秘境の魔女25(20121109)

その場に着地したクレイルが雨に濡れたレオルスを見て言う。
「落雷があったので心配してきたのですが……無事でしたか」
「まぁ、なんとか」
「焼け焦げていたらどうしようかと思いましたよ」
レオルスは魔術を使って落雷を避けたことを話そうと思ったが、クレイルならあの瞬間にもっと上手い方法で対処しただろうと思い、反論を止めて目の前のそれに話を移した。
「それより、見つけたぜ。これだろ?」
レオルスは目に前にある真っ赤な果実をクレイルに見せる。
「えぇ、これですね。勝負は僕の負けです」
クレイルがあっさりと敗北を言ってのける。
レオルスも、何かを賭けて勝負していた訳でもないのでそれに対して何も言うことはない。
そんなことよりも、問題なのは今目の前にある果実をどうにかして持ち帰ることであった。
最終更新:2012年12月13日 10:46
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