用語集

  • アニメ「氷菓」用語集このページでは、アニメ「氷菓」についての用語集についてまとめていきます。
多少のネタバレがあります。また真相や種明かしに関しては反転処置を取らせていただきます。ネタバレを見る場合、自己責任でお願いします
加筆・修正・編集大歓迎。


目次



あ行

  • 安城春菜(あんじょう はるな)
去年神山高校を転校した女子生徒。陸山宗芳と田名辺治朗、湯浅尚子、河内 亜也子とは友人であった。

  • 糸魚川養子(いといがわ ようこ)
神山高校司書教諭。
旧姓「郡山」。古典部文集第二号序文を書いた本人。
44年前の古典部部長。
「氷菓事件」に関わる関谷純の学生運動を直に見た生き証人。

  • 伊原摩耶花(いばら まやか)
2012年4月神山高校入学。鏑矢中学校卒。奉太郎とは小中で9年間クラスメイトの「腐れ縁」だったが高校で初めて別になった。
漫画研究会、図書委員会、古典部の三つを掛け持ちしているが、古典部にはある事件で5月に入部している。
背は低く、童顔で可愛らしく見えないこともないが気が短く大変毒舌。
かなりの責任感の持ち主で、勉強も「分からない自分が許せない」という完璧主義者のため成績も上位。
漫画は真剣に取り組み、ミステリもそこそこ読む。
里志を「ふくちゃん」と呼び、何度か告白をしているもはぐらかされている。

  • 入須冬実(いりす ふゆみ)
2011年4月神山高校入学。恋合病院経営者のご令嬢。2年F組所属。
4名家ならず遠垣内家とも縁が深く、千反田とは子供の頃から家族ぐるみでの知り合い。
人心掌握術に長け、頭脳明晰なだけでなく、「人使いが上手く荒く、いつの間にか彼女の手ごまになっている」らしいことから「女帝」の渾名を持つ。
背は高く、すらりとしていて顔も整っている美少女。その美しさからは冷厳が漂っており、高校生らしからぬ風格を感じさせる。奉太郎は「自衛隊の尉官以上にいそう」と感じている。
3人の探偵役がダメであるとされた時、折木と茶店「一二三」で会合。「こうなると思っていた」、「所詮彼らは器ではなかった」、「君自身の技術を証明したといえる」、「君は特別よ」など、「省エネ主義」である折木の主義に反することを言葉巧みに言い、どうか探偵役になってほしいと頭を下げ、奉太郎を探偵役にすることに成功した。

  • 江波 倉子(えば くらこ)
2011年4月神山高校入学。2年F組所属。本郷の親友。
背が低く、肩より上に髪をそろえた少女。
クラス展示には参加していない。
古典部と2年F組の橋渡し的役割をしていた。
「愚者のエンドロール」の最後に出る副題、「Why didn't she ask EBA ?」(なぜエバに頼まなかったのか?のエバとは彼女の事を指す)。

  • 折木奉太郎(おれき ほうたろう)
主人公兼探偵役。2012年4月神山高校入学。鏑矢中学校卒。1年B組。姉、供恵の強制で古典部に入部。成績は平均。一年中間考査時には350人中175人であった。文系選択希望。
省エネをモットーにし、「やらなくてもいいことならやらない。やらなければならないことは手短に」
本人は無意識なのか、よく相槌に「さいですか」と口癖のように言っている。
趣味は、意外に読書ミステリーは「黄色い背表紙に割りと固い内容」のものもいくつか読んでいる。コーヒーにも一家言あり、浅煎りのすっぱいのが好み。
千反田曰く、推理中は腕を組んで前髪を掴み、焦点がなくなると指摘。



か行

  • 神山高校(かみやまこうこう)
生徒数約1000人の一般的な進学校。
文化系の部活動が盛んで、古典部や水墨画部等、珍しい文化部も多数存在。
10月の文化祭は2012年で54回目を数え、51の団体が出展。俗称は「カンヤ祭」。
制服は男子が詰め襟、女子がセーラー服。
その他に「神山商業高校」が存在していることが示唆されている。

