秘境の魔女21(20121109)


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大粒の雨と共に雹までもが山頂にいるレオルスを襲ってきた。
雷雨の中、木の根元に避難するわけには行かない。
木に直撃した雷は、幹を伝って周辺にいる動植物を感電させてしまう。
しかも、まばらに木が立ち並ぶこの山の上では、どの木に避雷するか全く予想ができない。
地面に立っているだけで感電する可能性があるこの状態を回避するには、一刻も早くこの場から離れるしかない。
周りには木があるとはいえ、その身長は湖のある麓(ふもと)の木よりも低い。
稲妻が木々を無視して、レオルスに直撃する可能性もゼロではなかった。
(どうする……!)
その時だった。
何に後押しされる訳でもなく、五感で感じた訳でもなく、ただ彼の直感が落雷を知らせた。
無意識に、レオルスがセフィラから脳に刷り込まれた一つの詠唱を口にする。
「カイロス――リグマ!」
大声で叫んだレオルスが同時に地を蹴る。
瞬間的に脚力を増強し、目に見えない速度で移動する魔術。
詠唱を口にした刹那、魔力は瞬時に術者の両脚を覆い、強化された脚力がレオルスの意思に応える様に、身体を斜めに跳ね飛ばした。
「――ッ!!」
その動作と同時に、青白い稲妻がレオルスの隣に立っていた木を襲撃した。
空中へ舞ったレオルスは耳をつんざく轟音に襲われる。
直撃した落雷は発火し、生い茂った青葉を容赦なく燃やす。
跳ねたレオルスはその一部始終を空中で見守る。
まるで周辺の速度がスロー再生の様に感じ始めたその時、ようやく地面に着地した。
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