863~866

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863 :名無しせずにはいられないな:2010/02/28(日) 23:56:52 ID:TfpWgMdI かじゅ「始める前に細かいルールを確認したい。ハンチャン一回、アリアリで赤牌は4枚、点数計算はハン計算のみ、最終順位によるプラマイはなく純粋な二人の持ち点の合計で勝敗を決する。ただし二人のうちどちらかでも飛んだらその時点で飛んだ人間のいたチームが負け。ということでいいな」 部長「わかったわ」 池田「了解だし」 唯「わかりましたっ!」 かじゅ「よし始めるか」 席順は部長(起家)、かじゅ、池田、唯でスタート。 【東一局、親・部長】 唯「え、えーっと…これで」 池田「それは通らないし。ピンフタンヤオドラ1、3900」 かじゅ「くっ、早いな」 池田「本当は三色への手変わりを待ちたかったけど直撃が取れるなら問題ないし」 【東二局、親・かじゅ】 かじゅ(やはりルールを覚えたての彼女にこの勝負はきついか、ならば私が…) 部長「ツモ、白のみ500、300」 かじゅ「なっ…」 部長「悪いわね、蹴らせてもらうわよ」 【東三局、親・池田】 唯「これで…こことここがくればいいんだよね…うん、これを捨てて…」 池田「ロン、タンヤオ三色5800だし」 唯「えーっ!」 池田「ふふっ、まるで白痴だし」 【東三局一本場、親・池田】 池田(やっぱルール覚えたての初心者だし。楽勝だし) かじゅ「池田、それだ。中ホンイツドラドラ満貫」 池田「っ!」 かじゅ「お前の敵は唯だけではないんだぞ」 【東四局、親・唯】 池田「(さあ来たし、勝負の大物手!)リーチだし!」 かじゅ「来たか!」 唯「えーっと、えーっと…」 部長(あら彼女、頭から煙が…) 唯「通って!」 池田「残念、リーチ一発ピンフ三色に裏ドラが乗って跳満だし!」 唯「そんなあ…」 かじゅ(ギリギリで踏みとどまってくれたか…しかし…) とーか「これで東場終了ですわね」 ムギ「唯ちゃん…」 とーか「飛んでないだけ善戦と言うべきでしょうか。ですがここからが真の勝負ですわね」 東場終了、各自持ち点 部長26100 かじゅ32800 池田38100 唯3000 【南場突入】 866 :名無しせずにはいられないな:2010/03/01(月) 00:07:33 ID:pcP0sotY アチャ「ふむ、苦戦しているようだな。ならば私が……」 とーか「余計な手出しは無用ですわよ」 アチャ「……そうか。残念だ」 864 :名無しせずにはいられないな:2010/03/01(月) 00:00:24 ID:HZfpBno. 【南一局、親・部長】 かじゅ(まずいな、唯が凹みすぎている。これじゃ下手なツモでも…) 部長「どこを見ているのかしら。ロン、5800よ」 かじゅ「なっ…」 部長「よそ見なんてしてたらだめよ」 【南一局一本場、親・部長】 池田「さて、この局で勝敗を…」 唯「えーっと、これでいいんだよね、リーチ!」 池田「な…」 かじゅ(無茶だ…) 部長(これは蛮勇なのかしら、それとも…) 唯「あっ、和了牌だ!ツモ!」 池田「うそ…」 かじゅ「リーチツモ一発タンヤオに裏ドラが一枚乗って満貫だな」 【南二局、親・かじゅ】 部長(これは計算が狂ったけど、どうにでもなるか) 唯「行きます、リーチ!」 池田「くっ、また…」 部長「まずいわね、捨牌に字牌が多くて待ちが読めない…これは通るのかしらね」 唯「当たりです、ロン!」 かじゅ「リーチピンフにドラ1、3900だ」 【南三局、親・池田】 かじゅ(だいぶ持ちなおしたとはいえトップの池田とはまだ点差が空いてるな。さて…) 唯「…」 かじゅ「唯、キミの手番だが」 唯「…あなたは確か池田さんですよね、みほみほの後輩の?」 池田「そう、だけど」 唯「…ごめんなさい、憂、わたしの妹があなたにひどいことをして…」 池田「違うし」 唯「えっ…?」 