  • 神山市(かみやまし)
中部地方にあると推測される緑豊かな地方都市。高山地帯(神垣内連峰)に近い。
北東部には丘陵地帯(陣出)が広がり、中心部からバスで1時間半の山間には温泉も(財前村)。
旧家名家が多く特に有名なのが荒楠神社の十文字家、書肆百日紅家、豪農千反田家、山持ちの万人橋家。家名の最初の文字がすべて漢数字で桁がひとつずつあがっていくため“桁上がりの四名家”と里志が『氷菓』一話にて提唱した。

  • カンヤ祭(かんやさい)
神山高校文化祭の俗称。神山高校生徒ならば誰もが使っているし、知っているがその由来は誰も知らない。
里志は当初、「神山高校文化祭」→「神山祭」→「カンヤマ祭」→「カンヤ祭」となったのだろうと言った。
実際、その由来は「氷菓事件」の中心人物、千反田えるの伯父「関谷純」が関係していた。
『カンヤ祭』の由来。種明かしにつき、以下反転処置
45年前の1967年、学校側が学力重視の為に文化祭縮小をしようとしたが、生徒は学生運動で反対、計画はなくなったが運動は過熱、グラウンドで行われたキャンプファイヤーが格技場に燃え移り半壊。首謀者は別にいたが表に出ず、名目上のリーダにされた関谷純は退学を余儀なくされた。上山高校文化祭の略称「カンヤ祭」は英雄の「関谷純」の「関谷祭」の当て字である。しかし「英雄」ではなく「犠牲(いけにえ)」として学校を追われた彼を知っている者や古典部は「カンヤ祭」の呼称を「禁句」としている。

  • 機械仕掛けの殺人(きかいじかけのさつじん)
被害者が部屋に入り鍵を掛けた時点で犯人による罠、及び瞬殺されるようなトリックが仕掛けており、それによって成立する密室殺人のトリックの1つ。
毒ガスであったり、ピアノ線、鍵をかけると発射されるボウガンなど。

  • 九命題(きゅうめいだい)
チャンドラーの九命題。
20世紀もっとも有名なハードボイルドな作家と評されたレイモンド・T・チャンドラーが言ったミステリを書くに当たっての命題である。
彼が生み出した「フィリップ・マーロウ」は最も有名な探偵といえる。
1945年に『深夜の告白』にてアカデミー脚本賞を受賞。彼の熱狂的名ファンのことを「チャンドラリアン」という。
チャンドラー九つの命題
1.初めの状況と結末は納得できる理由が必要。
2.殺人と操作方法の技術的な誤りは許されない。
3.登場人物、作品の枠組み、雰囲気は現実的たるべし。
4.作品の筋は緻密につくられ、かつ物語としてのおもしろさが必要。
5.作品の構造は単純に(最後の説明が誰にもわかるように)
6.解決は必然的かつ実現可能なものに。
7.謎解きか暴力的冒険談かどちらかに。
8.犯人は罰を受けねばならない。
9.読者に対してはフェアプレイを(データを隠してはならぬ)

  • 桁上がりの四名家(けたあがりのよんめいか)
神山市にはいくつか名家は存在するが、これは里志の提唱である。荒楠神社の十文字家(あれくすじんじゃのじゅうもんじけ)、書肆百日紅家(しょしさるすべりけ)、豪農千反田家(ごうのうちたんだけ)、山持ちの万人橋家(やまもちのまんにんばしけ)。
桁が1つづつ上がっていく為「桁上がり」の「4名家」である。里志の提唱はさておいても、この4名家に教育界の重鎮、遠垣内家(とおがいと)、病院長入須家(いりすけ)、を合わせて家同士の付き合いがそれなりにあり、初対面であっても親の聞き伝えであったり、「他家の挨拶」で見かけたりと一般人にはあまり縁のない方法で知り合ったりしている。

