4:295~302

295 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/29(日) 02:34:03 ID:DG.jCQWs
安藤「はい、本番行きまーす。3、2、1…」

衣「天江衣の!ラジオ麻雀講座!」

♪~~~←BGM

衣「さて、いよいよ衣のラジオ番組が始まったぞ!」
ふじのん「始まりましたね~」
ライダー「…そうですね」
衣「む?どうしたのだライダー?」
ふじのん「何だか元気がありませんね」
ライダー「いやあの…一体何故こんなことになっているのかがわからなくて…」
衣「む?それはだな…」

【回想】

ひたぎ「え?ラジオパーソナリティがしたい?」
衣「うむ!この前初めて聞いたが、とても楽しそうだ!是非やってみたい!」
C.C.「しかし前にも言ったと思うが、コロちゃんはゲストの側になるから、パーソナリティにはなれないんだ」
衣「うぅ…それはわかっているのだが…どうしてもやってみたいのだ!」
ひたぎ「成程…気持ちはわかったわ」
C.C.「しかしな…そうだこんなのはどうだ?」
衣「何だシーちゃん?」
C.C.「麻雀を知らない奴らに、ラジオで麻雀を教えてやればいいんだ」
ひたぎ「成程、死者スレラジオのパーソナリティは無理でも、別の番組なら何の問題もないからね」
衣「おお!何だか楽しそうだ!麻雀友達も増えて一石二鳥だな!」
ふじのん「それなら私も一緒にやりたいです!」
ひたぎ「いきなり何?」
ふじのん「やっぱりパーソナリティにはアシスタントが必要だと思います!私それに立候補します!」
衣「おお!一緒にやってくれるのかふじのん!?」
ふじのん「もちろんですコロちゃん!」
C.C.「だからお前がコロちゃんと呼ぶな」

【回想終了】

衣「…ということだ」
ライダー「はぁ…まあ経緯はわかりましたが…何故私まで?」
ふじのん「ライダーさん!その問い掛けは無粋ですよ!私たちコンビじゃないですか!」
ライダー「……だから?」
ふじのん「私がアシスタントをする以上、ライダーさんも一緒にやるべきです!これは決定事項です!」
ライダー「決定事項なんですか…」
衣「よいではないか!みんなでやった方が楽しいぞ!」
ライダー「はぁ…しかしよくスタジオまで押さえられましたね」
衣「とーかに頼んだら簡単に用意してくれたぞ」

とーか(衣、ファイトですわ!)←スタジオの様子を見てる

ライダー「…ええまあ…それは何となくわかってました…」
衣「ではさっそく…」
ふじのん「あ、コロちゃん、もうCMの時間です」
衣「何!?もうか!?」
ふじのん「はい、回想シーンが長過ぎました」
衣「むぅ~仕方ない…では一旦CMだ」


296 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/29(日) 02:34:26 ID:DG.jCQWs
衣「さて、まずは何から教えるべきだろうか?」
ふじのん「やっぱり麻雀の基本中の基本から教えるべきではないですか?」
衣「基本中の基本と言うと…麻雀の役か!?」
ふじのん「んー…それはもうちょっと先ですね…やっぱり使う道具、牌の種類とかからにすべきかと」
衣「むぅ…そんなところからか…」
ふじのん「これを教えておけば、後々の説明も楽になりますから」
ライダー「確かにそうですね」
衣「よし!ではそうする!」

衣「まず麻雀牌について説明する。麻雀牌は大きく分けて4種類ある」
ふじのん「萬子(マンズ、ワンズ)、筒子(ピンズ)、索子(ソーズ、ソウズ)、字牌(ツーパイ)ですね」
衣「うむ、萬子、筒子、索子は数牌(シュウぱい、すうぱい)と呼ばれ、それぞれ一から九まで区別がある。
  萬子は漢数字に萬の字が書いてある。
  筒子は丸が1個から9個描かれたもの。
  索子に関しては1を表す一索(イーソウ)に鳥が描かれており、2から9に関しては棒のようなものがその本数分描かれている。
  字牌に関しては東南西北の四風牌と、白撥中の三元牌の7種類。字牌と呼ばれているように、それぞれの漢字が書かれている。白に関しては何も書かれていない真っ白な牌だがな。
  それぞれの牌の呼び方は次の通りだ」

