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2073年の樺太

「久しいな我が友。君が居ない間に樺太も随分と変わったよ」

犯罪組織

 2070年に勃発した日系ヤクザとロシア系マフィアの大抗争は暗黒街の勢力図を大きく塗り替えました。それまで最強と謳われていた久我山組はロシアンマフィアとの戦争で大敗を喫し、勢力を大幅に縮小させて現在に至ります。それまで日系5、ロシア系3、中華系3とされていたパワーバランスは完全に崩れ、現在の樺太は、日系、ロシア系、中華系が完全に拮抗した三分状態にあります。

日系ヤクザ

 2070年まで樺太で最大勢力を誇っていた日系ヤクザの久我山組は、先の抗争で首領たる二代目姐を初めとして幹部連中が軒並み戦死し、本家も焼き討ちに遭うという致命的な敗北に見舞われました。ロシアマフィアとの屈辱的な和平を結び、更にそれまで表裏一体の関係であった三浜との繋がりをほぼ断ち切られたことにより面子と領土の双方を失いました。抗争終了後、三代目組長の座に就いたのは初代組長の実子である久我山晴彦です。
 三代目は自らの組織が弱り切っていたことに付け込んでの徹底的な体制刷新を図ります。荷物扱いの下部組織を解散させ、収益に問題のあるフロント企業や土地建物を容赦なく売却し、多額の現金を確保した上で改革に乗り出しました。現在の久我山組はそれまで封建的であった組織構造から変化しつつありますが、それが完了するにはもう暫くの時間を要することでしょう。

ロシア系マフィア

 パッチワークの異名で呼ばれるセルゲイをボスとしたロシア系マフィアは、先の久我山組との大抗争で勝利を収めたことにより大きな躍進を果たしました。開戦当初、久我山組の奇襲を受けて極めて劣勢な状態に追い込まれてからの鮮やかな逆転攻勢は今なお語り草となっています。
 しかし抗争に勝利した筈の彼らが苦しい立場にあることを一部の者は知っています。当時、久我山組の奇襲によってセルゲイ子飼いの幹部達が多数失われたことは後に大きく響きました。久我山組に対し勝利を収めて組織は更に大きくなりましたが、それを取りまとめるだけの手が欠けていたのです。
 現在のロシア系マフィアはいわば肥大化した風船に等しい状態です。樺太に深く根を下ろし組織化されていた久我山組と異なり、ロシア系マフィアはセルゲイ一人の器量頼みという弱点を抱えています。そして組織の規模がセルゲイの手に余るとあっては問題が噴出するばかりです。統制は徐々に失われ、末端の構成員が揉め事を起こす頻度も増加する一方です。そして肝心要のセルゲイはそろそろ寿命――そう、オークは短命です――を迎えてもおかしくない年頃であることも相まって、中堅幹部達は次代を意識して面従腹背の態度を取り、ロシア本土の親分衆に擦り寄る者すら現れています。

中華系マフィア

 中華系のマフィアは早くから樺太に移住してきた長老達による寡頭体制で運営されていましたが、2070年に最長老たる史博碩が暗殺されたのを皮切りに、一人、また一人と不幸な事故によって長老達が姿を消し、あるいは引退し、支配体制は崩壊を迎え、若手の幹部達がそれに取って代わりました。新たに実権を握ったのは今や樺太の夜の女王と称されるようになったマダム・紅その人です。彼女は静かに陰謀を進行させて組織を作り変えました。もっともマダム・紅は公的な立場としては他の幹部達と同列であり、また組織の為の活動よりも自分の趣味あるいはフィクサーとしての活動に力を入れる傾向がありますが、彼女こそ真の権力者であることは誰もが認めるところです。
 先の抗争において中華系マフィアは暗にロシアの側に付くことで勝利者としての立場を物とし、大きな犠牲を払うことなく勢力を伸張させました。そしてロシア勢が組織の拡大によって数多の問題を抱えたのに比べ、マダム・紅の率いる中華系マフィアは、久我山組のヤクザと同様に長年樺太に根を下ろしていることから組織力は強固です。敗戦を迎えた久我山組が変革に追われていることを考えれば、今時点で中華系こそ最も安定していると評価されることもしばしばです。