  • 古典部(こてんぶ)
文化祭で発表する文集「氷菓」が30年以上の伝統を持つ歴史ある部。
ただし3年連続部員ゼロで2012年に入部者がいなければ消滅することになっていた。部の目的は定かではない。
部室は特別棟の4階の角。地学講義室と併用。顧問は大出先生。2年前の部室は生物講義室(真下の3階。現在は壁新聞部部室)だった。


さ行

  • シャーロック・ホームズ(しゃーろっく・ほーむず)
言わずと知れた推理小説家、コナン・ドイルが生み出した世界的名探偵。
イギリス、ロンドンのベーカー街のアパートの一室を借り、助手ワトソンと謎を解明していくのは有名。
大変に膨大な雑学に富んでおり、初対面のワトソンを靴についている砂の種類、靴の減り具合、ほつれた袖、服の色、疲弊による容貌などからアフガニスタン帰りの医師だね、などと言い当てている。このようにホームズは膨大な雑学、犯罪の知識、化学の知識、犯罪における知識などに事件を照らし合わせ、分析、推理する。またよく消去法を使い推察する。またずば抜けた観察眼と注意力は目を見張る物がある。(何故犬はほえなかったのか?)
ホームズは知られていない者にはよくあるひ弱な探偵と映るが、大学時代にボクシングとフェンシングとバリツを極めており、ボクシングはプロ級である。
ただ依頼がなく暇になると壁に向かって拳銃を撃ったり、麻薬に手を出すこともあった。
家族は父、母、兄がおり、兄のマイクロフト・ホームズも弟と同等の推理力を持っていたが、探偵に興味がなく、探偵にはならなかった。
女王陛下からの「ナイト」の称号授与を再三断っている。

象徴される「鹿撃ち帽子にコート」という出で立ちにパイプだが前者の二つは挿絵から派生したものでシャーロックは身に着けていない。(犯人と格闘しづらい為など)
ドラマではジェレミー・ブレット等が有名。(出演中他界)。近年では金曜ロードショーにも流れた「シャーロックホームズ」で演じたロバート・ダウニー・Jrが、紳士的な従来のホームズを覆すバトル的な描写をし、ゴールデングローブ賞 主演男優賞 (ミュージカル・コメディ部門)を受賞している。

ちなみにホームズを奉太郎、依頼人をえる、ワトソンを里志、レストレードを摩耶花と当てはめて設定、性格が作られた。

  • シャーロキアン(しゃーろきあん)
熱狂的なシャーロック・ホームズのファン達のこと。日本にも日本・シャーロック・ホームズ・クラブが存在する。
シリーズを「聖典」とみなし、シリーズを書いたのはワトソンの手記とされているが、それは嘘で、コナン・ドイル自体がゴーストライターであり、ワトソンは実在し、書かせられていたなど、研究する熱狂的ファンである。

  • 叙述トリック(じょじゅつとりっく)
ミステリ小説において、文章上の仕掛けによって読者のミスリード(認識を意図的に誤らせる)を誘う手法のこと。
具体的には、登場人物の性別や国籍、事件の発生した時間や場所などを示す記述を意図的に伏せることで、読者の先入観を利用し、誤った解釈を与えることで、読後の衝撃をもたらすテクニックのこと。
例:「男女の叙述トリック」。自分のことを僕、俺など男言葉で会話させる、名前もユニセックス(ユウキとかカオルとかメイなど)、外見、仕草を男性であるかのように書いて、実は女性だった。「いい加減口調を直せ。お前は女なんだからな」→物語終了。

  • 女郎蜘蛛の会(じょろうぐものかい)
里志が奉太郎に言った「神高七不思議その1」。どこかに存在しているかも分からない秘密クラブで、毎年新歓時期に張り出されるポスターの中にメモやノートの切れ端だけで欠員が出たときのみ募集しているという。そこには女郎蜘蛛の会と電話番号、そして教室名のみが記されている。