萬子:一萬(イーワン)、二萬(リャンワン)、三萬(サンワン)、四萬(スーワン)、五萬(ウーワン)、六萬(ローワン)、七萬(チーワン)、八萬(パーワン)、九萬(チューワン、キュウワン)
筒子:一筒(イーピン)、二筒(リャンピン)、三筒(サンピン)、四筒(スーピン)、五筒(ウーピン)、六筒(ローピン)、七筒(チーピン)、八筒(パーピン)、九筒(チューピン、キュウピン)
索子:一索(イーソウ)、二索(リャンソウ)、三索(サンソウ)、四索(スーソウ)、五索(ウーソウ)、六索(ローソウ)、七索(チーソウ)、八索(パーソウ)、九索(チューソウ、キュウソウ)
字牌:東(トン)、南(ナン)、西(シャー)、北(ペー)、白(ハク)、撥(ハツ)、中(チュン)

衣「計34種類の牌を4枚ずつ、計136枚の牌を使って麻雀は行われる。ちなみに五萬、五筒、五索に関しては、ルールによって赤ドラと呼ばれる牌を数枚使う場合もあるが、その説明は後で」
ふじのん「更に他の呼び方でも分けられるんですよね?」
衣「うむ、数牌の2から8までの牌のことを中張牌(チュンチャンパイ)と呼ばれ、1と9のことを老頭牌(ラオトウパイ、ロウトウハイ)と呼ぶ。また老頭牌と字牌を総称で幺九牌(ヤオチューパイ)と呼ぶ」
ライダー「……これって実物を見てもらった方が早いのでは?」
衣「確かに…しかしラジオでは声だけで説明せねばならない…何とかイメージを掴んでくれればいいが…」
ふじのん「レスに関しても文章での説明ですからね…牌の呼び方は何とかなりますが…それもどの牌を指しているかまでは…」
衣「レス?何のことだ?」
ふじのん「いえ、こちらの話です」
衣「そうか…では次に点棒だ。
  点棒は10000点棒、5000点棒、1000点棒、100点棒と基本は4種類ある。
  10000点棒は中心に5つの赤点があって、その両脇に黒点が2つずつ付いている。5000点棒は中心に5つの赤点、1000点棒は中心に1つの赤点、100点棒は8つの黒点がそれぞれ付いていて1000点棒はリーチの際に場に供託し、100点棒は本場数などを表す時にも使われる。
  他にも最初の親と現在の場風を示す起家マーク(チーチャマーク)や配牌開始位置を決めるサイコロ、そして麻雀を行うのに必要不可欠な麻雀卓など、色々な道具を使う」
ライダー「……これも実物を見てもらった方がいいのでは?」
衣「むぅ…そうだな…ラジオで麻雀の説明をするのは無理なのか…」
ふじのん「そんなことありません!コロちゃんの説明は完璧です!」
衣「そ、そうか?」
ふじのん「はい!バッチリです!」
衣「そうか!それならよかった!」
ライダー(完璧…なんでしょうか…?)
衣「では次は…」
ふじのん「その前にCMです」
衣「何!?またか!?」


