悪魔達の侵略12(20130104)

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「ティピード、<アンドッグ>をもっと出しておいて。魔女たちから森の中の門を守らなきゃ」 「わかった。やっと本物の魔女が来たんだ。邪魔するなよ、ビービー!」 魔女を目の前にして高揚するティピード。 その赤い瞳の輝きが増すと、森の中には次々と黒い獣が現れる。 テンペストを襲った例の獣は、<アンドッグ>と呼ばれる魔界の低級悪魔だった。 一匹一匹の力は大して恐れるに足らないが、素早く動くアンドッグに集団で襲われれば、いくら魔女と言えども無事ではすまない。 今、ティピードによってアンドッグが森の至る所に召喚された。 「ありがと。これで門を守れそうね。じゃあ、あとはご自由に」 ビービーのその言葉を聞いて、ティピードは一度羽ばたく。 そして、何も躊躇(ためら)う事無く魔女たちへ突撃した。 「ネツァク、くるよー」 「ゲブラー! 集中して。油断できない相手なんだから」 「ヒヒヒ、分かってるって」 赤の魔女<ゲブラー>と緑の魔女<ネツァク>に向かって、ティピードが突っ込む。 瞬時に二人から展開された魔力のシールドが、ティピードの進行を阻止する。 だが、ティピードの右手の爪がそのシールドを裂いて消そうと、鋭く深く突き刺さった。 一度の攻撃でそれが壊れないと判断すると、ティピードは直ぐに手を引き、ビービーと同様に手に武器を持った。 魔界の門が開いている間、彼らはそれを通じて瞬時に魔界の武器を出し入れできる。 ティピードが手にしたのはビービーの物と同じ形をした槍。 それを、自分で傷つけた魔女たちのシールドに深く突き刺した。 防ごうとするシールドと貫こうとする槍の魔力がぶつかり合い、まるで高速で金属が擦れる様な音と火花が発生する。 「まだまだァ!」 それでも壊れないと判断し、槍をシールドに突き刺して、ティピードは次の武器を手にする。 今度は一本の、赤くて巨大な剣。 大きく振りかざしたそれを、水平にして二人の魔女のシールドに向け、叩き割るように斬る。 その一撃を終え、さらに次は赤く巨大な大鎌を取り出す。 緩やかに曲がった刃が、傷ついたシールドの表面へ突き刺さる。 さらに今度は鎖の付いた鉄球を出現させ、身体を回転させながら、強烈な一撃をシールドに叩き込んだ。 魔女二人で展開するシールドの強固さは半端なものではない。 だが、ティピードの攻撃は少しずつ確実に魔女たちに近づいていた。 「あーもう、煩(うるさ)い攻撃だなぁ。ネツァク、ちょっと任せていい?」 突然ゲブラーが、ティピードとそれに削られていくシールドの様子を見て呟く。 ネツァクが無言で頷くと、ゲブラーがシールドを破棄して、 「ヒヒヒ……おい悪魔、魅せる攻撃って言うのを教えてやるよ」 ティピードに向かって笑いながらそう言った。

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