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<p><strong><span style="font-size:larger;">※ten最終回ネタバレ注意</span></strong></p>
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<p><span style="font-size:larger;">神戸宅。</span></p>
<p><span style="font-size:larger;">ソファーに座っている麻木が、<br />
物を取りに立って行った神戸の背中に話しかけた。</span></p>
<p><span style="font-size:larger;">「……神戸、さん」<br />
「なんですか」<br />
「なにか、ありましたか?」<br />
「なにもッ……いえ」<br />
「…………」<br />
「……俺、特命係から離れることになりました」</span></p>
<p><span style="font-size:larger;">驚いた表情を見せるふみ子に、極めて冷静を装い神戸は続ける。</span></p>
<p><span style="font-size:larger;">「有り体に言えば、異勤、ですね」<br />
「……そうですか」<br />
「……」</span></p>
<p><span style="font-size:larger;">無言のまま、荒々しくソファーへ腰掛ける神戸。<br />
隣に座っている麻木は無言のままである。</span></p>
<p><span style="font-size:larger;">「ふーっ……」<br />
「……」<br />
「何があったか、聞かないんですか」<br />
「ええ……神戸さんはお仕事のお話はいつもされませんし、そう決まったことなんでしょう」<br />
「そうです、けど」<br />
「……」<br />
「……」<br />
「どんなに理不尽でも、きっと、意味有ることになると思いますよ……あの、的外れでしたら、すみません」</span></p>
<p><span style="font-size:larger;">遠慮がちにとつとつと言葉を紡ぐ麻木に対し、<br />
神戸は何かを言いたくなるが、ぐっと耐える。</span></p>
<p><span style="font-size:larger;">「神戸さんは、杉下さんの事、尊敬していらっしゃいますか?」<br />
「……そりゃあ、まあ」<br />
「それは、特命係の上司だから、ですか?」<br />
「……」<br />
「離れていても、杉下さんに対して出来ることはあります。離れたからといって、何もできなくなるわけではないですよ」<br />
「新しいところで気苦労もあるでしょうけども。私でよろしければ、お側にいますから」<br />
「……ありがとう、ございます」<br />
「いいえ」</span></p>
<p><span style="font-size:larger;">神戸の隣で、彼女は微笑んだ。</span></p>
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<p><span style="font-size:larger;">※とりあえず駆け足補完。また書きなおすかも</span></p>