297 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/29(日) 02:34:56 ID:DG.jCQWs
衣「ではCMが明けたところで、次は麻雀を行う流れについて説明するぞ!」
ふじのん「衣先生、お願いします!」
衣「せ、先生か…照れるな…まず麻雀は基本的に半荘という単位で行われる。前半が東場(トンバ)、後半が南場(ナンバ)だ。
  場はそれぞれ4局ずつあり、東1局、東2局と数え、4局終了した時点で場が変わる。つまり半荘とは合計8局行われるということだ。
  しかしルールによっては東場だけ行う東風戦、西場、北場も行う一荘戦などがある。
  次に打ち手についてだが、麻雀が4人で行うゲームというのはもちろん知っているな?」
ふじのん「もちろんです先生!」
ライダー「3人麻雀というものもあるらしいですが、基本的には4人ですね」
衣「うむ、その4人の中からまず親と子を決める。親は1人、残り3人は子だ。ちなみにそれぞれ正式名称があり、親は荘家(チャンチャ)、子は散家(サンチャ)だ。
  親は東家(トンチャ)とも呼ばれ、そこから反時計回りに南家(ナンチャ)、西家(シャーチャ)、北家(ペーチャ)と呼ぶ。上から見ると実際の方位とは逆になっているから注意してくれ。ちなみに最初の親は起家(チーチャ)と呼ぶ。
  更に自分から見て左側にいる者を上家(カミチャ)、右側にいる者を下家(シモチャ)、正面にいる者を対面(トイメン)と呼び、自分以外の打ち手をまとめて他家(ターチャ)とも呼ぶ」
ふじのん「その親と子はどうやって決めるんですか?」
衣「その時によって決め方は変わる。衣たちがした様に四風牌を引いて座る位置と起家を同時に決める場合もあるし、或いは座席だけ決めて起家はサイコロを振って決める場合もある。その他にも様々な決め方がある」
ライダー「なるほど…」
衣「次に牌をよくかき混ぜる。それを洗牌(シーパイ)という。そして牌で山を積む。裏向きに2枚積んで17列、それぞれの打ち手の前に並べる。尤もこれは全自動卓なら機械がやってくれるがな。ちなみにこの2枚積んだ状態を1トンと数える。
  その後親がサイコロを2つ振り、出目の合計によって配牌(ハイパイ)を始める列を決める。決め方は次の通りだ」

2:右2(ウニ)(親から見て右側、つまり南家の山を右から2トン目で割る)
3:対3(トイサン)(親から見て対面、つまり西家の山を右から3トン目で割る)
4:左4(サシ)(親から見て左側、つまり北家の山を右から4トン目で割る)
5:自5(ジゴ)(親の山を右から5トン目で割る)
6:右6(ウロク)(南家の山を右から6トン目で割る)
7:対7(トイナナ、トイシチ)(西家の山を右から7トン目で割る)
8:左8(サバ、ヒダリッパ)(北家の山を右から8トン目で割る)
9:自9(ジク)(親の山を右から9トン目で割る)
10:右10(ウジュウ)(南家の山を右から10トン目で割る)
11:対11(トイジュウイチ)(西家の山を右から11トン目で割る)
12:左12(ヒダリジュウニ)(北家の山を右から12トン目で割る)

衣「山を割ったらその左側から時計回りにまず親が2トン、つまり4枚取る。そこから南家、西家、北家の順に2トンずつ取っていき、それを3回繰り返す。
  4人とも牌を12枚取ったら、親が次の列の上の牌を取り、更に2トン隣の上の牌も取る。子の3人も最後の1枚をそれぞれ取ったら配牌終了だ」
ふじのん「この時点で親が14枚、子が13枚取っていることになりますね」
衣「配牌開始した位置から逆方向に2トン目までを嶺上牌(リンシャンパイ)と呼ぶ」
ふじのん「『咲-saki-』を観てた人には嶺上牌はおなじみですよね」
衣「更に3トン目の牌を表向きにひっくり返す。これをドラ表示牌と呼ぶ。
  ついでに言えば配牌開始位置から逆に7トン目までをひっくるめて王牌(ワンパイ)と呼ぶ。
  更に王牌以外の山のことを壁牌(ピーパイ)と呼ぶ」
ライダー「ドラについての説明はまた次の機会ですね」
衣「うむ、ではここで一旦CMだ」
ふじのん「衣先生、わかってきましたね」


