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金曜日の夜。
今晩は、麻木が神戸のマンションに泊まりに来ている。
二人で夕食を食べて、後片付けをして、ソファーに並んでくつろいでいる、何でもない夜。

「キスしたい」

ソファーにもたれたまま神戸が呟くと、隣の女がびっくりしたように笑った。

「どうしたんですか、突然」

その言葉には答えず、神戸はわざと視線を前に向けたまま、

「キスしたい」

と もう一度はっきり呟いた。

「……どなたと、ですか」

今度は少し照れた声音が、自分に問うてきたことに神戸の頬が緩んだ。

「わからない?」

笑みを浮かべて、視線を隣に流すと、隣に座っている女のまろい頬が自分の予想通りの色に染まっているのが目に入り、笑みを深くする。

「わかりません」

視線を床に落とし、沸き上がる羞恥に耳元まで染め上げながらも、ゆっくり体重を自分の肩にかけてきた彼女がいじらしくなる。
この関係が始まった頃に比べ、最近の麻木は徐々にこちらに歩み寄ってきてくれている。そして、その様が、神戸には手にとるようにわかる。
だからつい、こんな意地の悪い問答をしてしまうのだ。彼女が聞いたら、きっと顔を赤くして怒るのだろうが。

「仕方がない人だ」

深い笑みをたたえたまま、自分にもたれ掛かる恋人の肩を抱き、神戸はゆっくりその顔を近づける。
…………。


\神ふみが、夜が更けていくことをお知らせします/

ピッ

ピッ

ピッ

\神ふみ!/  チュッ