ドリーム&メモリーズ14(20121211)

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クレイルはレオルスを呼ぶ直前、その光景を一部始終目にしていた。 していたが、理解するまでの数秒で事は最悪の事態に陥った。 クレイルの目の前で、その樹木は軟体生物の様に揺れた。 揺らいたと同時に、絡んでいたブラッドローズがその樹の背面から、まるで別の生き物の様に飛び出し、束になった蔦がレオルスを側面から殴り飛ばしたのだ。 「樹が攻撃した!?」 叩きつけられたレオルスのそばに近づこうとするが、その蔦が伸び二人の間で邪魔をする。 (しまった、ケースは――) 「くそっ、何なんだコイツ!」 その叫び声を聞いてクレイルがレオルスの無事を確認した。 レオルスが腕で庇ったケースを見ると、シャドウリザードの尻尾が無事に収められている。 根元に叩きつけられながらも、蓋を閉め、割れない様にケースを守っていたのだ。 殴打された衝撃で圧迫された肺から空気を漏らす様にレオルスは咳をした。 クレイルは瞬時に服につけていた薬品武器を一本手にし、最大の魔力を込めて液体を剣(ブレイド)に変化させた。 レオルスを攻撃し、クレイルの目の前を塞いでいたブラッドローズの蔦を一振りで切断する。 「レオルス! 怪我は!?」 「大丈夫だ! この蔦何だよ!?」 クレイルがレオルスのそばへ行き、外傷を確認する。 頬に小さな傷があったが、それ以外に問題はなさそうだった。 ブラッドローズに巻きつかれ、侵食を受けていた巨大な樹木は、二人の目の前で、その幹を揺らす。 太い根が地面を盛り上げ、周りの木々を倒しながら蠢(うごめ)く。 葉の色は全て紅に染まり、その葉に触れた近くの青葉は崩れる様に枯れ果てる。 生命を吸われたかの様に、青葉と共に幹までが細くなり枯れていく。 周囲を枯らしたブラッドローズの蔦と共に、それに巻きつかれていた巨大な樹木が軋(きし)み、さらに伸びて空高くそびえた。

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