298 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/29(日) 02:35:25 ID:DG.jCQWs
衣「配牌が終わったら親が14枚の内いらない牌を河(卓の中央付近)に捨てる。これを打牌という。
  次に南家、つまり親から見て右側にいる者が牌を1枚引く。これを自摸(ツモ)という。そしてまたいらない牌を捨てて、次にまた右側の者が、とこれを繰り返す。これを全員が一通りやる流れを一巡二巡と数える。そうやって和了(ホーラ)、つまりあがりを目指して点棒のやり取りをしていく。
  しかし誰も上がれないまま進み、壁牌が無くなったら流局となる。その時全員聴牌か不聴(ノーテン)かを確認する。聴牌なら手牌を晒し、ノーテンだった者から点棒を受け取る。これをノーテン罰符という。その時の点数は聴牌者数が1人なら他の3人が1000点ずつ払い、2人なら他の2人が1500点を、3人なら1人が3人に1000点ずつ払う。0人、または4人ならやり取りはしない。
  誰かがあがるか、流局したらそれで一局終了。ただしこのとき親があがると連荘(レンチャン)となり、もう一度親をすることができ、また同じ局を行う。
  流局の場合、親が聴牌なら連荘というルールや、聴牌でも親は交代というルール、或いはノーテンでも連荘などその時により異なる。
  流局は山が無くなる以外にも、局の途中で起こる場合がある。
  まずは九種九牌(キューシュキューハイ)、これは親の配牌、または子の第一ツモのとき手牌14枚中に幺九牌が9種類以上ある場合に手牌を公開して宣言できる。ただし子が宣言する場合、自分の第一ツモの前に他家が副露(フーロ)や暗槓をしていたら成立しない。副露、暗槓に関してはまた後で。また、そのまま国士無双という役満を狙うという選択肢もあるので、必ず宣言しなくてはならないわけではない。
  次に四風子連打(スーフォンツリェンター)、これは打ち手全員が最初の打牌で同じ風牌を捨てたときに発生する。4人目、つまり北家が切った時点で成立し、その時点で流局する。これも他家が先に暗槓をしていたら成立しない。また、あくまで成立するのは風牌の場合だけだ。数牌や三元牌では発生しない。
  次に四開槓(スーカイカン)…これには衣はあまりいい思い出がないが…とにかくカンが4回成立したら流局だ。ただしその4回のカンが全て1人の打ち手によって行われた場合、四槓子(スーカンツ)という役満が成立するので続行される。この続行中、5回目のカンはできない、或いは5回目のカンが成立したら流局など、ルールは様々だ。
  次は四家立直(スーチャリーチ)、4人全員がリーチしたら流局するルールだ。4人目がリーチを宣言し、その切った牌で誰もあがれなければ成立する。その後全員手牌を公開し、全員聴牌しているか確認する。もしノーテンだったらチョンボだ。チョンボについても後で説明する。しかし4人全員がリーチしても、流局せず続行するルールも存在する。
  最後に三家和(サンチャホー)、これは1人が切った牌に、他家3人が全員ロンを宣言した場合に発生する。この場合点棒のやり取りはせず、次の局に移行する。ただしルールによって、複数人が同時にロンした場合、あがった者全てに点棒を支払ったり、或いは頭跳ね、つまり牌を切った者から反時計回りに近い者のあがりが優先されるルールもある。
  連荘、または流局の場合、場に1本積み棒を置く。その時『東一局一本場』という風に数え、次にあがった者が貰える点数が増える。これを積み符という。
  それ以外の場合は親は反時計回りに交代していく。
  これを繰り返し、4局、つまり全員の親が終了したら、東場は終了で南入して南場に移る。
  南場も東場と同じように4局したら半荘終了。
だがハコアリのルールだと、打ち手の誰かの持ち点がマイナスになった時点で終了する。これをハコ、またはトビという。
  終了時に持ち点が最も多い者が勝者だ!」
ふじのん「はぁー…難しいですね…」
衣「うむ…衣も疲れた…普段特に考えずに打っているのだが、改めて説明してみるとここまで面倒な手順を踏んでいたとは…」
ライダー「実際にやってみるとそこまで難しくはないんですが、それを言葉にすると難しく思えてしまうようですね」
衣「そう!まさにそれだ!」
ふじのん「正直書き手さんも手順なんかより、早く役の説明とかしたいらしいんですけどね…」
衣「?また何の話だ?」
ふじのん「いえいえまたこちらの話です」
衣「そうか…ではCMの後は、いよいよあがる為の条件等を説明するぞ!」