池田「そのことで怒ってるんじゃない。あんたはその記憶を見てキャプテンとあたしのために泣いてくれた。だからそのことであんたを怒る気はない。あたしは…」 かじゅ「池田ァ!」 池田「言わせて欲しいし!キャプテンの左腕に取りついてる悪魔は取りついてる人間の願いを叶えるもの。けどその願いを叶えられないとわかるとその人間からは去って行くんだ。キャプテンの願いはあんたを守ること、つまりあんたがここに来ていることを知ったら!」 唯「みほみほが…しんじゃ…」 池田「それにキャプテンはあんたを守る力を得るために…」 部長「ロン、加治木さん3900よ」 池田「ぶちょーさん…」 部長「少し落ち着きなさい、華菜」 865 :名無しせずにはいられないな:2010/03/01(月) 00:06:28 ID:HZfpBno. 【オーラス、親・唯】 唯「…ごめんなさい」 かじゅ「唯?」 唯「池田さん、みほみほ、ごめん。わたし、あなたたちのこと、何にもわかってなくって。わたし、こんなに簡単に死んじゃって…」 池田「…」 部長「…」 唯「でもわたしは憂を守りたかった。だってわたしは憂のお姉ちゃんだもん、妹を守るのは…」 池田「そんなことわかってるし!」 唯「池田、さん?」 池田「あたしにも妹がいるからわかるし、それくらい。それにあんたの妹を乗らせる原因を作り、キャプテンがああなったのはあたしのせいだし!あたしが最初に乗ったから、キャプテンを守るっていう建前で!」 唯「池田さん…」 池田「だからわかってるんだ、あんたを責めるべきでもないし、あんたを許さなきゃならないことも…でも…」 唯「いけ…かなかな」 池田「なん、だし?」 唯「一緒に謝ろう、みほみほに。いっぱいいっぱい謝ろう。それで一緒に願おう、みほみほの無事を!」 池田「唯…」 部長「ほら二人とも、泣く暇があったらさっさと手を動かしなさい」 唯「ひささん…」 池田「ぶちょーさん…」 部長「今はオーラスで私たちは麻雀を打ってる最中なのよ」 池田「…わかったし、ぜーったい逃げ切ってやるし!」 唯「のぞむところだよ、絶対逆転するよー!」 部長「こんなもんでしょ」 かじゅ「竹井、お前…」 唯「さあいっくよー、リーチ!」 池田「む、ならこっちは防御に…」 唯「かじゅさん」 かじゅ「む、何だ?」 唯「リーチした後もカンってできるんだよね?」 かじゅ「ああ、待ちが変わらないなら可能だ」 唯「それなら、カンっ!」 部長「赤牌2つを含んだカン…この子は土壇場で…って、ええーっ!」 池田「ドラがもろ乗りしてるし…」 唯「おおー」 かじゅ「ならば二の矢といこうか、カン!」 部長「なっ、今度ももろ乗り…」 池田「この時点でドラ12って何…」 かじゅ(これはすごいな、自分でやっといてあれだが…) 池田「通れっ…」 唯「それだよ、かなかな!ロン!」 池田「にゃあああああああああああ!」 かじゅ「リーチ、タンヤオで…カンしたところとは別の暗子部分に裏ドラが乗ってドラ15って何だ?」 部長「数え役満って…」 池田「うーっ、見事に負けたし…まっ、いいか。唯、ちょっと腹が減ったし、たまり場食堂でも一緒に行かない?」 唯「うん、いいよ」 池田「じゃあさっさと行くし!」 唯「待ってよー」 バタン かじゅ「満足か、竹井?」 部長「あの子の言葉には裏がなかった、それがわかっただけで十分よ」 かじゅ「そうか…竹井、私たちもたまり場食堂に行かないか?」 部長「そうね、今かっらーい麻婆豆腐を食べたい気分だわ。アーチャーさんに作ってもらおっと」 とーか「不思議なお方ですわね、唯さんって」 ムギ「はい、近くにいる私たちですら唯ちゃんのこと、わからないことだらけなんですよ」 とーか「彼女なら衣と…」 ムギ「透華さん?」 とーか「なんでもありませんわ」 【池田、唯 和解確認】

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