  • スコードロン(すこーどろん)
日本国の自衛隊において言えば、空自および陸自と海自の航空部隊の中核となる部隊編制単位のこと。スコードロンとは。英語のスコードロン (Squadron) の訳語のひとつである。
日本国の航空自衛隊において、「航空集団 (Fleet Air Force)」、「航空群 (Fleet Air Wing)」の次に「航空隊 (Squadron)」となり、この「航空隊」が航空自衛隊における「飛行隊」に相当する。(他国は「第○戦術飛行隊など編成の仕方が異なる)
里志が行った「自衛隊がスコードロンで飛んできた」というのは基地から1飛行隊、1部隊丸々飛んできた。と言う意味。
ちなみにスコードロン=編隊と里志はいったが、これは「隊列を組んで飛んできた」(フォーメーション)と言う意味ではなく、上記訳語通り、「部隊単位の意味」でいった。
スコードロンは日本語ではほぼ「編隊」と同じ意味であるためでもある。(1編隊、2編隊、3編隊…)2機編隊を分隊、4機編隊を小隊という。14機編隊(編隊長機含め15機)で1中隊となる。

  • 青山荘(せいざんそう)
伊原の親戚が財前村で営んでいる民宿。現在改装中。伊原の従姉妹の善名姉妹がいる。
本館ではいわくつきの話があるらしい。
近くの宿場街では毎年8月夏祭りをやっている。

  • 関谷純(せきたに じゅん)
千反田えるの伯父にして45年前の古典部部長。
幼稚園児だったえるの質問に何でも答えてくれたが、古典部文集「氷菓」の意味を問われ困り、本当のことを話して泣かしてしまった。
10年前にマレーシアに渡航し、7年前にインドのベンガル地方にて行方不明。日本の法律上あと数ヶ月で「故人」となる人物である。
文集の名付け親でもあり、45年前、関谷純に一体何があったのか探し出すことになる。


た行

  • 千反田える(ちたんだ える)
本作メインヒロイン。2012年4月神山高校入学。印地中学校卒。1年A組。
「一身上の都合」により古典部に入部。そのまま部長へ。
神山市の四名家の1つ、「豪農千反田家」の1人娘。
成績は大変優秀で学年5~6位。理系選択希望。
綺麗な黒髪の長髪に楚々とした物腰、背は高くすらりとしている。目が大きい。視覚だけではなく五感全てが常人より鋭敏。
普段はお嬢様然としておとなしが、興味や好奇心にかられるとそれが解決されるまでその興味の固まりになる。
記憶力が秀でているが、奉太郎のような推理力に欠けている。
口癖は「わたし、気になります」。
料理は非常にうまく、抹茶牛乳が好き。しかしお酒とカフェインに非常に弱く、酔うと笑い上戸になり絡む。そして潰れる。
「氷菓」の最後に出る副題、「The niece of time」(時の姪の「姪」とは彼女の事を指す)。


な行

  • 七つの大罪(ななつのたいざい)
「七つの大罪」はいわゆる罪悪そのものではなく、人間を罪悪に導く要因たりえる感情や特性、欲望であると考えられた。
ここで言う罪悪とはキリスト教概念における「罪(sin)」であり、一般的な罪とは異なる。
大食、強欲、嫉妬、色欲、怠惰、傲慢、憤怒。なお英字表記、ラテン語表記、対応する悪魔、対応する動物もそれぞれ違う。
2008年、バチカンのローマ教皇庁より、「新・七つの大罪」が発表された。またガンジーの七つの大罪というのも存在する。