299 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/29(日) 02:35:50 ID:DG.jCQWs
衣「麻雀はさっき説明した通り、13枚の手牌を持った状態から1枚ツモり、いらない牌を捨てて手牌を交換する。それを繰り返し手を作っていくゲームだ」
ふじのん「それで、どうやったらあがりになるんですか?」
衣「一部の例外を除けば、4面子1雀頭の形にするのだ」
ライダー「面子(メンツ)と雀頭(ジャントウ)ですか…」
衣「牌の組み合わせの形は様々だ。
  まずは対子(トイツ)。これは同じ牌が2枚揃えたことを指す。
  基本的にあがりのときはこれが手牌に1つはなくてはならない。それが雀頭だ」
ふじのん「成程、1雀頭とは、雀頭が1つあることなんですね…では4面子は、面子が4つあることですか?」
衣「その通りだ、面子には大きく分けて3つある。
  まずは順子(シュンツ)。順子とは萬子、筒子、索子の数牌の内、同じ種類の牌で123、456の様に、3つの連続した数字を揃えることだ。当然ながら数字を揃える為、字牌では順子は作れない。
  次に刻子(コーツ)。これは同じ牌を3枚揃えたものだ。ポンで揃えたものを明刻子(ミンコーツ)、自分の手牌のみで揃えたものを暗刻子(アンコーツ)と呼ぶ。
  最後に槓子(カンツ)。槓子は同じ牌を4枚全てそろえることをいい、当然一番作りにくい面子だ。大明槓、加槓で揃えたものを明槓子(ミンカンツ)、暗槓で作ったものを暗槓子(アンカンツ)と呼ぶ。ちなみに暗槓子は暗刻子としても扱う」
ふじのん「衣先生、ポンとかカンの説明はしなくてよろしいのですか?」
ライダー「それに順子、刻子は3枚ですが槓子は4枚ですよね?これでは手牌の枚数が変わってしまうのでは?」
衣「それについてはCMの後で説明する」


