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その場に集まった合成師たちに声をかけたのは、アイテムトレード管理人のローズだった。
腰の高さほどもある大きな麻の袋を運びながら手を振っている。
その後ろには、ローズと同じサイズの麻袋を二つも運んでくるフェインの姿もあった。
「お待たせー! 持ってきたわよ!」
家の前に到着したローズとフェインが、膨らんだ麻袋を地面に下ろす。
「見てください、いつもトレードへいらっしゃるお客様たちが協力してくれました」
そう言いながら、フェインが閉じていた袋の口を開くと、三つの大きな麻袋の中には、溢れんばかりのガーネットハーブが入っていた。
テンペストのそばに立っていたレオルスも、思わず袋の側に寄って中を覗き込む。
「すげーな! こんだけあれば余裕だろ」
「えぇ、あとは<グラトンポット>に任せれば大丈夫でしょう」
驚くレオルスの隣でクレイルも思わず頷く。
「お二人とも、ありがとうございます」
クレイルが深く頭を下げる。
ローズとフェインは顔を合わせ、同時に首を振る。
「私たちじゃないわ」
「お客様たちのご協力%
その場に集まった合成師たちに声をかけたのは、アイテムトレード管理人のローズだった。
腰の高さほどもある大きな麻の袋を運びながら手を振っている。
その後ろには、ローズと同じサイズの麻袋を二つも運んでくるフェインの姿もあった。
「お待たせー! 持ってきたわよ!」
家の前に到着したローズとフェインが、膨らんだ麻袋を地面に下ろす。
「見てください、いつもトレードへいらっしゃるお客様たちが協力してくれました」
そう言いながら、フェインが閉じていた袋の口を開くと、三つの大きな麻袋の中には、溢れんばかりのガーネットハーブが入っていた。
テンペストのそばに立っていたレオルスも、思わず袋の側に寄って中を覗き込む。
「すげーな! こんだけあれば余裕だろ」
「えぇ、あとは<グラトンポット>に任せれば大丈夫でしょう」
驚くレオルスの隣でクレイルも思わず頷く。
「お二人とも、ありがとうございます」
クレイルが深く頭を下げる。
ローズとフェインは顔を合わせ、同時に首を振る。
「私たちじゃないわ」
「お客様たちのご協力があったからこそですよ。皆さんがパピメルさんを助けたい、と」
フェインが再び袋の口を綺麗に閉じてから渡す。
こうして、二人は三つ目の素材である大量のガーネットハーブを手に入れた。
二人が袋を玄関の中へ入れると、帰ろうとしていたローズが何かを思い出し、クレイルに声をかけた。
「そうそう、さっきアルと甘菜が立ち話しをしてて、少しだけ聞いたんだけどさ」
「?」
「アルが近くの森に出かけたんだけど、入ろうとしたら何だか変な感じで、怖くて帰ってきたんだって」
ローズの言葉に、フェインが続ける。
「えぇ、『見間違いかもしれないけど、空気が赤かった』とも言っていましたね」
それを聞いたクレイルの表情が曇る。
「なるほど……彼は運が良かったかもしれませんね」
「運が良かった、って?」
クレイルの言葉に、ローズが聞き返す。
「詳しくは言えませんが、彼が向かおうとした森は危険な状態にあります。もし中に入ってしまっていたら、大変な事故が起きていたかもしれません」
「へぇ、伝えておくわ」
クレイルがローズの言葉に頷いて、付け加えるように言った。
「ローズさん、依頼があります。伝えるついでにアル君がもう一度その森に入らないように捕まえておいてもらえますか?」
クレイルの<依頼>にローズが一瞬きょとんとして、
「アハハ、わかったわ。見張っておくわね」
内容を理解したのか、笑いながら快諾した。
「じゃあ、私たちはこれで。頑張りなさいよ。『お兄ちゃん』」
ローズがクレイルにそう言いながら、レオルスとフラメルに手を振る。
クレイルが小さく一礼すると、フェインも小さく一礼してローズと一緒にその場から立ち去った。