  • 二十則(にじゅっそく)
推理小説家S・S・ヴァン=ダインの二十則。ノックスの十戒と並んで有名な規則。
1.謎を解くにあたって,読者は探偵と平等の機会を持たなければならない。全ての手がかりは明白に記述されていなければならない。
2.犯人が探偵自身に対して当然用いるもの以外のペテン,あるいはごまかしを,故意に読者に対して弄んではならない。
3.物語に恋愛的な興味を添えてはならない。恋愛を導入することは,純粋に知的な実験を, 筋違いな情緒によって混乱させる。当面の課題は犯人を正義の庭に引き出すことであり,恋に悩む男女を結婚の祭壇に導くことは出来ない。
4.探偵自身,あるいは捜査当局の一員が犯人に豹変してはならない。これは厚顔な詐術でありぴかぴかの一セント銅貨を五ドル金貨だと称して人に与えるのと同然である。
5.犯人は理論的な推理によって決定されなければならない。偶然とか暗合とか,無動機の自供によって決定されてはならない。
6.推理小説には,その中に,探偵が登場しなくてはならない。そして,探偵は探偵しなくては探偵とは言えない。その任務は手がかりを集めて,
それによって最後に,第一章で悪行を働いた人物を突き止めることにある。
7.推理小説には死体が絶対に必要である。死体がよく死んでおればおるだけいい。殺人以下の小犯罪では不十分だろう。
8.犯罪の謎は厳密に,自然な方法で解決されなければならない。真相を知るのに瓦占い,コックリさん,読心術,降霊術,水晶占い等々の方法を用いるのは禁忌である。
9.探偵は一人だけ――つまり,推理の主人公は一人だけでなくてはならない。一つの問題を扱うのに,三人四人の探偵時としては探偵の集団の頭脳をもってくるのは興味を分散させ,論理の直截の脈絡を断ち切るばかりでなく,発端からして,自分の頭脳を探偵のそれと取り組ませて, 知能的闘いをする心構えの読者に,不当な利益を与えることになる。
10.犯人だと判明する人物は,物語の中で大なり小なり重要な役割を演じた人物でなくてはならない。
11.作者は使用人――執事,馬丁,部屋男,猟番,料理人等々のごとき――を犯人として選んではならない。それは崇高な問題の論点をごまかすことである。犯罪が召使い風情の下劣な仕事であれば作者は,それを記憶に留めるために,本の形にまでする必要はないからである。
12.いかに多くの殺人が犯されるにしても,犯人は只一人でなくてはならない。もちろん,人は端役の協力者又は共犯者を持っても良い。しかし全責任は一人の人物の双肩にかからねばならない。
13.秘密結社,カモラ党,マフィア党等々は推理小説に持ち込んではならない。
14.殺人の方法とそれを探偵する手段は,合理的で科学的でなくてはならない。また作者の想像の中でのみ総菜する珍奇で,未知の毒物を服用させてはならない。 推理小説の作者は,毒物学的に言えば,薬局方の範囲内にとどまらなくてはならない。
15.問題の真相は,終始一貫して明白でなくてはならぬ。
16.推理小説には,長たらしい説明の章節,脇道にそれた問題についての文学的饒舌,精緻を極めた性格分析,「雰囲気」の過重視があってはならない。
そのような事柄は,犯罪の記録と推理では重要な地位を占めていない。
17.職業的犯罪者に,推理小説中の犯罪の責任を負わせてはならない。押し入りや山賊による犯罪は警察の領分であり,
推理小説の作者は明敏な素人探偵の扱う分野ではない。
18.推理小説中の犯罪は,おしまいになって,事故死とか,自殺になってはならない。
19.推理小説におけるすべての犯罪の動機は,個人的なものでなくてはならない。
20.そして私は,自尊心のある推理小説作家なら誰しも今では使うことに潔しとしないいくつかの手法リストを,ここに掲げる。 それを使うことは作者の無能と独創性の欠如を告白するものである。
   イ.犯罪の現場に遺棄されていたシガレットの吸いさしと,容疑者のふかしている銘柄を比較して,犯人の正体を決定すること。
   ロ.えせ降霊術で犯人を脅し,自供させること。
    ハ.偽の指紋。
    ニ.替え玉によるアリバイ。
   ホ.犬が吠えないので,侵入者が馴染みの者だと解る。
   ヘ.双生児とか,嫌疑は掛けられているが無実な人物と瓜二つの近親者を最後に犯人として取り押さえる。
    ト.皮下注射器や即死をもたらす毒薬。
   チ.警官が現場に踏み込んだ後での殺人。
   リ.言葉の連鎖反応実験による犯人の指摘。
   ヌ.最後になって探偵が解読する文字,又は数字による暗号。