300 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/29(日) 02:36:17 ID:DG.jCQWs
衣「次は副露(フーロ)について説明する。副露とは他家が打った牌を自分の牌にして面子にすることだ。一般的に鳴く、喰うとも言われる。
  まずはポン。ポンは手牌に対子がある状態で他家がその対子と同じ牌を切ったときに宣言できる。自分の手牌にある対子を見せて他家が切った牌を加えて自分の右側に表向きに置く。この時3枚の内、下家からポンした場合は右側、対面なら真ん中、上家なら左側の牌を横向きにして置く。ポンをしたらその後残りの手牌の内いらない牌を切り、次にその打ち手の下家がツモる。つまりツモ番が変わる。ポンは手を揃えるのはもちろん、ツモ番を変える為に行う者もいる」
ふじのん「奥が深いですね…」
衣「次にチーだ。チーは順子を作る為に行うもので、順子に必要な牌3枚の内2枚が揃った状態、ちなみにこの状態を塔子(ターツ)と呼ぶが、その時に残りの1枚を上家が切ったときに宣言できる。ポンと違い、チーは上家の捨て牌でしか宣言できないので注意してくれ。鳴いた後はポンと同じように自分の右側に表向きに置く。この時鳴いた牌を左側に横向きにして置いておく。その後はポンの時と同じように不要な牌を切って、次に下家がツモるので、ツモ番も変わる。ちなみにチーには喰い替えというものがあり、既に順子が完成しているにも関わらず、その順子の3枚中2枚を晒してチーを宣言し、その後余った1枚を切ることを指す。基本的にはこの喰い替えは認められないことが多い。ただしチーを宣言した後、関係ない牌を切り、次の巡で余った牌を切るのはアリだ」
ライダー「成程…」
衣「最後にカンだ。清澄の嶺上使いがよく使っているが、暗槓、大明槓、加槓の3種類ある。
  まず暗槓、自分でツモって同じ牌を4枚揃えることで宣言できる。4枚を手牌から見せて、その後4枚の内両端、または真ん中の2枚を裏返しにして自分の右側に置く。その後嶺上牌を1枚ツモってから、不要な牌を1枚切る。この時ドラ表示牌の右隣の牌も表にして、ドラ表示牌として扱われる。
  次に大明槓だが、これは手牌に同じ牌が3枚ある時、4枚目を他家が切った時に宣言できる。この辺はポンと同じで、手牌の3枚を見せて、鳴いた牌を加えて自分の右側に置く。この時ポンと同じように鳴いた相手によって牌を1枚横向きにする。その後は暗槓と同じように嶺上牌をツモり、新しいドラ表示牌をめくる。ただし大明槓の場合、新しいドラ表示牌をめくるタイミングがルールにより異なる。暗槓と同じく嶺上牌をツモってすぐにめくるか、或いは牌を捨てた後でめくるかだ。新ドラを知ってから牌を捨てるか、わからないまま捨てるかでは大違いなので、これは予め決めておくべきだろう。
  最後に加槓。これは既にポンで3枚置いた状態で4枚目を自分が持っている時に宣言できる。その4枚目の牌を置いていた3枚の内、横向きにしていた牌の隣に横向きで置く。その後は大明槓と同じだ。
  厳密にはカンの中で副露といわれるのは大明槓のみだが、暗槓や加槓も広義には副露と呼ぶこともある。
  ちなみに嶺上牌が引かれた場合、壁牌の最後の牌、これを海底牌(ハイテイハイ)と呼び、衣がよくツモる牌だが、カンされる度にそこから順に新しい王牌になる。つまり本来の流局までのツモ数が減る。まあ実際には嶺上牌を引いているので、ツモ数の合計は変わらないがな。
  後副露には優先順位があり、基本的には早く宣言した者優先だが、ほぼ同時なら、ロン>ポン=カン>チーの優先順位となる。それから海底牌は副露できないので注意してくれ」
ふじのん「では副露のメリット、デメリットについてもお願いします」
衣「うむ、まずメリットだが、言うまでもなく自分の手を早く進められる。出来るだけ早く自分の手を完成に導けるということだ。
  またツモ番が変わる為、相手のツモを邪魔したり、上手くいけば自分が狙った牌を取ることもできる」
ライダー「それは『咲-saki-』世界の貴女方だけでは…?」
衣「逆にデメリットは、自分の手が限定されること。一度鳴いた牌は元に戻せない為、手替わりが出来なくなるということだ。
  また手牌の一部をさらす為、相手に情報を渡すことにもなる。
  更に副露を一切していない状態を面前(メンゼン)と言うのだが、この面前状態でなければ成立しない役もある。他に面前でなくても成立はするが、藩数が下がって点数が安くなる役もある。これを食い下がりというが、それらの理由から、できれば副露はしない方がいいと言われている。ただし宣言したのが暗槓のみならば、手は面前として扱われる」
ふじのん「そうやって4面子1雀頭を作ってあがりに持っていくんですね?」
衣「その通りだが、他にも色々条件がある。それについてはCMの後だ」


