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福島警戒区域での線量計測動画



<以下、囲みは引用>
上杉  100マイクロシーベルト超える状況。100超えてる。100超え。100超え。100超え。100を軽く超えてる。えー、ドアを開けて外出たら軽く100を超えました。


検証結果:上杉氏が μSv/h値として報じているのは、実際はcpm値(1分間あたりの放射線の検知回数)


目次


1.動画のキャプションで小数点を付けて cpm値を μSv/h値のように見せている



実際は cpm値であるのに字幕で小数点を付けて μSv/h値のように見せている。 右は同機種の μSv/h 表示


上杉氏はこの疑問点について指摘されても無視したまま、誤解している人のツイートをそのままRTしている。すなわち当初からの疑いを措いても、少なくとも問題のはっきりした現時点においては作為的に視聴者を欺いている事になる。


2.上杉氏は線量計を2つ携行しており、数値の違いに気づくことができた



上杉氏は「より正確な結果を得るため」として2つの線量計を携行している。もう一台の日立アロカ製サーベイメータには μSv/hしか測定単位がない仕様説明)。そのため、サーベイメータの測定範囲である20μSv/h以下の所では、場所によってはもう片方の機器(ガイガーFUKUSHIMA)の cpm値とは大幅に違った数値が表示されていたと考えられる。


3.モニタリングポストの数値は、10μSv/h以下に保たれるよう環境工事が行われたことがすでに公にされている

件の箇所で上杉氏の使用していた機器(ガイガーFUKUSHIMA)は、仕様では校正定数が150cpm=1μSv/hとあり、これをそのまま適用すると10687cpm = 71.25μSv/hになる。この数値はモニタリングポストより高いが、 元々モニタリングポストの数値は 10μSv/h以下になるよう周辺の環境工事が行われており、その旨が4月20日に東京電力より報告されている
(※福島第一原子力発電所モニタリングポスト周辺環境改善対策について福島第一原子力発電所モニタリングポスト周辺環境改善対策例)。



動画によれば、上杉氏が線量計測を行ったのは 2012年5月13日 (同日の東京電力による線量値の表を「同日同時刻のもの」として引用)だが、それ以前の 2012年4月18日 までに環境工事が完了している。
ちなみに、環境改善工事開始前日(2012年2月9日)の線量データではモニタリングポストによっては 80μS/h以上のところもあるため、それらの近くの除染の行われていない場所であれば 71μSv/hという数値が出てもおかしくない(※枠線内は、上杉氏の動画で表に傍線が引かれている箇所に対応したモニタリングポストの数値)。

上杉氏の動画は、こうした公になっており誰でも確認できる基本情報をチェックした跡がない。


4.モニタリングポストの表示は10分に1度更新される仕様であるのに、あたかも止まっていることが問題であるかのように取りあげている

動画の中で、モニタリングポストの数値が止まっていることをあたかも問題であるかのように取りあげているが、可搬型モニタリングポストの表示は、10分に1度更新されて10分間の平均データが表示される仕様のもの(文部科学省 平成24年3月30日報道発表)。



5.上杉氏の用いている機器(ガイガーFUKUSHIMA)はβ線も測定するため、μSv/hを測るさいにはβ線を遮蔽しないと正しく測れない

ガイガーFUKUSHIMAの製品仕様はβ線とγ線を測定するようになっており、μSv/hを測る際にはβ線を遮蔽しないと正しく測れない(詳しくは>>β線の窓(ガイガーカウンターでの放射線量の正しい計り方))。


※他に指摘されている問題
  • 動画には撮影日時の明示がなく、上杉氏が空間線量を測った場所についてもはっきりしない。
  • 動画の中でモニタリングポストの数値表に傍線の引かれている箇所の時間帯が違う(表は5月13日午前3時のもの)。数値自体はかわらないが杜撰である。




更新
2012.07.19 タイトルの変更
2012.10.15 目次
2012.10.20 説明を一文追加
2013.01.12 訂正:2において、これまで「動画の件の箇所ではもう片方の機器(ガイガーFUKUSHIMA)の cpm値とは数値が大幅に違っていた筈であり、その異常に上杉氏は気付いていた筈である」としていましたが、日立アロカ製サーベイメータは20μSv/h以上の数値を正確に測れるようになっておらず、問題の地点では測定値を比較チェックできなかった筈だという指摘を受けました。これをうけて「動画の件の箇所では」という文言を削除し、「サーベイメータの測定範囲である20μSv/h以下の所では」という説明に替えました。これまでの説明をお詫びして訂正致します。