  • ノックスの十戒(のっくすのじゅっかい)
ノックスの十戒とは、本格推理小説を制作する上で守ることを推奨された十のルールのこと。
大司教まで取り仕切った聖職者、ロナルド・A・ノックスが1928年に“The Best of Detective Stories of the Year 1928”(邦題『探偵小説十戒』)で発表した、推理小説を書く際のルールである。
大司教退職時はカトリックでは英国第2位の高位聖職者であった。
ノックス自身はフェアプレイにこだわる本格ミステリへの皮肉めいたジョークとして十戒を作成したらしく、後の作品では本格ミステリの殻を破る為に意図的に十戒を破っていることがわかっている。
以下が彼が定めたルールである。

1.犯人は物語の序盤に登場していなければならない。
2.探偵方法に超自然能力を用いてはならない。
3.犯行現場に秘密の抜け穴や扉を作る場合、二つ以上作ってはならない。
(『一つ以上作ってはならない』ともされるが誤訳)
4.常識的にありえない未知の薬物や、一般人の理解しづらい難解な科学技術を事件に適用してはならない。
5.中国人を登場させてはならない(この場合の「中国人」は「超常現象を駆使する人物」を指す)。
6.探偵は偶然や勘によって事件を解決してはならない。
7.探偵自身が犯人であってはならない。ただし犯人に変装するなどの場合は除く
8.探偵は読者に明かしていない手がかりによって事件を解決してはならない。
9.探偵の助手にあたる人物(いわゆる『ワトスン役』)は自らの判断を全て読者に知らせなければならない。
10.双子や一人二役の人物を出す場合、その存在をあらかじめ読者に伝えなければならない。

よく「中国人」で疑問を持つ物が多いが中国人=理解できない雑技をする=超能力という解釈が多い。聖職者であったノックスの先入観もある。
当時の欧米では中国人は神秘的な魔法を使うと信じられていた。
「十戒」を意図的に破ったり、「十戒」の記述を逆手にとったトリックを用いた名作は数多く存在している。
現に古典部シリーズ著者米澤穂信による推理小説『インシテミル』に登場した戒律はノックスの十戒とは異なる(明らかに中国人を登場させてはならないと明記等)


は行

  • パイナップルサンド
こげ茶色を貴重にした渋い店内装飾と奉太郎が絶賛するキリマンジャロを出す喫茶店。
店内は音楽も流れておらず、静かな時間が流れている。
店員は壮年を迎えた髭の店長らしきマスターが切り盛りしているようにみられる。

  • 早業殺人(はやわざさつじん)
密室トリックの一種。殺害時間を錯覚させる方法。
密室状態におかれたまだ生きている被害者を目撃者に見せ死んでいるように思わせた後でドアを破るなどして“密室”に入り、その時に目撃者に気がつかれないようにして被害者を殺害する。これによって、被害者は密室状態で殺されていたように錯覚させることができる。
つまり部屋に入った時点では被害者は生きているが、その後に犯人が殺し密室が成立するというもの。だがF組の映画ではそれが不可能だった。