301 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/29(日) 02:36:49 ID:DG.jCQWs
衣「では、あがる為の具体的な条件についてだ。先ほどから言っているように、麻雀は基本的には4面子1雀頭を作るゲームだが、それにはまず聴牌(テンパイ)を目指す。
  聴牌とは後1枚牌を加えることで4面子1雀頭になる手牌のことを言う。更に後1枚牌を入れ替えれば聴牌になる状態を一向聴(イーシャンテン)、2枚なら二向聴(リャンシャンテン)と呼ばれ、この向聴数が少ないほどいい手牌ということだ。
  そして聴牌状態であがりに必要な牌をツモる、或いは他家が切るとあがることができる。これを和了(ホーラ)という。自分でツモってあがることを自摸和 (ツモあがり)、他家が切った牌であがることを栄和 (ロンあがり)という。ちなみに自分が切った牌でロンを宣言されることを放銃という。
  ただし例え4面子1雀頭が出来ていても、それだけではあがることはできない」
ふじのん「では衣先生、その具体的な条件を教えて下さい」
衣「うむ、まず当然ながら役が無ければあがることはできない。
  そしてロンあがりの場合は振聴(フリテン)でないことも条件になる。
  フリテンは全部で3つあり、最も簡単なものがあがり牌が既に自分の河にあること。最初は必要ない牌でも、切った後で手を進めて行くと、その牌があがり牌になることも多々あるので注意が必要だ。
  2つ目はリーチ後に切られた牌にあがり牌があること。基本的にはあがり牌が出た時点であがりを宣言すべきだが、ツモ狙いやロン牌見逃しなどで起こりうることだ。しかし逆に言えば、リーチ後に切られた牌は全て安全牌ということになる。
  3つ目はやや複雑だが、同巡内フリテン。リーチをかけていない聴牌、所謂黙聴(ダマテン)状態であがり牌を見逃した場合、次の自分のツモ番が来るまであがりを宣言できないというものだ。狙った相手から点棒を得る為に、他の打ち手が打ったあがり牌を見逃したり、待ちが複数あり、その内の1つであがったとき高い役が付く場合、それ以外の待ち牌を見逃すということもある。しかしそうした後で、同巡内に狙っていたことが起こっても、あがりを宣言できないのだ。
  ちなみにこれらのあがりの条件を満たさずにあがりを宣言した場合、反則行為と取られる。これをチョンボという。チョンボにはこのあがり間違いの他にもノーテンリーチ、副露間違いなどがあり、この場合罰則として罰符、アガリ放棄、供託などがその反則度合により行われる」
ふじのん「うぅ…チョンボにならないよう気を付けないと…」
ライダー「次は何の説明ですか?」
衣「それはCMの後だ!」

衣「では次は得点計算について説明するぞ!」
ふじのん「よろしくお願いします衣先生!」
衣「うむ、麻雀の得点計算には符と飜数の計算が必要になる。それぞれの数値はあがったときの手牌の形によって決まる。
  まずは符について説明する。符は副底(フーテイ)、門前加符(メンゼンカフ)、或いはツモ符、そして面子、雀頭、待ちによる符の合計によって決まる。
  最初に副底について説明する。これはどんなあがりでもつく符で20符だ。つまりどんな手でも最低20符は確保されていることになる。
  次に門前加符、これは面前でロンあがりした場合につく符で10符だ。
  ツモ符はその逆、ツモあがりの場合につく符で2符、こっちは面前でなくともつく。
  次に面子と雀頭、そして待ちによってつく符だが、これは以下の通りだ」

面子の符
順子:0符
明刻子:2符(中張牌)、4符(幺九牌)
暗刻子:4符(中張牌)、8符(幺九牌)
明槓子:8符(中張牌)、16符(幺九牌)
暗槓子:16符(中張牌)、32符(幺九牌)

雀頭の符
数牌:0符
客風牌:0符
自風牌:2符
場風牌:2符
三元牌:2符
連風牌:2符or4符

待ちの符
両面:0符
双ポン:0符
嵌張:2符
辺張:2符
単騎:2符

衣「以上だ。気付いたと思うが、面子の符は幺九牌だと中張牌の2倍になる。だからどちらかを覚えておけばそれで良しだ」
ふじのん「あの~衣先生…客風牌とか自風牌、それから場風牌、連風牌って何ですか?」
衣「あれ?まだ説明していなかったか?」
ライダー「はい、後待ちについてもまだです」
衣「そ、そうか…ではCMの後で説明しよう」


