喚獣!?」
テンペストが自らの魔力で張った防御壁に正面からぶつかって、生身の動物が無事でいられる筈がない。
対抗できると言うことは、何かしらの魔力を使用している。
「お兄ちゃん! レオ君! テンちゃんも早く!」
フラメルの声に、クレイルとレオルス、続けてテンペストが森の外へ出る。
だが、テンペストは森から出てすぐに、再来に備えて防御壁を張った。
その生物は、森の奥で大きく跳躍し、空からテンペストに急降下して、襲い掛かる。
暗い森から光の下へ姿を現したのは、長くて白い二本の角を持ち、金色の瞳を輝かせる黒い体毛の獣だった。
防御壁に突撃しながら、自ら持つ魔力で壁と一緒にテンペストまでを破壊しようと、猛スピードで空から襲い掛かってきた。
獣の細い身体から、想像も付かない力がテンペストの防御壁を押している。
テンペストとその獣の眼前で、力の衝突による激しい魔力の放出が起きていた。
「クレイル! まさか魔界の門はもう……」
「えぇ、だから魔女が来ていないか聞いたのです! 何とかしなければ……!」
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