  • 氷菓事件(ひょうかじけん)
古典部文集「氷菓」をめぐった一連の事件のこと。原作にて里志が提唱。他にも「45年前の関谷純の事件」や「45年前の事件」や「英雄関谷純の事件」、「優しい英雄」、「あの事件」など様々な呼称が存在する。
事は、幼稚園児時代の千反田えるの伯父、関谷純の問答の末にその答えが怖くなり、千反田は中学時代思い出し気になりだしたことから。
喫茶店「パイナップルサンド」にて千反田が「これまでの謎を解決してきた奉太郎ならば」、とおもって打ち明けことから始まる。
結果、里志、摩耶花も協力を得て奉太郎が推理、当時の運動をみていた糸魚川養子の話を聞いて千反田は涙を流し真相を掴んだ。
氷菓事件の顛末。種明かしにつき、以下反転処置
1967年、当時の英田校長が学力重視政策を打ち出し、平日5日もある文化祭を週末2日にしようとした。これに学生は反発。(当時は「権力主義者」への反抗という、学生運動の風潮があった)演説会や文科系部活の統一を図る為文化連合を組織したものの、首謀者は前に出ず、当時の関谷純が表のリーダにされた。学校側の話し合いと運動の過熱により、文化祭の縮小計画はなくなった。しかし運動の中でボイコット、グラウンドでのシュプレヒコール、キャンプファイヤーなどが行われ、一部が格議場へ飛び火、消火により半壊した。その責任を問われ、「名目上」のリーダの関谷純は退学させられた。 現在でもなぜ火が飛び火したのかは不明である。 神山高校文化祭の略称「カンヤ祭」は英雄の「関谷純」の「関谷祭」の当て字である。しかし「英雄」ではなく「犠牲(いけにえ)」として学校を追われた彼を知っている者(古典部)は「カンヤ祭」の呼称を「禁句」としている。 関谷純が決めた古典部文集の名前、「氷菓」は英語で「I scream」(私は叫ぶ)。 千反田が「氷菓」の意味を聞いてそのあと伯父は『強くなれ。もしお前が弱かったら悲鳴も上げられなくなる日が来る。そうなったらお前は生きたまま死ぬ』と言われ、それが怖く泣いてしまった。 その後関谷家では葬式が行われ、千反田は後に墓参りをした、らしい。

  • 福部里志(ふくべ さとし)
折木奉太郎の好敵手且つ、親友。2012年4月神山高校入学。鏑矢中学校卒。1年D組。古典部、手芸部、総務委員会の3つのかけもち。
中学時代に『ある災難』にあい、奉太郎と知り合う。
背は低く、遠目には女子のよう。いつも巾着袋を持ち歩いている。
モットーは「ジョークは即興に限る、禍根を残せば嘘になる」。
口癖は「データベースは結論が出せない」
奉太郎曰く「似非粋人」で、サイクリングとシャーロックホームズ(ホームジスト)とアーケードゲームは揺るがない。
伊原から何度も告白を受けているがいつもはぐらかしている。
傍若無人な妹がいる。

  • 古丘町楢窪地区(ふるおかちょうならくぼちく)
神山市から北に二十キロいったところにある町。
「愚者のエンドロール」にて2年F組のクラス展示のビデオ映画のロケ地となったところ。
鉛かなにかの金属が取れるということで最盛期には鉱山が立ち並んでいたが、その後衰退、鉱山が閉山となり今は主要産業がない町である。
楢窪地区は特に鉱山の採掘鉱があったところで、交通は不便だが隆盛を極めた地区。大物演歌歌手も訪れたことがあるらしい。
楢窪そのものは廃村になったが、未だ鉱山関連施設は生きており、営業はしている。日曜にしか使えないのはそのため。2年F組が撮影する際には許可を取った。