302 :名無しさんなんだじぇ:2012/01/29(日) 02:37:21 ID:DG.jCQWs
衣「ではまず自風、これは東家の東、南家の南のように、自分の方角と同じ風牌のことを指す。
  客風はその逆で、自分の方角とは違う風牌のことを指す。オタ風とも呼ばれるな。
  場風についてだが、その名の通り、東場の東、南場の南のように場の方角と同じ風牌のことだ。
  そして連風牌とは、自風と場風が同じである時のことを指す。これが雀頭のとき、ルールによって2符か4符になる」
ふじのん「なるほど…では待ちについて説明お願いします」
衣「待ちとは聴牌時にあがりに必要な牌のことで、その待ち方によって符が変わる。形は全部で5つある。
  両面とは3面子と1雀頭が完成し、最後に塔子が残った状態で、かつその待ちが2種類あるときのことを指す。23とか67とかの状態だ。23の場合1か4、67なら5か8が来ればあがりだ。5つの待ちの中で最も理想的な待ちとされている。
  次に双ポン、3面子が完成し、対子が2つある状態で、どっちが雀頭かが決まっていない状態を指す。両面と同じく待ちは2種類だが、両面と違いあがり牌の残りが少ないこともあり、両面程いい待ちとは言えない。ちなみにあがったとき最後に面子になった刻子は、ツモあがりだった場合暗槓子扱い、ロン上がりなら明刻子扱いになるので、符の計算時には注意してくれ。
  嵌張は状態は両面と同じだが、最後に残った塔子は真ん中の牌が残った状態を指す。13や57などの状態だ。13なら2、57なら6が来ればあがりだ。待ちが1種類しかない為、当然いい待ちとは言えない。しかし135等の状態から5を切って聴牌になった場合、両面待ちと読んだ相手から、あがり牌の2をロンあがりするなどの引っかけを仕掛けることもできる。
  辺張は両面、嵌張と同じく3面子1雀頭が出来た状態だが、最後に残った塔子が12か89の状態のことを指す。待ちは3か7のどちらかしか有り得ず、双ポンや嵌張と違い両面に待ちを変えることもできない為、人によっては最も嫌う待ちでもある。
  最後に単騎だが、4面子が完成した状態のことで、雀頭となる対子がない状態を指す。待ちは当然1種類で、あがり牌の残り枚数も5つの待ちで最も少ないが、他家に待ちを読まれにくく、簡単に待ちを変えることもできる。ちなみに4回副露をし、残った手牌が1枚の状態で単騎待ちすることを裸単騎と言い、既に場に2枚表で出ていて、残り1枚しかない牌で単騎待ちすることを地獄待ちという。
  またこれらの待ちは、手牌の形から複合することもある。これを多面張(タメンチャン)という。
  例えば23456五六七⑧⑧⑧北北のような状態は、待ちが147の3面待ちになっている。
  更に三三三四五六七⑥⑦⑧東東東のような状態だと、待ちは二五八、更に四七の合計5面待ちになる。この場合二五八であがった場合は両面、四七であがった場合は単騎であがったことになる。
  このように多面張であがった場合、あがった牌によって待ちの符が変わってくることもあるので注意が必要だ。また待ちは多い方がいいが、多過ぎて本来あがれた牌を見逃してフリテンになることもあるので、自分の待ちを正確に把握することも大事だ」
ふじのん「うわぁ…難し過ぎて頭が…」
ライダー「フジノ、しっかりして下さい」
衣「ちなみに尤も多い待ちはローカル役を除けば国士無双の13面待ち、次に多いのが純正九蓮宝燈(チューレンポートン)の9面待ちだ。ではCMの後は話を得点計算に戻すぞ」

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最終更新:2012年05月03日 23:08
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