その他

 日系、ロシア系、中華系だけが樺太のマフィアではありません。特定の民族または種族が集まる区域には、それに応じた犯罪組織、あるいはトラブルから同胞を守る為の自治的組織が一定の縄張りを築いています。しかし規模に小さく地力に劣るため、多数派たる三大勢力に自ら突っかかりに行くような事は滅多にありません。

ストリートギャング

 莫大な移民を抱え、貧困層の健康優良不良児に事欠かない樺太ではウィズギャングを含め多数のストリートギャングがひしめき合っています。2070年まではジーザスという圧倒的なボスを持つ装甲十字軍がギャング達の頂点に君臨していましたが、ジーザスが死亡したことにより装甲十字軍は解散し、樺太のギャング界は群雄割拠の戦国時代を迎えています。

治安

 2068年から2071年まで豊原の都市警備を委託されていたアレス傘下の警備会社ナイト・エラントは、他人の迷惑を顧みない暗黒街抗争を抑えきれなかったことにより、樺太当局から契約の打ち切りを宣告されました。これによりナイト・エラントは豊原警備業務への参入時にローンスター樺太を買収したコストを回収する目処が全く立たなくなり、豊原における大規模警備業務からの撤退を決断、自社豊原部門の売却を各社に打診します。この申し出に複数の企業が名乗りを挙げ、ナイト・エラントの豊原警備部門は分割されて各社の手に渡りました。樺太当局はこれら警備会社との契約を結び、それまで一社が一括して都市警備を担う体制から、管区を分けて複数社が治安業務を行う形へと移項します。当然のことながらこの措置は都市の治安機能を大幅に低下させることとなりました。各社の豊原におけるノウハウ不足、管区ごとの連携不備、そして度々の体制変化に振り回される現場の士気低下は深刻なレベルに達しています。
 誰の目にも治安の低下が明らかなこの都市警備分割体制については各所から非難が巻き起こっています。実のところナイト・エラントによる豊原部門売却に真っ先に飛びつき、最も好条件を提示したのはイーヴォ傘下の警備会社でした。それはナイト・エラントがローンスター樺太への買収に費やしたコストを補って余りあるものであったと言われています。しかし次期契約がイーヴォに流れることを快く思わなかった当局及び日系企業各社がそこに難癖を付け、関係者の利己的な綱引きの結果として現体制が生まれたのです。
 いずれにせよ豊原の治安は悪化の一途を辿っています。ただでさえJISの領土にしては柄の悪い土地でしたが、治安機関の質の低下は留まるところを知らず、汚職行為が急速に広がりつつあります。但しテロ活動や反政府運動の取り締まりに関しては話が別であり、JISの出先機関によるテロ容疑者等の抹殺や拘束が2070年以来激しさを増していることは周知の事実です。このJISによる公安活動の活発化は、近い将来にJISが警察業務を企業から取り上げて放埒な樺太を本土同様に扱い始めるのではないかという憶測を生んでいます。

テロリスト

 北米やアズトランでもそうであったように、樺太においても少数民族あるいは覚醒勢力の一部過激派が現体制を打ち倒すべく非合法な活動を展開しています。ウリルタ、アイヌ、ニヴフといった少数民族は互いに手を結んで慎重に活動の網を張り巡らし、JISとロシアの公安当局はその摘発に躍起となっています。そして大概の過激派は自治独立を目指す大儀を掲げて活動してはいるものの現状それはあまりに遠い目標であり、迷走の内にただの金銭目的の職業テロリストと化している者達も少なくありません。

軍事

 樺太は北緯五十度線でロシアとJISが国境を接していますが、双方ともさしたる戦力を配備していません。樺太五十度線の国境警備はロシア側はイーヴォ、JIS側はシアワセの関連会社に委託しています。沿岸警備についても同様です。

スポット(豊原)

BAR Jailhouse

 影の世界の住人が良く利用する酒場です。一種の中立地帯であり、様々な組織の人間も出入りしているため情報交換や社交には向きますが、内緒話には向きません。他人に聞かれたくない話をしたければ個室でも借りましょう。本家がオオサカに存在しますが直接の関係はありません。

バー キンダガードン

 子供でも楽しめる空間、がモットーのバーです。実際に子供が一人で訪れることができるほど安全な店舗であり、家族連れの姿も多いです。一般人のクライアントから話を聞く場所として適切です。

カルロスのレストラン

 アズトラン人のカルロスが経営する料理店です。看板を出しておらず店の名前が不明のため客がそれぞれ好き勝手な名前で呼んでいます。味は悪くありません。