  • ホームジスト(ほーむじすと)
シャーロキアンは「シャーロックホームズの熱狂的なファン」に対して、ホームジストは「探偵、推理する者に憧れる者」のことである。
言葉自体は存在しなく、~anは~に所属する人、奉じる人などの意味になり、~istは~する人、~主義者などの意味になる。
著者、米澤穂信は「探偵+主義者」をあわせHolmes - ist と読ませた造語である可能性が高い。
ただ傍評はあり、第十話の「折木」の「お前がどう思ってるかしらんが、俺はお前をもう少し高く買う。なろうと思えばお前はいつか、日本でも指折りのシャーロキアンになれると思う」と発言。そのあと里志は顔を暗くして

「…………憧れるよ」と奉太郎を評している。(ホームジストとして「探偵役」の奉太郎に憧れるという意味である)

ちなみに原作では「シャーロキアン」のところが「ホームジスト」であり、そのときの回答は「……それに今の台詞は回答に値するとおもうけれどね」と言っている。
(これは先の奉太郎の「……お前はお前にしか出来ないことがあると思うか」に対する台詞である。=「ホームジストになりたい」=探偵役になりたいという意味)
アニメで「ホームジスト」を使わなかった理由として米澤の造語だからというのが有力説である。

  • ボディートーク(ぼでぃーとーく)
第51回神山高校文化祭にて、漫画研究部にて頒布された同人漫画。大変面白いが「夕べには骸にとどっちを選ぶ?」と問われたら「夕べには骸に」を選ぶと伊原は言っている。

  • 本郷 真由(ほんごう まゆ)
2年F組所属
ビデオ映画の脚本家を務めた。
「誰かに」他薦され、ちょっと漫画を描いた程度の彼女はミステリ映画の脚本を書くことになり、その勉強後、執筆した。
本郷は「ある理由」で脚本の執筆を断念している。



ま行

  • 乱れ髪のお化け(みだれがみのおばけ)
里志が奉太郎に言った「神高七不思議その2」。放課後、6時ぐらいに音楽室にいくと長髪を振り乱し、床から這い出し、血走った目で入ってきたものを見るという。

や行

  • 夕べには骸に(ゆうべにはむくろに)
第51回神山高校文化祭にて、漫画研究部にて頒布された同人漫画。伊原は中学の時にこれを読み、これを傑作としている。



ら行




わ行










  • 用語集、雛形作成。 -- L (2012-06-21 00:07:12)
  • 主要人物四人、及び数個単語追加 -- L (2012-06-21 01:29:05)
  • 第一話~氷菓終了までのものを数個追加。 -- L (2012-06-21 08:40:34)
  • 4話まで数個追加 -- L (2012-06-22 13:55:40)
  • 七つの大罪追加 -- L (2012-06-24 09:04:02)
  • 愚者のエンドロールに関する語句追加 -- L (2012-06-26 22:02:59)
  • シャーロックホームズ関連追加。 -- L (2012-06-29 16:53:08)
  • ページトップリンク設置。 -- L (2012-06-29 19:48:28)
  • 千反田「時の姪」、叙述トリック追加。 -- L (2012-07-03 23:42:04)
  • 数個追加。 -- L (2012-07-16 11:20:04)
  • スコードローン追加。 -- ainsworth (2012-09-01 19:01:37)
  • バレンタインチョコ -- 波瑠日 (2012-09-22 21:44:45)
  • 手が回らん。自由に編集できるんだから勝手にやってくれ。そもそもここ編集者パンプキンっつーやつが真面目に編集してたLっつーのおいだしたのが放置の原因なんだろ?米みるかぎりあとはしらんかってにやれ -- ainsworth (2012-09-23 00:18:40)
  • ちなみに俺の編集はテキトー。誤字脱字いっぱい。ただ項目埋めるだけ。ユーザの声は無視。(だって誰でも編集できるだろ?疑問におもったら自分で編集すればいいだろできねーなら黙れ)おk?文句はLっつーやつを追い出したパンプキンにいえ。 -- ainsworth (2012-09-23 00:23:33)
  • 誤字しかねーw -- 名無しさん (2014-04-13 10:28:48)
名前:
コメント:

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2014年04月13日 10:28